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「F1層・F2層・F3層」「M1層・M2層・M3層」の分類と特徴
F1層・F2層・F3層や、M1層・M2層・M3層といった言葉を聞いたことはありますか?この「層」とは、ターゲットとなる顧客を性別・年齢で分類したマーケティング用語です。
今回はこれらの層について、ライフステージに応じた消費行動の特徴を解説します。
目次
F1層・F2層・F3層は、女性のターゲットを年齢別に分類したもの
F1層・F2層・F3層は、マーケティングにおいて女性のターゲットを年齢別に分類したものです。「F」はFemale(女性)を意味しています。
F1層は、20〜34歳の女性
F1層は20〜34歳の女性を指します。この世代の女性は、トレンドに敏感で、美容やスキルアップへの投資など消費意欲が高いことが特徴です。そのため、企業のマーケティングにおいては特に重要視されています。
消費行動の特徴としては、社会人となって経済的に余裕が生まれる20代前半が含まれ、独身の女性も多いことから個人消費がメインであることが挙げられます。
また、消費意欲が高い反面で節約志向が強まっており、コスパ重視の消費が行われているのもこの層の特徴です。ファストファッションの台頭からもこの傾向が見て取れます。
F2層は、35〜49歳の女性
F2層は35〜49歳の女性を指します。この層では、F1層に比べて結婚している女性が増え、子どもがいる人も増えてきます。家庭において購入の決定権を持っていることも多く、家庭消費のキーパーソンであると言えます。
また、女性は男性に比べて健康に対する意識が高い傾向にあり、この層から健康に対する投資が見られるようになります。
さらにこの層の理解には、ライフコースの分岐を意識することが重要となります。30代~40代は、結婚・出産やそれに伴う離職、介護など女性の生き方が大きく変化するタイミングです。必然的に、女性の興味・関心の対象も分岐することとなり、それが投資の対象にも反映されます。
F3層は、50歳〜の女性
F3層は50歳~の女性を指します。この世代では子どもが自立している場合も多く、経済的な余裕が生まれてきます。量よりも質を好み、高価なものを購入する傾向にあります。
この層の大きな特徴は、健康への意識がより高いことです。健康食品や健康器具、ジムなどへの投資が活発になり、これらのマーケティングのメインターゲットにもなります。
また、定年退職して時間に余裕があるリタイア世代も多くテレビの視聴時間が長いため、視聴率アップの要素やテレビショッピングのターゲットとしても重要です。
M1層・M2層・M3層は、男性のターゲットを年齢別に分類したもの
M1層・M2層・M3層は、マーケティングにおいて男性のターゲットを年齢別に分類したものです。「M」はMale(男性)を意味しています。
M1層は、20〜34歳の男性
M1層は20〜34歳の男性を指します。情報に敏感な世代であるとされ、主にインターネットを利用して情報収集を行います。
F1層と同様の自己投資も見られますが、特にビジネスやスキルアップへの関心が強く、積極的な投資を行います。
M2層は、35〜49歳の男性
M2層は35〜49歳の男性を指します。社会人の中では中堅層であり、既婚者も多い層になります。家庭を持ち、子どもの養育費に投資していること、さらに消費より貯蓄を優先する傾向にあることもあり、個人消費には積極的ではありません。
消費の内訳としては、タバコや酒などの嗜好品への消費が増えます。また、会社の飲み会などの人付き合いで外食費が高くなります。
M3層は、50歳〜の男性
M3層は50歳~の男性を指します。この世代はF3層と同様、経済的に余裕があり、購買力のある世代であると言えます。質を重視し、高価なものを購入するようになります。
また、妻であるF3層の影響で健康にも関心を持つようになり、健康面の改善に取り組むようになるのもこの層の特徴です。このように消費に関しては、F3層からの影響が大きくなります。
その他のターゲット層の分類
F層・M層の他にも、性別を前提とせずに年齢で分類したものがあります。
C層は、4~12歳の男女
C層は4〜12歳の男女を指すもので、「C」はChild(子ども)を意味しています。この世代は幼く、消費に関しては親が強く影響するのが特徴です。その反面、C層の関心を引くことで親の消費行動を促せます。
T層は、13〜19の男女
T層は13〜19歳の男女を指すもので、「T」はTeenager(10代の若者)を意味しています。この層の特徴としては、同世代でのコミュニケーションが活発であることが挙げられます。SNSの浸透もあり、独自のコミュニティを作り、その中での流行に敏感となる傾向があります。
注意:年齢別の分類は時代に合わない?
近年では、結婚をしない・子どもを産まないという選択をする人も増えてきました。また、晩婚化が進み、親が同世代でも子どもの年齢が大きく異なることも考えられます。このように、生活の多様化が進んだ結果、同じ世代でも様々な消費行動が見られるようになりました。
さらに平均寿命・健康寿命が延びたこともあり、50代〜のシニア層をひとつにまとめることも困難になりました。年齢別の分類を行うには、その時代の状況を反映することが不可欠となるでしょう。
いかがでしたか?
年齢・性別によって様々な消費行動の特徴が見られますが、現代では同じ層でも生活様式が多様化しています。
マーケティングを行う際には、このような変化も反映させる必要があります。
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