ソートリーダーシップとは？定義やメリット、必要な取り組みを紹介

「ソートリーダーシップ」という言葉をご存知でしょうか。これは、特定の分野における第一人者になることを指します。
今回は、ソートリーダーシップの定義やメリット、必要なステップなどの基礎知識を紹介します。

ソートリーダーシップとは、特定の分野における第一人者になること

ソートリーダーシップ（Thought Leadership）とは、特定の分野において革新的なアイデアや解決策を持ち、その分野における第一人者になるということです。思考を意味する「ソート（Thought）」と、他者を導く者であることを意味する「リーダーシップ（Leadership）」の二つの語が由来しています。

ソートリーダーシップは個人だけでなく、独自の理念などにより特定の分野において権威を持つに至った企業にも当てはまります。社会問題を解決するという企業の社会的責任が増大する現代において、ますます重要視される考え方であるといえます。

ソートリーダーシップの例

ソートリーダーシップによって、新たな顧客を獲得した企業の例には以下のようなものがあります。

• スターバックスコーヒー
  スターバックスコーヒーは、「The Third Place（第三の場所）」というソートを掲げています。単にコーヒーを提供するのではなく、癒やしの場所を提供することによって既存のコーヒーショップからの差別化を図り、消費者からの支持を獲得しています。
• SWATCH
  時計ブランドのSWATCHは、それまで「価格が高いほど価値が高い時計である」と考えられていた時計業界に新しい価値観を生み、ソートリーダーとしての地位を確立した企業です。時計の機能はシンプルにして価格を抑える一方で、高いデザイン性を加えることで時計をファッションの一部として提案しました。

ソートリーダーシップがある企業のメリット

企業のブランド価値が向上する

業界内の第一人者というポジションを確立させ、ソートリーダーシップある企業として認められると、消費者や顧客から高い信頼を獲得できます。こうして会社のブランドイメージを向上させることで、商品やサービスのプロモーションを行うマーケティング活動を円滑に進められるようになります。

SEOにおいて優位に立てる

SEO戦略の観点からも、ソートリーダーシップのある企業は優位に立てるといえます。ソートリーダーシップがある企業は、特定の分野における第一人者という地位を確立しているため、その分野において他社よりも価値の高いコンテンツを発信できます。質の高いコンテンツはGoogle検索のようなページの内容を重視する検索エンジンにおいて、上位表示されやすくなる傾向があります。

ソートリーダーシップがPRの役割を果たす

ソートリーダーとしての豊富な知識やノウハウが人々に認識されることで、PR活動を兼ねることも予想されます。時間や経費をかけた宣伝活動をしなくても、自然に顧客を引き寄せられる効果が見込めます。

ソートリーダーシップのある企業になるために必要な取り組み

重点的に取り組む分野を決定する

ソートリーダーシップを持つためには、まず自社がこれから重点的に取り組む分野を決定する必要があります。検索エンジンの分析、業界のイベントへの参加などを通した積極的な情報収集を行い、業界や社会における課題を発見します。

また、分野の決定にあたっては、大きな市場の中にありつつもまだ専門家がいないニッチなテーマを狙うことがおすすめです。こうすることで、ある程度の需要を見込みつつも、ソートリーダーとしての地位を築きやすい分野を見つけることができます。

質の高いコンテンツやアイデアを継続的に発信する

重点的に取り組む分野を決定した後は、継続的なコンテンツの発信を行う必要があります。ブログやSNSなどを利用し、顧客にとって価値のあるコンテンツやアイデアを発信し続けることで、ターゲット層からの信頼獲得を狙います。

一定量のコンテンツが溜まったら、それらをもとにして書籍を出版することも有効な方法です。多数の出版物があるということは、分野における権威を示すにあたっての一つの指標になります。電子書籍であれば、紙書籍よりも出版のハードルが低いため、スピーディーな出版が可能です。