皆さんは「O2O」という言葉をご存知ですか?これは、消費者の購買行動に大きく関わるマーケティング施策です。
今回は、O2Oマーケティングのメリットと事例を紹介します。
目次
O2Oマーケティングとは、オンラインとオフラインの連携により顧客の購買行動を促進させる施策のこと
O2O(Online to Offline)とは、オンラインとオフラインを連携させることにより、ターゲットに購買行動を促進させる施策のことです。以前はクーポンやお得情報をチラシで得ていましたが、現在では公式アプリやSNSなどで手に入れられるようになっています。そうしたオンラインの施策によって、私達は購買意欲が高まり、実店舗で商品を購入します。
この例のように、O2Oマーケティングはオンラインのアプローチによってオフライン(実店舗)へ誘導することを目的としており、効果を早く出すことができます。なお、こういった仕組み上、O2Oマーケティングを取り入れるのは主に飲食店や小売店など、BtoC企業が大半となっています。
O2Oマーケティングが利用されている背景
O2Oマーケティングは多くの企業に利用されています。サイバーエージェントとデジタルインファクトの調査によると、2018年のO2O広告の市場規模は135億円を見通し、2023年にはその12倍である1,616億円になると予測しています。(出典/Cyber Agentプレスリリース:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=21871)
上記のように、O2Oマーケティングが多くの企業に利用されている理由には、2つの背景があります。
背景1:スマートフォンの普及
1つ目は、スマートフォンの普及です。スマートフォンの普及により、リアルタイムの繋がりを実現できるようになりました。
例えば、KIRINとLINEがコラボした「Tappiness」には、自販機にスマートフォンをかざすとポイントがもらえるサービスがあります。
(参考/「Tappiness」公式サイト:https://www.kirin.co.jp/company/about/kirinbeverage/expansion/jihanki/tappiness/)
このサービスでは、スマートフォンのGPS機能により、Tappinessのサービスが利用できる自販機が近くにあることをLINEで通知してくれます。このように、スマートフォンの機能とO2Oマーケティングは相性が良く、顧客にリアルタイムでアプローチできるため、O2Oマーケティングを多くの企業が利用する理由の1つになっています。
背景2:SNSの普及
2つ目は、SNSの普及です。
下の画像はファミリーマート公式Twitterアカウントによるツイートです。
(出典/ファミリーマート公式Twitter:https://twitter.com/famima_now/status/1092966122234687488?s=20)
SNSの普及により、クーポンやお得情報を短時間かつ手軽に拡散することができ、大勢の方に利用してもらいやすい環境になっています。
このように、「スマートフォン」と「SNS」の普及により、O2Oマーケティングは多くの企業に利用され、日常生活の至るところで見られるようになりました。
O2Oマーケティングのメリット
今までオフラインだった施策が効果測定できるようになる
例えば、チラシ(オフライン)でクーポンを配布したとします。チラシによる宣伝効果は認知度の向上には効果的かもしれませんが、クーポンの利用者の属性情報(年齢、性別、地域など)は把握できません。そのため、クーポン・お得情報による実店舗への誘導効果がどれくらいあって、どのターゲット層に一番効果があったのかなどの効果測定が困難です。
しかし、アプリからクーポンを提供する場合、事前に個人情報(年齢や性別など)を登録してもらうことでクーポンがどのターゲット層に利用されているのか、といった誘導効果の測定が可能になります。
顧客1人ひとりに最適化された販売促進ができる
既に利用して頂いているお客様に対しては、それぞれに最適化された販売促進の施策を打ち出すことができます。
アプリを利用することで、クーポンはどの層に利用されたのか、普段どれくらい利用している人なのかなどのデータが蓄積されます。そのため、実店舗に来てくれる回数が多い人には、お得情報や新商品などの情報を提供して、再来店に誘導できます。また、実店舗に来てくれる回数が少ない人には、お得なクーポンを配布して来店のきっかけ作りを行う必要があるでしょう。
このようにO2Oマーケティング施策では、ターゲット層の利用頻度や属性情報によって、販売促進策を最適化させることができます。
O2Oマーケティングの事例
株式会社 良品計画:MUJI passport
(出典/「MUJI passport」ホームページ:https://www.muji.com/jp/passport/)
無印良品で利用できるMUJI passportアプリでは、買い物や様々なサービスの利用によって支払いに使えるポイントがプレゼントされる、「MUJIマイル」を貯めることができます。また、誕生日での買い物で500円分のクーポンを利用できるなど、購買促進につなげています。
また、商品を自宅に配送する際もアプリのバーコードをかざすだけで、配送先を指定することができ、伝票への記入する手間を省くことができます。これらの機能で、顧客接点を最大限まで活用することができます。
株式会社LINE:LINE公式アカウント
(出典/「LINE公式アカウント」ホームページ:https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/)
国内で7,800万人以上の利用者がいる無料通話&チャットサービス「LINE」ですが、ビジネスシーンでも活用できる「LINE公式アカウント」も提供しています。このサービスでは「友達追加」している顧客に、一気にクーポンやお得情報を提供できます。
LINEの利用者数から考えて、多くの人にアプローチできること、そして無料で始められることから、飲食店や美容院、アパレル店、宿泊施設など様々な業界で利用されています。
いかがでしたか?
実店舗を構えている企業は、O2Oマーケティングを活用することで、実店舗に多くの消費者・ユーザーを集客することができます。O2Oマーケティングを活用し、売上を伸ばしましょう。
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