「チャネル」という用語をご存知ですか?近年では、ECサイトやSNSによる販売も増えてきているため、聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、マーケティングにおけるチャネルの意味や種類を紹介します。
目次
チャネルとは、集客のための媒体や経路、または製品を顧客に届けるための手段のこと
マーケティングにおけるチャネルとは、「集客のための媒体や経路」または「製品を顧客に届けるための手段」を指します。
チャネルという言葉は、もともと「水路」「運河」といった意味で用いられていました。テレビやラジオの普及が進む中で「チャンネル」「周波数」という意味が付け加えられ、さらにその後、IT化が進むにつれ「転送する経路」という意味でも用いられるようになりました。
チャネルの種類
販売チャネル
販売チャネルとは、ECサイトや実店舗など商品を「販売する場所」を指します。消費者にとっては商品を「購入する場所」であり、企業と消費者の接点と言い換えることもできます。
また、販売チャネルにはテレビショッピングやアフィリエイトも含まれます。
流通チャネル
流通チャネルとは、消費者に商品を届けるための手段を指します。具体的には、卸売・小売業者や配送・運送業者などが流通チャネルに当てはまります。また、生産者や企業などが消費者に直接販売する場合は「直接流通チャネル」、卸売・小売業者を介して販売する場合は「間接流通チャネル」と呼びます。
流通チャネルは、以下4つの段階に分けることができます。この段階は、企業と消費者との間に介在する流通業者の数によって分類されます。
- 0段階チャネル
生産者やメーカーが消費者に直接販売するチャネル。
(例)直営店舗での販売、訪問販売、ECサイトでの販売など - 1段階チャネル
生産者やメーカーが直接小売店に商品を納品して、販売してもらうチャネル。
(例)自動車販売店での販売、道の駅での野菜販売など - 2段階チャネル
メーカーと消費者の間に卸売業者と小売業者を通して販売するチャネル。日本においては最も一般的とされている。
(例)スーパーでの販売、ドラッグストアでの販売など - 3段階チャネル
安価で購買頻度が高い食料品や日用品の場合、一次卸売業者・二次卸売業者を介して小売業者に卸し、販売するチャネル。最近では二次卸売業者が中抜きされるケースが多い。
(例)文具業界など
コミュニケーションチャネル
コミュニケーションチャネルとは、企業が消費者とコミュニケーションを取るための情報伝達経路を指します。具体的には、メルマガやDM、SNSのほか、テレビCMやWeb広告もこれに当てはまります。
また、マーケティングにおいてインフルエンサーを活用することもコミュニケーションチャネルの一つです。
その他のチャネル
マルチチャネル
マルチチャネルとは、複数あるチャネルがそれぞれ独立していることを指します。例えば、もともと実店舗での販売のみを行なっていた小売店がECサイトを開設したり、宣伝を目的としたSNSアカウントを開設したりすることでマルチチャネルとなります。
しかし、マルチチャネルを採用している場合、実店舗とECサイトで別々のポイント制度を設けていることによるトラブルや、ECサイトでは「在庫あり」と表示されている場合でも実店舗には在庫がないといったトラブルが起こり得ます。このような場合、実店舗とECサイトでそれぞれ異なった購入体験をすることになるため、同じ企業だという認識が薄れてしまうリスクがあります。
クロスチャネル
クロスチャネルとは、複数あるチャネル同士で情報を共有し、連携していることを指します。クロスチャネルを採用している場合、実店舗とECサイトで在庫状況を共有したり、共通して利用できるポイント制度を提供したりすることが可能です。
しかし、システム上でのデータ連携はしているもののそれぞれのチャネルは独立している状態であるため、マルチチャネルと同様に同じ企業だという認識が定着しづらいというリスクがあります。
オムニチャネル
オムニチャネルとは、実店舗とECサイトの区別をつけずに情報管理システムを統一することで、消費者に購入経路を意識させない販売戦略を指します。ECサイトで購入した商品を最寄りの店舗で受け取れる仕組みや、複数のチャネルを連携させることによって成り立っています。
オムニチャネルを採用している場合、顧客にチャネルの違いを意識させず、常に均一なサービスを提供することが可能です。そのため、マルチチャネルやクロスチャネルと比べて快適な顧客体験を実現できます。
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