この記事は 3 分で読めます

ROIとは?計算方法や考え方を学んで費用対効果を最大化しよう

URLをコピーする

ビジネスでは、施策の企画やソリューション営業など、上司やお客様に提案を行うシーンが多くあります。そのような中で、「なかなか企画が通らない」「いまいち提案の説得力がない」といった悩みを抱えることも多いのではないでしょうか?そういった際に役立てられる指標に「ROI」があります。

今回は、ROIの概要や計算方法、解釈の方法について解説します。

ROIとは、投資に対してどの程度利益が上がるかの指標

ROI(Return of Investment, 投資利益率)とは、一定額の投資に対し、どの程度の利益が上がっているのかを示した指標です。

企画に説得力を出すには、「これを行えば確実に利益が得られる」ということを示さなければなりません。そのような際に、数字を使ってわかりやすく効果を表現できるのがROIです。また、既存の施策の効果を測定し、費用対効果を上げるために何ができるのかを考える際にも利用できます。

ROIは一般的に百分率(%)や倍率(~倍)という形で表されます。ROIが高い投資ほど効率のいい投資であるといえます。また、ROIが100%(1倍)を下回る投資は損失を生んでいると言えます。一般的に、ROIは300%(3倍)を超えると「費用対効果が良い」とされています

ROIを分析するメリット

数値を示すことで、企画や提案の説得力が上がる

ROIが最もよく登場するシーンは、施策や営業の提案を行う場面です。こうした場面で説得力を出すには、提案を受け入れることによる旨味を、具体的な数字とともに示す必要があります。

ROIは言ってしまえば「どの程度儲かるのか」を示した指標です。企画内容とともにROIを用いて「このぐらい儲かる」と示すことができれば、高い現実性をもった提案が行えます

投資と利益のバランスを見ることで「本当の効果」が分かる

ROIは、実際に行なった投資に対しどの程度の利益が発生しているのかを見る際にもよく使用します。

投資の効果を見るための似たような指標に、広告への投資に対してどの程度の売上が発生したかを示す「ROAS(Return of Advertising Spend)」というものがありますが、ROIは売上ではなく利益を見ているので、実際の効果(=儲け)のみを抽出して見ることができます。本当に効果のある投資なのかを調べるには、ROIが最適なのです。

ROIの計算方法

では、ROIの計算をどうやるのかを実際に見ていきましょう。一般的な計算式は以下の通りです。

ROI(%)=利益÷投資×100

これを少し分解して、より計算しやすい形にしましょう。利益は一般的に下のような式で表されます。

利益=売上-売上原価-投資

今回は売上原価に関連しない部分(ex. 広告費)で投資した場合を考えています。これをROIの式に当てはめると下のようになります。

ROI(%)=(売上-売上原価-投資)÷投資×100

具体的な計算事例

具体例を元に実際にROIを計算してみましょう。

■ケース1

  • 売上:5億
  • 売上原価:1億
  • 投資額:2億

■ケース2

  • 売上:1億
  • 売上原価:1000万
  • 投資額:2000万

これらのROIを計算してみると、ケース1は100%(損益なし)、ケース2は350%(3.5倍)となっています。ケース1のほうが大きなビジネスではありますが、効率が良いのはケース2であることが分かります。

ROIを解釈する上での注意点

ROIは効果を測定するために非常に有効な指標ですが、限界もあります。ROIでどこまで分かるのかを把握しておき、正しい解釈ができるようにしましょう。

「利益」に表れない成果もある

ROIは文字通り「利益」と「投資」の関係のみを示しています。しかし、投資の成果には利益に直接繋がるものと、そうではないものが存在します。例えば、顧客満足度の増加や認知度の改善などは、それ自体が直接利益の向上につながるわけではありませんが、利益を向上させるための十分条件にはなりえます。

そのため、ROIを解釈する際にはその他の定性的な指標も組み合わせ、「利益を改善させるには他に何が足りないのか?」についても考えるようにしましょう

利益を伸ばすだけが「ROIの改善」ではない

ROIの改善方法として、真っ先に思い浮かぶのは「利益を改善させること」ではないかと思います。しかし、それだけがROIの改善方法ではありません。今一度、ROIの計算式を見てみましょう。

ROI(%)=(売上-売上原価-投資)÷投資×100

これを見ると分かるように、単に利益を上げるというだけでも、「売上を伸ばす」「売上原価を下げる」などの方法があることがわかります。また、利益は変わらずともそれを少ない投資で実現できれば、ROIを改善できます。

様々な変数を精査し、改善の余地を探ることで、包括的なROIの向上を目指しましょう

いかがでしたか?

ROIの基本的な考え方や計算方法、簡単な分析方法が分かったのではないでしょうか。ROIに限らず、定量的な指標を扱う際は「それが何を意味しているのか?」といった部分を、より広い視野で考えるようにしましょう。

ダウンロード ダウンロード
ダウンロード

今さら聞けない、営業マネージャーが知っておくべきKPI・KGI

無料でダウンロードするために
以下のフォーム項目にご入力くださいませ。

マーケティングおすすめの記事

2020年7月22日

【マーケティングに必須】市場分析とは?フレームワークも併せて紹介

2020年4月28日

製品戦略(プロダクト戦略)とは?具体的なフレームワークも紹介

2018年8月1日

無料のマーケティングオートメーション(MA)ツール4選!簡単に使いこなそう