マーケティングコンサルティングとは｜依頼できることや注意点を紹介

コンサルティングの中でもマーケティングに特化したマーケティングコンサルティングをご存知でしょうか。消費者のニーズが多様に変化する社会では、効果的なマーケティングが必須であり、専門家であるコンサルタントに頼むことも視野に入れる必要があります。

今回は、マーケティングコンサルティングについて、依頼できることや依頼するときの注意点、マーケティングコンサルティングを事業として持つ企業例を紹介します。

マーケティングコンサルティングとは、商品の売上向上を目的にマーケティング支援を行うこと

マーケティングコンサルティングとは、商品・サービスの売上を向上させるために、専門家のコンサルタントがマーケティング支援を行うことです。依頼された企業に対し、市場調査や顧客調査といったマーケティング調査を行い、企業の強みから効果的なマーケティング施策を考えます。また、施策実行時のサポートにも対応し、広告代理店など各ステークホルダーとの円滑なやりとりを可能とする役割も担っています。

SNSの普及やグローバル化に伴い、消費者の情報収集源やニーズが多様化しています。そのため、従来のテレビ広告やチラシ掲載といった広告形態に固執していると、ターゲット層によっては十分なマーケティング効果を得られません。専門家であるコンサルタントにマーケティングを依頼することで、企業のマーケティングを抜本的に改革できます。

マーケティングをコンサルティングしてもらうメリット

マーケティングコンサルティングを依頼すれば、各ターゲットに適した顧客アプローチを考えてもらえるため、広告コストなどの費用対効果が上がるとともに顧客満足度が向上します。また、コンサルタントによる客観的な分析から事業そのものを練り直す、改善する機会も生まれ、ターゲットがより求める商品・サービスを提供することが可能です。

これにより、商品・サービスの売上を向上させるだけなく、長期的に見てコスト低下も図れるため利益を向上させることにもつながります。

マーケティングコンサルティングで依頼できること

マーケティング調査

市場調査を行うとともに、企業の商品・サービスの特徴や強みを基にしてターゲットを選定するといったマーケティング調査を依頼できます。具体的には、アンケート調査やグループインタビュー、競合調査とその結果や自社の蓄積した統計データに関する分析などを実施してもらえます。

マーケティング施策の立案と支援

「市場・顧客（Customer）」「競合（Competitor）」「自社（Company）」の情報を基に3C分析を行い、効果的なマーケティング施策を打ち出してもらえます。また、各ターゲットに対し、どの「商品（Product）」をどの程度の「価格（Price）」で、どの「広告（Promotion）」を用いどのように「販売（Place）」すべきか、といった4P分析を基にしたマーケティング施策も可能です。

そして、施策を実施する際には各所でサポートをしてもらえると同時に、広告代理店やECサイト運営会社といったマーケティングで関わるステークホルダーとのやりとりも担ってもらえます。

マーケティング効果の測定

実行したマーケティング施策に対して、その効果を測定し改善案を考案してもらえます。売上が向上した場合は、具体的にどのマーケティング施策が効果的であったのかの要因を、逆に伸びなかった場合はどこで離脱したのかというボトルネックを特定し、今後のマーケティングに活かします。

マーケティングコンサルティングを依頼するときの注意点

マーケティングコンサルティングを依頼すれば必ず成功する、ということはありません。コンサルティングを依頼する効果を最大限得るためにも、以下の注意点を意識しましょう。

コンサルタントを選ぶ際は自社との相性を考える

マーケティングコンサルティングの依頼先を選ぶ際は、自社との相性を考慮しましょう。自社の扱っている商品・サービスの売上を向上させた実績がコンサルタントにあるか、予算内で依頼をお願いできるか、マーケティングの中でも自社の弱みである部分を補えるかといった相性を確認します。

求める成果を明確にする

コンサルタントとのコミュニケーションを円滑にするためにも、依頼する前にコンサルタントに求める成果を明確にしましょう。顧客数や売上の向上度、それを達成する期間といった項目を、定量的に成果として掲げコンサルタントに依頼することが重要です。

明確な成果の立て方が分からないという場合は、コンサルタントにどのような指標を確認すべきかといった相談を行うとよいでしょう。

コンサルタントに任せすぎない

コンサルタントに任せすぎると、次回以降のマーケティング全てでコンサルタントに依頼しなければならなくなり、膨大なコストを要する結果を引き起こしかねません。コンサルタントに依頼する場合は、コンサルタントの持つ知識やスキルを吸収する姿勢で、今後のマーケティング施策を実施する際にはどの要素に注意すべきかといった考え方を学びましょう。

最終的には自社でマーケティングを完結できるよう、社内の人間がマーケティングスキルを磨く姿勢が重要です。

コミュニケーションを大切にする

自社の強みや弱みといった情報を伝えるなど、コンサルタントとのコミュニケーションを円滑に行えなければ、コンサルタントは有効なマーケティング施策を考えることができません。コンサルタントと定期的にミーティングを行い、共通認識を適宜擦り合わせることが非常に重要です。

また、広告代理店や取引先などのステークホルダーとコンサルタントとの仲介を行うことも心掛けましょう。自社が既に持っていた人脈を活用する場合は彼らを取り持つことで円滑なコミュニケーションを実現できます。逆に初めて取引するステークホルダーの場合は、今後の良好な関係性を築くためにも積極的にコミュニケーションをとることが大切です。

マーケティングコンサルティングを実施している企業例

• アクセンチュア株式会社
  経営戦略を支えてきたノウハウを基に、マーケティングコンサルティングを実施しています。マーケティング施策の支援に加え、新規ビジネスモデルの立ち上げなど抜本的な改革を支援してもらえます。
• 株式会社サイバーエージェント
  広告配信やカスタマーサポートなどにAI技術を導入し、AIを活用したマーケティング支援を実施しています。「Abema」といったメディアを活用し、幅広い広告施策を打ち出せる点が特徴です。
• 株式会社電通デジタル
  デジタルマーケティングに特化したマーケティングコンサルティングを実施しており、SEO対策やSNSを含む広告の運用といったマーケティングを支援しています。