マーケティング戦略

最適な価格戦略とは?おさえるべき観点と具体的な手法を紹介!

新商品を販売する際に価格の設定に迷い、妥当そうな価格にとりあえず設定した経験がある方は多いのではないでしょうか。実は価格戦略には競合の商品の値段以外にも考慮すべき要素が複数あります。

今回は価格戦略において、おさえるべき観点と具体的な価格設定方法について解説していきます。

価格戦略とは価格を決定するための戦略を考えること

価格戦略はマーケティングミックス「4P」のうちの1つの要素である「Price(価格)」を考えることを言います。

「4P」は次の4つの要素から成り立っています。

  • Price:価格
  • Place:流通
  • Product:製品
  • Promotion:広告宣伝活動

Price(価格)は4Pの中で利益に直接影響するので慎重に決定する必要があり、そのための戦略を価格戦略と言います。

価格を決定する重要な要素

価格には上限と下限があり、適切に価格設定されている場合、その間の価格に設定されます。価格を決定する要素は「顧客にとっての商品価値」「コスト」「市場の状態」の3つです。

顧客にとっての商品価値

顧客が商品に対して払ってもいいと思える金額であり、理論上この価格が商品に対し設定できる最高価格です。
この価格以上の値段設定をすると顧客に商品を買うことすら検討してもらえません。

したがって、商品の価格戦略を立てる際には、顧客にとっての商品価値をしっかりとリサーチし把握することが大切です。

コスト

商品を取り扱うにあたってかかるコストのことで、理論上この価格が商品に対し設定できる最低価格です。製造業であれば製造原価、流通業であれば流通原価などのことを表します。製造原価という言葉は材料費だけでなく、労務費や経費なども含んでいることに注意してください。
この価格以下の値段設定をすると赤字となってしまいます。

市場の状態

最高価格は「顧客にとっての商品価値」、最低価格は「コスト」によって決まりますが、その範囲の中で価格に影響するのが「市場の状態」です。
「市場の状態」とは競合の設定価格のことを言います。特に差別化が難しい製品は、競合他社の価格の動向に注目する必要があります。

4つの代表的な価格設定方法

コスト志向型価格設定方法(コスト・プラス法)

コストに一定の利益を上乗せして販売価格を設定する方法です。
代表的なものとしてマージン率によるコスト・プラス法と、マークアップ率によるコスト・プラス法があります。

  • マージン率によるコスト・プラス法
    製造業において使用され、製造原価に一定率の利益を上乗せして販売価格を設定する。
  • マークアップ率によるコスト・プラス法
    流通業において使用され、流通原価に一定率の利益を上乗せして販売価格を設定する。

需要志向型価格設定

顧客にとっての商品価値をベースに販売価格を設定する方法です。

アンケートや市場調査などのリサーチを通して、顧客が製品に対し、どの程度の価格であれば適正と判断するかを見極めた上で目標価格を設定します。
目標価格を設定した後、その価格で十分な利益を得られるように原材料の調達や製品の開発に取りかかります。

競争志向型価格設定

競合他社の類似製品の価格をベースに販売価格を設定する方法です。
競合他社が提示している価格と同じ、または少し安い価格に設定し、競合との販売戦線に勝つことを狙う場合が多いです。

心理的価格設定

顧客の心理的な反応に基づいて販売価格を設定する方法です。
心理的価格設定には次の4つがあります。

端数価格
200円や1000円などの区切りの良い価格ではなく、198円や999円など、大台に乗らないギリギリの価格のことをいいます。
スーパーの特価品などで用いられることが多く、割安な印象を与えます。

名声価格
高級品やブランド品に対して設定される高い価格のことをいいます。
あえて高価格にすることで、良い商品であると顧客に信頼される効果やブランド力を維持する効果があります。宝石や骨董品、美術品など、顧客が目利きしにくい希少品に対して用いられることが多いです。

慣習価格
顧客のあいだで浸透している価格のことをいいます。
長年、値段が大きく変わることの無い商品に用いられることが多いです。
例えば、スナックの袋菓子であれば、100円から150円くらいに設定します。

段階価格
内容量や品質などに少しずつ差をつけた3種類程度の商品に対して、段階的に設定する価格のことをいいます。これは3種類の価格設定の商品がある場合、消費者は中間の価格帯の商品を選ぶという理論に基づく設定方法です。
身近な例では、うな重やテイクアウト寿司のラインナップが松・竹・梅であることが挙げられます。

新商品の価格戦略

ペネトレーション・プライシング

商品の市場への導入期から、一気にシェアを拡大することを目的として、思い切って低い価格に設定する戦略です。浸透することを表す「penetration」が語源となっています。

一気にシェアを拡大することで市場での地位を盤石にすることが狙いです。低価格で商品を売り出すため、商品の生産コストも低いことが必要です。

スキミング・プライシング

商品の市場への導入期に高価格を設定する戦略です。そのため、導入期は目新しいもの好きの人や高価格でも購入してくれる人をターゲットとしています。上澄みをすくい取ることを表す「skimming」が語源となっています。

導入期の段階で高い利益をあげることで投資を早期に回収することが狙いです。高価格で商品を売り出すため、競合企業が参入しにくい商品であることが必要です。

まとめ

いかがでしたか?価格戦略は「顧客にとっての商品価値」「コスト」「市場の状態」の3つによって決定されます。商品の特性をしっかりと分析しつつ、最適な価格を設定していくようにしましょう。

 

 

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