企業や商品のPR目的で、オウンドメディアなどを活用する機会も増え、その重要性が注目されている今、同時に「Webライティング」という言葉も聞くことが増えました。
今回は、Webライティングと紙媒体でのライティングの違いや、基本的な方法などを、初めてWebライティングを行う人にもわかりやすく解説します。
目次
Webライティングとは、複数のデバイスで読まれることを前提とした文章のこと
Webライティングとは、その名の通りWeb上で読まれることを前提とした文章を書くことです。Web上では、デバイスによって表示のされ方が異なるため、どのデバイスでも読みやすいように書く技術が必要とされるのです。
また、記事に関連するキーワードが検索された際、検索上位に記事を表示させるための技術もWebライティングのひとつです。検索上位に上がるためには検索エンジンにとっても読みとりやすい記事でないといけません。
つまりWebライティングとは、Webで情報を必要としているユーザーと検索エンジン、双方の視点を必要とするライティング手法のことなのです。
Webライティングのポイント
起承転結はWebライティングでは逆効果
一般的に、文章を書く際の基本と言われる「起承転結」ですが、Webライティングにおいては逆効果となる場合があります。
というのも、Webで記事を閲覧しているユーザーは、ほとんどが「すぐに特定の情報を得ること」を求めています。よって、ページを開いて一瞬で、自分が求める情報がその記事にあるかないかを判断します。
そこで「起承転結」のように結論が一番後に書かれている構成にすると、ユーザーは「求める情報がない」とすぐに判断してしまい記事を読んでもらえない、ということになりかねないのです。
基本の書き方である「SDS法」と「PREP法」を押さえる
Webライティングでは、「SDS法」と「PREP法」という基本の構成法がありますので、それぞれ見ていきましょう。
まず「SDS法」は、以下のような構成です。
・Details(情報の詳細)
・Summary(全体の要約)
・
SDS法は、一番初めに記事の「概要」を述べて、次にその「詳細」を説明します。そして最後にもう一度全体を「要約」する簡潔な構成です。三段階にわたって、同じ内容を説明する点が特徴です。
次に「PREP法」です。
・Point(結論)
・Reason(理由)
・Example(具体例)
・Point(ふたたび結論)
PREP法はSDS法の応用のようなもので、おおまかな構成は似ています。間の詳細を、「理由」と「具体例」に分けることで、結論の根拠をより補強する形になっています。
どちらも重要なのは、初めに結論を述べることです。
タイトルは目を引くキャッチ―なものを
Web記事の要ともいえるのが、タイトルです。ユーザーは検索結果に表示されたタイトルを見て、そのページを開くか開かないか瞬間的に判断します。よってタイトルを見ただけで、「どんな人に向けて」「どんな内容」が書かれているのかわからないといけません。
その上で、数あるタイトルの中から目を引くようなキャッチ―なフレーズがあると、なお効果的です。
SEOを意識する
Webライティングの技術の中に「SEOライティング」というものがあります。SEOとは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の略で、作成した記事を検索結果の上位に表示させるための対策です。
検索結果の上位記事になるためには検索エンジン(Googleなど)に優良記事として評価される必要があります。優良記事として必要な要素はいろいろありますが、主に下の2つが重要となってきます。
・ユーザーの求めている情報があり、かつ満足度の高い記事であること
・記事の内容がキーワードとして示され、それに沿った内容であること
1つ目のユーザーの満足度の高い記事、というのは単に質のいい内容であるということではありません。サイトの見やすさや文章の読みやすさなど、ユーザーがサイトを体験した感想(UX:ユーザーエクスペリエンス)が優れていることが重要です。
優れたUXを提供できるほど、ユーザーにとって良い記事ということになり、優良記事として認定されやすくなります。
2つ目のキーワードとは「検索クエリ」と呼ばれる、ユーザーが検索する際に、検索窓に実際に打ち込む単語のことです。このキーワードをタイトルに盛り込んだり、キーワードに沿った内容を書くことで、検索クエリとの関連性を高め、より上位に掲載されやすくなります。
Webライティングの手順
1.ターゲットを設定し、構成を組み立てる
まず初めにやることは、ターゲットの設定です。誰に向けた記事を書くのかで、内容も書き方も変わってきます。例えば以下のような要素を考え、細かく想定するようにしましょう。
・どんな人か(職業、年齢、性別、など)
・どんな時に読んでほしいか(○○で困っている時、××を知りたい時、など)
・どの程度詳しく知りたいのか(簡単な解説がいい、専門的に詳しく知りたい、など)
次に、設定したターゲットを元にしながら、構成を練っていきます。
想定した読者が求める情報を収集して整理し、「一番知りたい情報」は何なのかを考えながら構成を考えていきます。先に紹介した「SDS法」や「PREP法」を意識しながら、わかりやすい構成を目指しましょう。
整理した情報を元に、先にタイトルや記事内の簡単な見出しを作っておくと、執筆も楽になるため、おすすめです。
2.本文執筆はまとまった時間を取って一気に書き上げる
構成がまとまったら、本文執筆に取り掛かりましょう。この際に注意してほしいのは、「まとまった時間を取って一気に書き上げる」ということです。
途切れ途切れで記事を書くと、どのような流れで記事を書いていたのか忘れてしまったり、書くべきことが抜け落ちてしまったりします。そうすると初めの方と終わりの方で書いてあることが違う、一貫性のない記事になりかねません。
なるべくまとまった時間を取るか、どうしても時間が空いてしまう場合は、事前にメモをしたり、書いた文章とタイトルを何度も見直すようにして、記事全体に一貫性があるか注意しましょう。
3.推敲を重ねた上で、誤字脱字がないか確認する
一度記事を書きあげたら、最初から最後までじっくりと読み込みましょう。その際に、下記のポイントをチェックしてみて下さい。
・タイトル通りの内容になっているか
・タイトルと見出し、および本文に一貫性はあるか
・他サイトのコピペはしていないか
・想定した読者に合わせた記事になっているか
ポイントをチェックした上で、文章の表現や構成を推敲し、同時に誤字や脱字がないかも確認しましょう。出来上がった記事は再度第三者に見てもらうと、客観的な目線で校正してもらえる為、おすすめです。
Webライティングは、通常文章を書く場合とは少し違った技術が必要です。SEOを意識して、簡潔に欲しい情報が得られる記事を目指せば、おのずとアクセス数も上がってくるはずです。基本の書き方を押さえて、何度も書くことで上達しましょう。
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