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戦略キャンバスとは|作成例と事業差別化のための活用方法を解説

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戦略キャンバスという言葉をご存知でしょうか?戦略キャンバスとは、「ブルー・オーシャン」を狙って、新たな顧客を確保するために重要な手法のことです。
この記事では、戦略キャンバスの意味と作成手順、活用方法も解説します。

戦略キャンバスとは、業界における自社の立ち位置を確認する手法のこと

戦略キャンバスとは、下図のように現在の戦略をグラフ化し、業界における自社の立ち位置を確認する手法です。

戦略キャンバスによって、自社と競合他社が重視する要素を可視化することで、競合との差別化を図れます。戦略キャンバスは、 W・チャン・キム氏とレネ・モボルニュ氏が記した『[新版]ブルー・オーシャン戦略』という書籍の中で、「ブルー・オーシャン」と表される未開拓の市場分野を発見するための重要なツールとして提唱されています。

戦略キャンバスの作成手順

1. 業界の競争要因を把握する

戦略キャンバスを描くためには、まず業界の競争要因を把握する必要があります。例えば、カフェ業界であれば、以下のような競争要因が考えられます。

今回はドリンクの価格や店舗デザイン、カフェの座席の提供時間などを競争要因として挙げました。

2. 競合他社と自社の価値曲線を描く

次にそれぞれの要因に対して、競合他社と自社がどれくらい顧客に提供できているか数値化し、価値曲線を描きます。今回は提供具合を0〜5の6段階で評価し、自社と競合他社の注力している要素を可視化しました。

上図のように競合他社と価値曲線が似ている場合は、「レッド・オーシャン」と表される競争の激しい市場分野にいることがわかります。

戦略キャンバスを活用し、競合他社と差別化する方法

ブルー・オーシャン開拓のために作成した戦略キャンバスを活用することで、他社との差別化を図ります。そのためには、競合他社と自社の価値曲線を比較した上で、以下の4つの行動を意識し、新しい価値曲線を考えましょう

差別化を図るための4つの行動
価値を付加する 「付け加える」
「増やす」
コストを削減する 「取り除く」
「減らす」

作成手順で紹介したカフェ業界の戦略キャンバスを例に、4つの行動を意識した自社の新しい価値曲線を以下のように考えました。

この新しい価値曲線を参照しながら、4つの行動に関して具体的に説明します。

「付け加える」

新たな競争要因を追加することで、競合他社がこれまで提供してこなかった要素を顧客に提供し、差別化を図ります

上図の新しい価値曲線では紹介された方のみが入れるカフェにすることを考え、「秘匿性」を追加しました。通常のカフェは誰でも入ることができますが、紹介制にすることで他社と差別化します。

「増やす」

競合他社との競争要因に、さらに力を入れることで、新たな価値を付加します

新しい価値曲線では紹介制にすることで顧客数は少なくなるため、顧客への座席の提供時間を増やせます。また、スタッフの対応が丁寧になるほか、提供スピードが早くなり、「スタッフの対応」「提供スピード」の値も増えることが考えられます。

さらに、「秘匿性」に合った隠れ家のような店舗デザインにすることで「店舗デザイン」の提供度を増やします。

「取り除く」

競合他社がよく取り入れている要素を取り除くことで差別化するほか、コストを削減します

例ではコーヒーやケーキのみを提供し、タンブラーやマグカップなどを販売しないことを決め、「関連商品」の要素を取り除きました。

「減らす」

競合他社に比べて競争要因の提供度を減らすことで、コスト削減を図ります

今回の価値曲線ではカフェを紹介制にしたため、プロモーションを減らすことができます。SNSなどの広告はやめ、近隣の住民や学生に対してチラシで宣伝することで、コストを削減します。

まとめ

いかがでしょうか?

この記事では、戦略キャンバスの意味や作成手順、活用方法を解説しました。戦略キャンバスを利用することで、競合他社と自社の重視する要素を可視化し、他社との差別化を図れます。

この記事を参考に戦略キャンバスを活用し、ブルー・オーシャンの開拓を目指しましょう。

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