顧客満足が低いままで放置しておくと、既存顧客に他社に乗り換えられてしまう危険性が生じます。では、どうすれば彼らを自社に留めておくことができるのでしょうか?
今回は、顧客満足を改善するために行うべき施策を紹介します。
目次
顧客満足が低下する原因は、顧客が不満を抱えているから
顧客満足が低下する原因は、顧客が自社に対して何かしらの不満を持っているからです。顧客が不満を感じる原因は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- 顧客自身によるもの
- 企業によるもの
- 営業担当者によるもの
それぞれを詳しく紹介します。
顧客自身の問題から生じる不満
顧客の中には取扱説明書を読まない人も多く、製品・サービスを思い込みによって誤った使い方をした結果、非効率な使用方法や故障・不具合に繋がり、不満を感じてしまいます。
こういった利用者の行動特性を踏まえて、商品・サービスのデザインは複雑にならないよう、ある程度シンプルにするなどの対策をとることで不満を防げます。
企業に対する不満
企業に対して不満を抱く原因は、大きく3つに分けられます。
- 製品に不満がある
機能が多すぎたり、操作が複雑だったりするような製品だと、顧客の誤操作を誘発し不満を持たれる可能性が高まるでしょう。解決法としては、シンプルで分かりやすいデザインにすることが挙げられます。 - 誤解を招く営業アプローチ
製品の利点を過剰にアピールするなど、誤解を招くような営業アプローチをしてしまうと、顧客の期待値が上がりすぎ、その製品に満足しづらくなります。また、製品や契約に関する説明が不十分な場合も、顧客の誤解を招き不満に繋がります。顧客に製品の効果を正しく伝える努力をしたり、顧客に誤解を与えたまま話を進めたりしないよう注意しましょう。 - 組織内の連携不足
問い合わせの電話をたらい回しにされた、などの組織内の連携不足により、顧客側から見える業務プロセスが機能していないことも、顧客満足が低下する原因のひとつです。
営業担当者による不満
直接顧客と接する担当者のミスや不適切な態度により不満を持たれる場合もあります。
ただし、担当者が悪いと思われる問題も、担当者の育成・教育や社内システムが不十分、モチベーションの低下といった企業側の問題に起因している場合も多くありますので、属人的な問題と切り捨てずに、根本から問題を見直す必要があります。
顧客満足を向上させるポイント
顧客の事前期待を理解する
まずは顧客の事前期待を理解する必要があります。主な顧客の事前期待には以下のものが挙げられます。
- サービスには最も便利な方法で容易にアクセスしたい
- 最初に出た担当者にその場でトラブルを解決してほしい
- たらい回しにされたくない
こうした期待に対応できる体制が社内で構築できているのか、一度振り返ってみましょう。
顧客が声を上げやすい環境をつくる
また顧客満足を向上させるポイントとして、「顧客が声を上げやすい環境・仕組みをつくる」ことが重要です。
ほとんどの顧客は何か不満を持っても、苦情をわざわざ企業に伝えるのではなく、他社に乗り換えます。実際に企業に届く苦情は、トラブルに遭遇した全顧客の1~5%に過ぎません。例えば、月に10件の苦情を受けている企業なら、同様のトラブルを抱えている顧客は、200〜1000人ほど存在することになります。
顧客離れを食い止めるためには、顧客の不満や苦情を企業に伝えやすくする工夫や仕組みが必要です。
顧客満足を向上させる施策
チャットサービスでリアルタイムに対応する
出典:「アスクル」公式サイト(https://www.askul.co.jp/)
チャットとは、メールよりも簡単にメッセージとして文字で質問や問い合わせができるサービスです。よくある質問には自動で回答してくれるほか、必要に応じてオペレーターに電話を繋げてくれます。
以前までは導入している企業は多くありませんでしたが、WebサイトやLPにチャットサービスを導入する企業が増えてきました。また、サポートの役割だけでなく、ビデオ通話の機能を搭載することで商談の役割も果たせます。今後ますます増えてくるであろうチャネルです。
FAQページで自分でトラブルを解決する仕組みを作る
出典:「Musubu ヒントセンター」(https://knowledge.musubu.in/ja/knowledge?_ga=2.138428915.1321771835.1661139105-1179053721.1661139105)
FAQページとは、「よくある質問」と「答え」を事前に用意しておくことで、顧客や利用者に自身で問題を解決してもらえるWebページです。
FAQページには、2つのメリットがあります。1つ目は、顧客がわざわざ問い合わせなくても問題が解決できるという点です。メールや電話よりも心理的なハードルが低いため、顧客側も気軽に活用できます。
2つ目は、いつでもすぐに答えを見つけられるということです。電話で問い合わせをすると、簡単な質問なのに担当者をたらい回しにされ、多くの時間が取られた、という経験はあると思います。しかし、FAQページでは、簡単な質問であれば検索ですぐに答えを見つけられます。
注意点としては、あまりにも多くのFAQが掲載されていると、求めている答えに辿り着くのに大きな労力が必要になってしまうことが挙げられます。最も一般的な質問やよくある質問を、サイトの分かりやすいところに表示しておくと、大半の顧客はワンクリックで解決できるでしょう。
利用者同士がサポートするサポートコミュニティを作る
参考:「brother サポート広場(Q&Aコミュニティ)」(https://www.brother.co.jp/product/support_info/okwave/index.aspx)
サポートコミュニティとは、製品・サービスの質問に利用者同士で答え合う、課題解決型の掲示板サイトです。企業に問い合わせるわけではないので、質問の心理的なハードルが下がります。
主にBtoC向けのサービスで活用されていますが、利用者間のサポートの役割だけにとどまらず、企業側もマーケティング調査や顧客の事前期待を把握できる場として活用できます。
いかがでしたか?顧客満足を向上させるためには「顧客の声を聞く」ことが重要であり、またその場を提供する必要が出てきています。
ぜひ自社に合った施策・方法で、顧客満足に向けて声を取り入れましょう。
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