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生存者バイアスとは|具体例や回避する方法を紹介します

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生存者バイアスという言葉をご存知でしょうか。生存者バイアスは認知バイアスの一種として知られており、ビジネスシーンでもよく見られる現象です。

この記事では、生存者バイアスの意味や具体例、回避する方法を紹介します。

生存者バイアスとは、成功した人や企業の経験ばかりに注目して多数の失敗事例を顧みないこと

生存者バイアスとは、成功した人や企業の経験ばかりに注目し、その他多くの失敗事例を顧みない行為を指します。身近な例だと、「フリーランスに転身すれば自由になれる」「起業をすれば富裕層になれる」などの思い込みがあります。これは、フリーランスに転身した人や起業した人全員ではなく、成功体験ばかりに注意が向くことで起こる事例です。

ビジネスの場面でも、蓄積された統計データの大半は成功して生き残っている人・企業のみが対象です。失敗した人や倒産した企業のデータはそもそも蓄積されないため、失敗の本質が見えなくなってしまうおそれがあります。

このように、生存者バイアスに陥ってしまうと、失敗事例を検討しないままビジネス戦略を策定したり、意思決定したりすることにつながり、結果として失敗に終わる場合も少なくありません。

生存者バイアスの具体例

帰還した戦闘機

生存者バイアスの具体例として有名なのが、この戦闘機の例です。

第二次世界大戦において、損傷した戦闘機が自国へと帰還しました。そこで軍部は、帰還した戦闘機の損傷箇所を調べ、激しく損傷している部分を補強するように命じました。
しかし、データとして注目しているのは生存し、帰還した戦闘機のみです。帰還した戦闘機は、損傷してもなお無事だったため帰還できたのです。本当に防御すべき部分は墜落した戦闘機が損傷した箇所であり、強化すべき最も重要な箇所です。

このように、生存者バイアスにかかっている場合、物事の本質を明らかにすることができません。

大学を中退して成功した有名起業家

大学を中退して成功した有名起業家は、一見すると大勢いるように思えるかもしれません。世界的に有名な起業家である、アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏やマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏、フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏も大学を中退した経歴があります。

しかし、「血のにじむような努力をすれば、必ず成功できる」という先入観を持ってしまうと、本質を見落とすことになります。大学を中退し起業したものの、失敗に終わる人は少なくないでしょう。「起業家として成功するためには必ずしも大学を出ている必要はない」という考えは、生存者バイアスの一つです。上記の有名起業家のように例外はあるものの、まずは検討可能な全ての事実を考慮してから判断することが大切です。

成功した企業のビジネスモデル

成功した企業のビジネスモデルを真似るだけでは、生き残るのは難しいでしょう。新しいサービスや技術の発展により、多くの企業がビジネスモデルの転換を迫られています。

しかし、生存者バイアスの影響から、新しく設立された企業が現在の市場に見合わないビジネスモデルを採用してしまい、存続が難しくなるケースも多く存在します。成功した企業から学ぶことも大切ですが、現在の市場を考慮しながらビジネスモデルを採用するほうがより重要です。

優秀な営業チームが使用したメールのテンプレート

優秀な営業チームが、特定のメールテンプレートを使用して成約率を向上させたとします。しかし、「特定のメールテンプレートを使用した」という一つの事実のみに注目するのは危険です。実際は営業部長の入れ替わりがあったり、報酬制度が変更されたりと、その他多くの成功要因があった可能性があります。

この「特定のメールテンプレートを使用した」ことが、成約率が向上した唯一の要因だと判断し、一部分を習うだけでは失敗に終わる可能性が高くなります。

生存者バイアスを回避する方法

あらかじめ期待値を推測しておく

ビジネスシーンで生存者バイアスを回避するには、あらかじめ期待値を推測しておくことも有効です。

期待値とは、「ある試行を行なったときに、結果として得られる数値の平均値のこと」を指します。例えば、サイコロを投げて「3」が出れば300円受け取れるとすると、この場合の期待値は50円となります。
このように、期待値は「試行によって得られる数値×特定の事象が起こる確率」によって求めることができます。

しかしながら実際のビジネスシーンでは、状況は刻一刻と変化するため、期待値を正確に求めるのは非常に困難です。そのような場合でも、成功例だけでなく失敗例を顧みることで、大まかな期待値を推測できます。

確率や統計に着目する

期待値の推測に関連して、確率や統計そのものに関心を持ち、普段から意識しておくことも大切です。ビジネスシーンでは、収集したデータに偏りがある場合も少なくありません。そのため、数値から読み取れることだけではなく、その背景にも注意を向ける必要があります。

特に、身近な人の経験談を参考にする場合は信ぴょう性が高い分、統計的に見れば外れ値である可能性も考慮しなければなりません。一見身近な例でも、全体では非常に特殊な例なのではないかという疑いの目を持つことも重要です。

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