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ヒューリスティック評価とは|メリット・デメリットや実施の流れを解説

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ヒューリスティック評価という言葉をご存知ですか?ヒューリスティック評価は、Webサイトのユーザビリティについての問題点を発見する上で効果的な手法として知られています。

この記事では、ヒューリスティック評価の意味やメリット・デメリットに加え、実施するときの流れを解説します。

ヒューリスティック評価とは、専門家が経験則に基づいてWebサイトの問題点を発見するための手法のこと

ヒューリスティック評価とは、Webサイトに関する知識を有した専門家が、経験則に基づいてWebサイトのユーザビリティに関する問題点を発見するための手法です。専門家は、ユーザーがWebサイトを利用する上での問題点を抽出し、改善策を提案します。

ユーザビリティとは、特定のユーザーが特定の利用状況において、目標を達成するために効率よく、満足感を伴って達成できるかどうかを指す言葉です。ユーザビリティは「Webサイトの使いやすさ」と言い換えることもできます。

ヒューリスティック評価を行うメリット・デメリット

【メリット】データでは分からなかった問題点が浮かび上がる

ヒューリスティック評価を行うメリットとして、ユーザー数やPV数などのデータからは分からなかった問題点が浮かび上がることが挙げられます。ユーザー数やPV数からは、「Webサイトの内容はユーザーの求めるものになっているか」「ユーザーが使いやすいサイト構造になっているか」というユーザビリティに関する分析ができません。

ヒューリスティック評価を行うことにより、ユーザー数やPV数からは分からない「使いやすさ」に特化した分析が可能になります。

【デメリット】分析者の主観に少なからず影響される

反対に、デメリットとしては分析者の主観に少なからず影響されるという点が挙げられます。ヒューリスティック評価はあくまで分析者の「経験則」に基づく分析手法であるため、分析者の経験や知識の偏りによる影響を受ける可能性があるのです。

デメリットの解決策としては、大きく分けて二つあります。一つ目はヒューリスティック評価を行う際にできるだけ複数人で行うこと、二つ目は後で詳しく紹介するヤコブ・ニールセン氏の「ユーザビリティ10原則(10 Usability Heuristics for User Interface Design)」を参考に評価軸を定めることです。
これらの解決策によって、ヒューリスティック評価をより効果的に行えるようにしましょう。

ヒューリスティック評価を実施するときの流れ

1. 前提を確認する

ヒューリスティック評価を実施するにあたり、まずは前提を確認しておきます。以下の項目を参考にしてみてください。

  • 改善する目的
    Webサイトを改善して、どのような状態を目指すのかを明確にします。例えば、「購入数増加を目指す」「会員登録者数増加を目指す」「資料請求者数の増加を目指す」などが挙げられます。
  • ターゲット
    Webサイトに訪問するターゲット(閲覧者)の属性を確認します。このとき、年代・性別・職業・居住地・家族構成・趣味嗜好など、どの層を対象とするのかを取り決めておく必要があります。
  • 競合サイト
    自社のWebサイトと比較するために競合するサイトを選定します。このとき、他の前提項目が同一、もしくは類似しているサイトでないと、効果が減少するため注意が必要です。自社が取り扱っている製品やサービスの競合をメインに、5件ほど選定しておきましょう。
  • 対応端末
    調査範囲を、スマートフォン向けサイトまで広げるかどうかを確認しておきましょう。スマートフォン向けサイトの調査は、PC向けサイトと比較して時間と手間を要するケースが大半です。そのため、最初はPC向けサイトに限定して調査を開始することも一つの手段です。
  • 調査対象とするページ
    「改善する目的」の達成につながるページや、「離脱率が高い」など問題があると予想されるページを選び、調査対象として検討します。対象とするページを増やしすぎると、資料をまとめるのに時間がかかり、かえって非効率を生むので注意が必要です。

2. 評価軸を決める

前提を確認したら、評価軸を決めていきます。

評価軸を決める際は、ユーザビリティの権威であるアメリカの工学博士ヤコブ・ニールセン氏が提唱した「ユーザビリティ10原則(10 Usability Heuristics for User Interface Design)」が参考になります。

  • システム状態の視認性(Visibility of system status)
  • システムと現実世界の一致(Match between system and the real world)
  • ユーザーの制御しやすさと自由度(User control and freedom)
  • 一貫性と標準化(Consistency and standards)
  • エラーの防止(Error prevention)
  • 記憶頼みではなく見たときの分かり易さ(Recognition rather than recall)
  • 利用時の柔軟性と効率性(Flexibility and efficiency of use)
  • 美しく最小限のデザイン(Aesthetic and minimalist design)
  • ユーザーによるエラーの認識・診断・回復が可能(Help users recognize, diagnose, and recover from errors)
  • ヘルプとドキュメンテーション(Help and documentation)

(出典:https://www.nngroup.com/articles/ten-usability-heuristics/

3. 実際に評価を行う

先ほど決めた評価軸をもとに、実際にヒューリスティック評価を行います。このとき、評価軸に沿って評価項目をリスト化しておくと効率がよいです。評価の際は、実際にWebサイトを見ながら分析していきます。チェックリストと照らし合わせながら動作の確認を行い、現状のよい点・問題点を洗い出しましょう。

調査対象とするページが多い場合、「改善する目的」に影響が大きそうなページから順に評価するのが一般的です。競合サイトを調査対象としている場合も、同じように進めましょう。

4. 評価を取りまとめ、レポートを作成する

よい点・問題点や競合サイトとの比較などを踏まえ、レポートを作成します。レポートの内容は概要・詳細分析・競合分析に分け、概要には「1. 前提を確認する」の項目を用いて、調査の内容を端的に記載します。詳細分析にはページごとのメリット・デメリット、競合分析には自社サイトとの比較を記載し、レポートを仕上げましょう。

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