ユーザー会という言葉をご存知ですか?ユーザー会は、製品やサービスを利用するユーザーが集う場で、企業・ユーザー双方にメリットがあります。
この記事では、ユーザー会の概要や企業側・ユーザー側それぞれのメリット、ユーザー会の事例について紹介します。
目次
ユーザー会とは、その企業の製品やサービスを利用するユーザー同士が情報交換などを行う場のこと
ユーザー会とは、ある企業の製品やサービスを利用するユーザー同士や、ユーザーとサービスを提供する企業が情報交換などを行う場のことを指します。これまではオフラインで開催されることが一般的でしたが、最近では新型コロナウイルスの流行もありオンラインでの開催に移行しつつあります。
ユーザー会を設ける目的
IT関連製品やサービスはある用途に特化している場合が多く、その製品を使用するユーザーの業種は多岐にわたります。ユーザー会の目的は、業種を超えたユーザーやベンダー同士が知見やノウハウを共有し、新たな活用法の発見や情報の収集などが行われることです。
また、ユーザー同士の交流や知見の共有を通じてサービスに対する理解度を深めてもらい、サービスへの満足度を向上させるという狙いもあります。
企業セミナーとの違い
ユーザー会と似たものに企業セミナーがあります。企業セミナーは、企業が提供する製品・サービスについての使い方やノウハウをユーザーに提供する場を指します。
ユーザー会では企業とユーザー間で双方向のコミュニケーションが行われますが、企業セミナーでは基本的に企業側からユーザーへの一方向の情報提供が行われるという点が異なります。
ユーザー会のメリット(企業側)
ユーザーのエンゲージメント向上に繋がる
企業にとってユーザー会を開催するメリットの1つに、ユーザーのエンゲージメントが向上する点があります。ユーザー同士の交流やサービスの活用事例などを知ることによって、製品やサービスに関する理解が深まるため、エンゲージメントの向上に繋がります。
製品やサービスについての意見を収集できる
ユーザー会ではユーザー同士の交流だけでなく、サービスを提供する企業とユーザーとの交流もあります。ユーザーとの交流を通じて、ユーザーが抱える不満や意見などを収集でき、サービスの改善や向上に役立てることができます。
ユーザー会のメリット(ユーザー側)
他のユーザーとの交流を深めることができる
ユーザー会では同じ製品やサービスを利用するユーザーが一堂に会し、製品に関する情報交換などを行うため、他のユーザーと交流を深めることができます。
また、サービスを提供する企業とも意見交換を行えるため、機能面での要望を直接伝えることができる場合もあります。
情報共有などを通じ、抱えている課題の解決に繋がる
他ユーザーとの意見交換や情報共有を通じて、自身が抱えている製品・サービスに関しての悩みや課題を解決できるという点もユーザー会のメリットです。
製品を利用していくとそれに対する知識や理解度が増しますが、自社だけでは知識に偏りが出てしまい、使用する上で課題が生じる場合があります。そこで、他業種のユーザーとの交流を通じて自社にはない視点での利用方法を知ることができれば、課題解決への糸口を掴むきっかけとなります。
製品やサービスの活用方法などを知ることができる
ユーザー会では様々な業種や企業のユーザーが集まるため、他社での製品・サービスの活用方法を知ることができます。また、製品・サービスを活用した成功事例や応用事例などの共有を行うことで、自社にはない新しい視点での利用方法や、新たな施策を行う上でのアイデアも得られます。
ユーザー会の事例
Salesforce Trailblazer Community
出典:「Trailblazer Community」公式サイト(https://www.trailblazers.jp/)
クラウドベースのCRM・SFAサービスを提供する米国のセールスフォース・ドットコム社は「Trailblazer Community」というユーザー会を運営しています。
Trailblazer Communityには、ユーザーやシステム管理者、開発者などが参加しており、勉強会や交流イベントの開催を通じてSalesforceに対する理解や知見を深め、同じ志を持つユーザーと繋がることを目的としています。
Trailblazer Communityには目的ごとにコミュニティが設けられているほか、地域によって様々なコミュニティが存在するという特徴もあります。
NCRユーザー会
出典:日本NCR株式会社公式サイト(https://www.ncr.co.jp/about_ncr/user)
NCRユーザー会は、POSシステムなどのNCR製品を使用するユーザー企業を会員とするユーザー会です。
NCR自身が業界・業種の垣根を超えた会員同士の情報交換の機会を提供し、会員同士の交流や新たなネットワークの構築などを行うことを目的としており、毎年開催される総会では専門家による講演やパネルティスカッションが行われています。
GWS Japan Users Group
出典:「GWS Japan Users Group」公式サイト(https://gws-ug.jp/)
「GWS Japan Users Group」は、Google Workspace、G Suite、G Suite for Educationを利用するユーザー向けのコミュニティで、GWSユーザー同士の親睦を深め、情報収集や意見交換を行える場を目標として運営されています。
また、GWSに関する活用事例やサポーター企業によるソリューションの紹介などが行われるMembers Talk、少人数でGWSに関する特定テーマにフォーカスしたディスカッションを行う場としての分科会なども設けられています。
NECユーザー会
出典:「NUA」NECユーザー会公式サイト(https://jpn.nec.com/nua/)
NEC株式会社が運営する「NUA」は、NEC製品・サービス利用者を対象としたユーザー会です。ノウハウや知識の交換を通じて、より優れた情報システムの開発を目指すための異業種コミュニケーションの場として運営されています。
NUAは日本の各地区にユーザー会が存在し、それぞれの地域で活動するユーザー同士の交流も密接に行われるほか、全国レベルで活動する全NUAにも参加できるため、地域では得にくい最新情報も得ることができるという特徴があります。
これからはじめるBtoBマーケティング施策入門書
無料でダウンロードするために
以下のフォーム項目にご入力くださいませ。