「トピッククラスターモデル」という言葉をご存知ですか?これは、Webコンテンツを整理して、SEO評価を向上させる有力な手段です。
今回は、トピッククラスターモデルを行うメリットや作成する方法、ポイントを解説します。
目次
トピッククラスターモデルとは、コンテンツを戦略的にまとめることで、個々のコンテンツのSEO評価を向上させる戦略
トピッククラスターモデルとは、コンテンツを整理して個々のSEO評価を向上させ、検索エンジンでの上位表示を狙う戦略です。具体的には、複数の記事をトピックごとに分類し、それらを内部リンクで結び付けることによって、サイト同士を関連付けるとともに、サイト全体を構造化してSEO対策を行います。
トピッククラスターモデルは以下の構成要素で成り立っています。
ピラーコンテンツ(ピラーページ)
ピラーコンテンツとは、1つのトピックについて、網羅的な情報を提供するコンテンツの中心となるページのことです。
例えば、「SEO対策」のトピックを考える場合、「SEOの基礎知識」、「キーワードの選定方法」、「メタタグの最適化方法」といった内容を含む記事がピラーコンテンツになります。
クラスターコンテンツ(クラスターページ)
クラスターコンテンツとは、ピラーコンテンツの詳細な情報を提供するページのことです。トピックに関する情報を掘り下げ、ピラーコンテンツをサポートする役割を持ちます。
例えば、「SEO対策の基礎知識」というトピックに対するクラスターコンテンツを考える場合、「Googleアルゴリズムの変更点と対策法」、「リンク戦略の構築方法」、「ローカルSEOのポイント」といった内容を含む記事がピラーコンテンツになります。ピラーコンテンツに関連する細かなトピックを扱った記事を作成しましょう。
内部リンク
内部リンクとは、同じWebサイト内のピラーコンテンツとクラスターコンテンツをリンクで結び付けることです。
例えば、「SEO対策」というトピックの内部リンクを行う場合は、「SEOの基礎知識」というピラーコンテンツに対して、「Googleアルゴリズムの変更点と対策法」といったクラスターコンテンツを内部リンクで結び付けます。
SEOにおけるトピッククラスターモデルのメリット
情報を網羅的に提供できる
トピッククラスターモデルを用いることで、Webサイト内で関連する情報を網羅的に提供できるというメリットがあります。各トピックについて、ピラーコンテンツと複数のクラスターコンテンツを作成し、内部リンクで結び付けることで、ユーザーにとって必要な情報を幅広く提供できるようになります。
また、トピックに関連する複数のページを作成すると、Webサイト内でのユーザーの滞在時間を延ばすことにつながり、サイト全体でのSEO評価が向上しやすくなるというメリットもあります。
関連する記事の順位を上げられる
トピックごとに記事をまとめることで、同じトピックを扱う他の記事との関連性が高くなります。検索エンジンは関連性の高い記事を上位に表示するため、トピッククラスターモデルを用いることで、1つの上位記事との相乗効果から関連する記事の順位も上がる可能性があるというメリットが得られます。
サイト構造が分かりやすくなる
トピックごとに記事をまとめることで、サイト全体の構造が明確になるというメリットがあります。ユーザーは必要な情報を簡単に見つけることができるため、サイト全体の使い勝手が向上します。また、検索エンジンからもサイト構造が分かりやすいと評価され、上位に表示される可能性が高まります。
トピッククラスターモデルの作り方
1. ペルソナを設定し、トピックを選定する
まずは、記事の詳細なターゲット像であるペルソナを設定し、そのユーザーに必要とされるトピックを選定します。そのトピックに関連するキーワードを洗い出し、SEOの観点から重要なキーワードをピックアップしておきましょう。ペルソナを設定することで、ユーザーが求める情報が何かを理解できるようになります。
例えば、ペルソナを30代マーケティング担当者に設定した場合、トピックの一部として「SEO対策」「コンテンツマーケティング」「SNSマーケティング」といったものが挙げられます。
2. ピラーコンテンツを作成する
次に、トピックの中でも特に重要なコンテンツをピラーコンテンツとして作成します。ピラーコンテンツのキーワードには、1語もしくは2語程度のビッグキーワードやミドルキーワードを設定すると良いでしょう。選んだキーワードに対して、SEO対策を十分に施したコンテンツを作成し、1つのページで網羅的に情報をまとめます。
3. クラスターコンテンツを作成する
次に、ピラーコンテンツで紹介されたトピックに関連があり、なおかつより詳細に情報を提供するクラスターコンテンツを作成します。クラスターコンテンツは、トピックに関する情報をより深く掘り下げることで、より具体的な課題やニーズに応えられるように作成します。
このとき、作成する記事のトピックが重複してしまうと、自社コンテンツ同士で商圏を侵食し合う「カニバリゼーション」が生じてしまうため、注意が必要です。
4. ピラーコンテンツとクラスターコンテンツを内部リンクで紐付けする
最後に、ピラーコンテンツとクラスターコンテンツを内部リンクで紐付けます。これにより、トピックに関する情報を論理的に整理し、サイト訪問者が必要とする情報を網羅的に提供できます。また、検索エンジンのクローラーもページを巡回する際に、サイトの構造を理解しやすくなるため、SEO効果も期待できます。
トピッククラスターモデルを作る際のポイント
ピラーコンテンツから作成する
トピッククラスターモデルを作成する際は、まずピラーコンテンツを作成しましょう。ピラーコンテンツは、トピックの核となる重要な情報を提供するコンテンツです。トピッククラスターモデル全体の中心となるため、充実した内容であることが重要です。
既存記事に似た内容の記事がないか確認する
トピッククラスターモデルを作成する際には、自社サイトや競合サイトの記事も確認しましょう。自社内でコンテンツが重複するとカニバリゼーションが生じて、検索順位が落ちてしまうおそれがあります。もし類似する記事がある場合には、リライトなどを行い記事を1つにまとめると良いでしょう。
また、競合記事を確認することで、自社では未作成のトピックを把握でき、ユーザーの幅広いニーズに対応したコンテンツを提供できます。
クラスターコンテンツを使い上位を狙う
ピラーコンテンツは、多くの情報を盛り込む必要があり、さらにビッグキーワードの場合が多いため、競合サイトも多く存在することから上位表示の獲得は困難となります。一方で、クラスターコンテンツは、ピラーコンテンツでは伝えきれなかった情報を補完するためのより細かいニーズに対応したコンテンツです。
そのため、ユーザーの細かいニーズに対応したスモールキーワードでクラスターコンテンツの上位表示を目指すことで、上位表示された記事に紐付けられた記事として、ピラーコンテンツの順位向上にもつなげられます。
これからはじめるBtoBマーケティング施策入門書
無料でダウンロードするために
以下のフォーム項目にご入力くださいませ。