セマンティック検索とは｜検索回答例とSEO対策の重要性を解説

セマンティック検索とは何かご存知でしょうか。Webコンテンツで検索上位を狙うには、セマンティック検索を理解し、適切なSEO対策を行う必要があります。
今回は、セマンティック検索の詳細と、SEO対策の重要性について解説します。

セマンティック検索とは、検索キーワードからユーザーの意図を理解し、検索エンジンが最適な回答を返すこと

セマンティック検索とは、検索エンジンに入力するキーワードや曖昧な文章（検索クエリ）から、ユーザーの意図や検索目的を理解し、検索エンジンが最適な回答を返すことです。検索クエリには含まれない言葉が使われている記事でも、ユーザーのニーズを満たす内容に近いものであれば、その記事を上位に表示します。

例えば、「東京 飲み屋」で検索した場合、ユーザーの目的として居酒屋を探していることが伺えますが、「飲み屋」の言葉を含む記事ではそのニーズを満たせないため、「居酒屋」と類語に変換して居酒屋の紹介サイトを表示します。

セマンティック（Semantic）とは「意味」を指す英語で、情報の意味を自律的に理解するWebページをセマンティックWebと呼びます。

セマンティック検索を可能にしたアップデート

セマンティック検索はユーザーの満足度を向上させる目的で導入されました。検索エンジンを多くのユーザーに利用してもらうためには、ユーザーの入力する多様な検索クエリからニーズを把握して適切な回答を返す必要があります。

そこで、2013年にGoogleにおいて、複雑な検索クエリに対して、それを検索した背景や文脈を理解し、ニーズに合わせた結果を返すアルゴリズムの導入である「ハミングバードアップデート」が実装されました。例えば、「東京 行き方」を東京への移動手段と解釈して、ルートや公共交通機関を提示してくれます。

続いて、2015年にはAIが単語の関連性を理解し、検索意図をより高精度に汲み取る「RankBrain」が導入されました。例えば、「日本 大統領」で検索した際、海外の大統領が日本の首相に当たることを理解し、日本の首相に関する検索結果が表示されます。

そして、2019年には自然言語処理を高精度に行い、検索クエリに隠れた文脈を理解することを目的として「BERT」がアップデートされています。これにより、検索ユーザーのニーズにより的確に応えられるようになりました。

セマンティック検索の回答例

リッチスニペット

リッチスニペットとは、各記事の要約をユーザーのニーズに合わせて構成し、検索結果のページに表示する情報です。リッチスニペットではテキストのみならず、画像・動画や商品情報なども表示されます。これにより、検索ユーザーが欲しい情報を素早く得られるだけでなく、どの記事を読めば情報が得られるかを瞬時に判断できるようになりました。

そのため、記事のクリック率を高めるには、リッチスニペットで表示される要約情報で、ユーザーのニーズを満たせるように記事を作成することを心掛ける必要があります。

アンサーボックス

アンサーボックスとは、質問形式の検索クエリに対して、その回答を検索結果のページに表示するコンテンツです。アンサーボックスによってユーザーは回答にすぐ辿り着ける一方、読まれない記事も増えてしまうため、アンサーボックスに表示されるような記事を作成することも求められています。

ナレッジグラフ

ナレッジグラフとは、検索結果の横に表示される下図のような情報です。ナレッジグラフで表示される情報は、Googleがユーザーのニーズに最も応えられると判断されたもので目に留まりやすいため、ナレッジグラフに自社の記事を表示できればユーザーからの認知度の向上につながります。

類義語の太字表記

検索クエリの単語そのものや、その類義語が太字で表記される機能もあります。太字表記により、ユーザーが求める情報を提示していることをアピールでき、ユーザーからのクリック率が高まります。類義語では、「飲み屋」の検索結果に「居酒屋」が含まれる場合、この単語を太字で表記します。

セマンティック検索では、検索キーワードに隠れたニーズを把握することが重要

セマンティック検索では、Googleが自律的にユーザーのニーズ、および記事の内容を把握して、適切な検索結果を提示するため、検索キーワードに隠れたユーザーの意図を汲み取り、それを満たす内容を盛り込むことが非常に重要です。ユーザーが何を求めて検索しているのかを理解し、クリック率が高まるようSEO対策を施しましょう。