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テストマーケティングの手法とそれぞれのメリットを徹底解説!
「テストマーケティング」という言葉をご存知でしょうか。テストマーケティングは商品販売の成功を手繰り寄せる重要な手法です。
今回はテストマーケティングを行う際にどのような手法があるのか、メリットと併せて説明します。
目次
テストマーケティングとは、本格的な商品販売の前にユーザーの評価を確認することである
テストマーケティングとは、商品の試験販売やアンケート調査などを行ってユーザーの反応を確認することです。
企業は消費者のニーズを想定して商品の企画開発を行いますが、その想定が正しいかどうかは、実際にユーザーに使ってもらわないと分かりません。
そこで、商品を本格的に市場で販売する前に本当にそれが売れるのかを確認し、商品や販売戦略などの改善を行います。それにより、マーケティングの失敗リスクを軽減することができます。
テストマーケティングの6つの手法とそれぞれのメリット
商品モニターに使用後の評価を聞く「モニターテスト」を行う
モニターテストとは、募集したモニターに指示通りに商品を使用してもらい、結果についてアンケート調査を行って商品の効能を確認するテストです。
モニターテストでは、モニターが新商品を実際に使用した際の不満や改善点のほか、パッケージのデザイン性の良し悪しが分かります。また、「この商品はこれぐらいの値段なら買える」という意見も聞くことができ、価格設定をするのに重要な情報が得られます。
モニターの対象としてはネットで募集した人や知人があげられますが、自社サービスのユーザーが既に多い場合は、既存顧客をモニターにする手もあります。
既存顧客は商品に真摯に向き合ってくれる可能性がより高いため、細かい改善点を聞くことが出来ます。また、自社のこれまでの商品と比較した意見を得られるというメリットもあります。
限定した販売店舗やECサイトなどで、商品の「テスト販売」を行う
テスト販売とは、新商品を限定した販売地域や数量などで市場に売り出して、どのような規模で販売するべきかを確認するテストです。
テスト販売では、消費者が本当に商品を手にしてくれるのかが分かります。テスト販売をすることで、売れ行きが想定を下回った場合の在庫超過を防ぐこともできます。
テスト販売を行うときは、できるだけ多様な販売方法ならびに多岐にわたる店舗で実施しましょう。そうすることで、どのような販売形態および店舗で良く売れるかの統計をとることができます。
Webフォームなどを利用したアンケート調査を行う
アンケート調査とは、特定の課題を解決するために質問内容を設定して、消費者に情報を聞き出す調査法です。
アンケート調査では対象を限定しないため、幅広い視点からユーザーが商品を買うかどうかを確認することができます。Googleフォームなどの無料のアンケートツールも豊富にあるため、手軽に実施できるのも良い点の一つです。
ただし、「買う意図がある人」と「実際に買う人」には大きな差があります。アンケート結果が良かったからといって本当に手にしてくれるかどうかは分からないので注意しましょう。
インスタグラムやTwitterなど、SNS上での消費者の反応を伺う
SNSの利用手段として、インスタグラムやTwitterおよびFacebookなどで商品をPR投稿して消費者の反応を伺うことができます。
SNSを利用した調査ではコストをかけることなく、より多くの消費者の目に触れるというメリットがあります。また、「いいね!」の数などでその商品のウケが良いか、デザインや商品の魅力があるかなどの情報を得ることができます。
その他、SNSでは消費者が気軽にコメントをすることができるので、具体的な改善点を知ることができるのも特徴です。
ただし、前提としてある程度の量のフォロワーがいなければ、反応の量に対する評価をすることができないので、新しく始める場合には時間がかかる可能性があります。
クラウドファンディングで、商品が期待されているかを確認する
クラウドファンディングを利用して企画中の商品に対する資金調達を行い、その結果をもとに商品が顧客から期待されているのか(ニーズがあるのか)を確認する手法があります。
クラウドファンディングでは、商品の企画と並行して行うので、実際のニーズと比較しながら開発したり、開発しながら商品の改善点を修正することができます。
また、商品を掲載する時にいくつかの商品案を併せて掲載すれば、顧客の反応から価格やデザインおよび機能性など、どの商品に人気があるのか、注力すべきかが分かります。
さらに、クラウドファンディングは「こんな商品を作る」といった意思表示でもあるので、商品を市場に出す前から見込みユーザーを作れる場合もあります。
広告のデザイン性と出稿量を決定するための広告テストを行う
広告を利用したテストマーケティングには「クリエイティブテスト」と「媒体テスト」の2つがあります。広告は膨大な費用がかかってしまいますが、あらかじめ反響が良い広告かどうかを知ることでコストの無駄を減らすことができます。
■ クリエイティブテスト
「クリエイティブテスト」は広告のレイアウトやキャッチコピーなど、広告の内容そのものの良し悪しを測るテストです。ベースとなる広告を一つ作成し、一箇所のみ(例えばキャッチコピーだけ)を変更した数種類の広告を用意して、どの広告の反響が良いかを確認します。
ここで重要なのが、複数の箇所を同時に変えないことです。一つの広告でベースのものと数箇所を変えてしまうと、キャッチコピーかレイアウトもしくは背景など、何がいけないのかを把握することができません。
ただし、多くの箇所に対してテストを実施するとコストがかかってしまうので、余裕が無ければ消費者に第一印象を与える「アイキャッチ」の比較を優先して行いましょう。
■ 媒体テスト
「媒体テスト」では、それぞれの広告媒体(新聞やフリーペーパー、折り込みチラシ等)にどの程度の量の広告を出稿すべきかを確認します。フローは以下の通りです。
- それぞれの広告媒体で最小実施部数を設定する。
- 「この広告を見て知った」などのレスポンスが多い媒体の出稿量を増やす。
最小実施部数は、一般には5万部スタートで始めるのが良いといわれています。ちなみに、折り込みチラシにかかる値段は、1万部あたりおおよそ3万円~5万円です。これを参考に、媒体テストでは最小実施部数を予算との兼ね合いから決めるのも有効です。
新聞やフリーペーパーでは、こちらの意思での部数拡大はできないため、その中から折り込みチラシで実施したい分に近い部数のものを選びましょう。
レスポンスが多く出稿量を増やす際には、5万部スタートなら10万部に、さらに結果が出れば20万部に、結果を見ながら徐々に増やすことがポイントです。
いかがでしたか?
上記で述べた通り、テストマーケティングは失敗するリスクを減らすための対策であり、実施することで無駄なコストの削減に大きくつながります。また、手法には様々な種類があるので、初めてテストマーケティングを行うという方は、コストのかからないものから手を出しても良いでしょう。
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