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クローキングによるSEO対策は逆効果|意図せず行わないために

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クローキングという言葉をご存知ですか?これはかつてSEO対策として行われていた手法ですが、現在ではGoogleからのペナルティ対象となっており、実行すると却って検索順位を落とすおそれがあります。

本記事ではクローキングの定義や手法、意図せずクローキングをしないための注意点を紹介します。正しい知識を得て安全なSEO対策を行いましょう。

クローキングとは、故意に検索エンジンとユーザーに異なるコンテンツを表示すること

クローキングに対するGoogleの定義は以下の通りです。

クローキングとは、検索ランキングを操作したりユーザーに誤解を与えたりすることを目的に、ユーザーと検索エンジンに異なるコンテンツを表示することです。

出典:Google検索セントラル(https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja#cloaking

検索エンジンは検索順位を決定するためにクローラーと呼ばれるロボットを巡回させ、それぞれのサイトを評価しています。このクローラーをプログラムで騙してユーザーとは別のコンテンツを見せる行為が、クローキングと呼ばれます。

クローキングの定義でもう1つ重要な部分は、「検索ランキングを操作したりユーザーに誤解を与えたりすることを目的に」というようにユーザーに不利益を与える行為とされていることです。逆に言えばユーザーにとって有益ならばクローキングとは見なされないため、過剰に警戒する必要はないとGoogle側も表明しています。とはいえ判定はアルゴリズムに従って行われるため、意図がないとしてもクローキングと判断され得る行為は避ける方が良いでしょう。

クローキングはペンギンアップデートのペナルティ対象

クローキングは、2010年代にGoogleによって行われた検索アルゴリズムのアップデートである「ペンギンアップデート」によってペナルティ対象とされました。当時Googleではユーザーを騙す悪質なサイトが増加しており、こうしたサイトはGoogleに対するユーザーの満足度を低下させるため、ペンギンアップデートによってそうしたサイトの評価を下げるという対策を行いました。

クローキングは検索エンジンには検索上位のキーワードを見せておいて順位を上げ、実際に来たユーザーには商品購入ページなど別の内容を見せるという手口で使われていたため、ペンギンアップデートのペナルティ対象となりました。

クローキングの手口

プログラムを利用してユーザーのみをリダイレクトさせる

ユーザーと検索エンジンはIPアドレスの種類が異なるため、サイト側はどちらが閲覧に来たかを見分けることができます。そこでプログラムを利用してユーザーのみを別のサイトにリダイレクトさせるというクローキングの手口があります。

元のサイトに検索上位のキーワードを多く盛り込んでおけば、そのサイトしか見られない検索エンジンは良いサイトであるとして検索順位を上げます。しかし実際に検索して訪れたユーザーは別のコンテンツにリダイレクトされてしまいます。

検索エンジンにだけ別の内容を表示する

検索エンジン側にユーザーとは違う内容を見せることもクローキングに該当します。具体的には、偽のコンテンツやサイトなどを検索エンジンにだけ見せる手口と、文字色を背景に同化させる、文字の大きさを0にする、画像の裏に隠すなどして、ユーザーからは見えないが検索エンジンだけに文字を見せる手口があります。

こうして検索エンジンにだけ見せる内容に検索上位のキーワードを盛り込むことによって、検索順位が上がります。その上で画像にサイト側がユーザーに見せたい情報を載せるなどして、実際に訪れたユーザーには別の内容を見せてしまうことができます。

クローキングと判定されないケース

ユーザー登録や課金で内容が変わる場合

サイトの中には、ユーザー登録をしたりお金を払ったりすることで追加の内容が見られるものがあります。これはサイトを見る側の条件によって見られる内容が違うというクローキングに近い状態ですが、クローキングと異なりこの区別は正当なものです。

Google側は、条件によって異なる閲覧内容を全てGoogleが確認できる状態であればクローキングとはみなされないと説明しています。

ユーザーにとって有益である場合

クローキングはユーザーを騙そうとする意図で異なるコンテンツを見せることですので、それがユーザーにとって有益になるのならばクローキングとはみなされません。

例えばスマートフォン用のサイトをパソコン用とは別に用意したり、ユーザーの所在地ごとにリダイレクトしたりするサイトは、ユーザーの利益となることを目的として異なるコンテンツを見せているため、クローキングではありません。

意図せずクローキングを行わないための注意点

Googleのガイドラインを把握する

意図せずクローキングを行わないようにするためには、まずGoogleのガイドラインを把握することが重要です。ガイドラインにはクローキングの定義や、しないための方法なども書いてあるため、まずはそれを理解すれば不注意によるクローキング判定はほぼ起こらないでしょう。

クローキングについてのGoogleのガイドラインは以下から見られます。

https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja#cloaking

適切な方法で検索エンジンに画像を読み込ませる

Flash画像の全盛期だった2000年代には、クローキングは一般的なSEO対策でした。これには検索エンジンが画像を読み取ることができず、ユーザーから見えないところに画像の内容を説明する文字を入れなければ、検索順位が正当に反映されないという事情がありました。

しかし現在では検索エンジンに画像を読み込ませるための方法が存在しているため、クローキングを行う必要はありません。Googleがガイドラインでやり方を説明しているため、サイトに画像を載せる際は以下の内容を参考にしてみてください。

https://developers.google.com/search/docs/appearance/google-images?hl=ja#help-us-discover-all-your-images

ユーザーにとって有益なページを作成する

クローキングとは特定の行為ではなく、意図的にユーザーを騙し、不利益を与える行為として定義されています。そのためユーザーにとって有益なものであるならば、その行為がクローキングと見なされることはほぼありません。

検索順位を上げようというのではなく、ユーザーがより使いやすいサイトにしようと心掛けていれば、必要以上にクローキングと判定されることを恐れずともよいでしょう。

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