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消費者行動モデルとは?現代でも通用するモデルを紹介

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消費者行動モデル、という言葉をご存知ですか?マーケティングで用いられるこの言葉ですが、「実はよく意味が分かっていない」「種類が多すぎて混乱する」といったこともあるのではないでしょうか。

今回は、この消費者行動モデルについて、その意味と変遷・最新モデルを紹介します。

消費者行動モデルとは、消費者が購買に至るプロセスの枠組みのこと

消費者が広告などで商品を認知してから、購買に至るまでのプロセスを枠組み化したものを消費者行動モデルと呼びます。購買行動モデルと呼ばれることもあります。

消費者行動モデルをもとに消費者の購買までのプロセスを仮設立てすることで、自社のビジネスモデルに適切なマーケティング戦略を立てることができます。また、新たな購買チャネルの開拓にも役に立つでしょう。

近年、消費者が商品を認知する機会がインターネットなどの技術の発達やSNSの広がりとともに多様化した結果、消費者の購買行動も変化してきました。ここからは、この広告の変化に応じて消費者行動モデルがどのように変化してきたか、そして現代における消費者行動モデルはどのようなものなのか解説していきます。

消費者行動モデルの変遷

まずは、現代の消費者行動モデルに至るまでの変遷を紹介します。

マスメディア時代の消費者行動モデル

最初に提唱された消費者行動モデルは、テレビCMや新聞・雑誌広告などのマスメディア広告時代のものです。インターネットも普及する前なので、消費者が自分から情報を集める手段が少なく、一方的に情報の受け手となるシンプルなモデルであるといえます。

AIDA(アイダ)
これは消費者の購買までの心理的な段階を示したもので、「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Desire(欲求)」「Action(行動)」の頭文字を並べたものです。AIDAは消費者行動モデルの最も基本的な形で、これをベースに様々なモデルが生まれてきました。

AIDMA(アイドマ)
AIDAに「Memory(記憶)」を加えたものです。

AIDCAS(アイドカス)
AIDAに「Conviction(確信)」「Satisfaction(評価)」を加えたモデルです。

インターネット時代の消費者行動モデル

インターネットが発達すると、Webサイトやブログにアクセスするなどして消費者が主体的に情報を手に入れられるようになりました。また、SNSを使って消費者が情報を発信することもできるようになりました。このような変化を受け、新しい消費者行動モデルが登場してきます。

AISAS(アイサス)
日本の広告代理店である電通が発表したモデルで、AIDAと同じ「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Action(行動)」に「Search(検索)」「Share(共有)」が追加されました。

AISCEAS(アイシーズ)
AISASをさらに詳細にしたものとして、「Search(検索)」の後に「Comparison(比較)」と「Examination(検討)」を加えたものです。

ZMOT(ジーモット)
Googleによって提唱された新たな概念です。これは「Zero Moment of Truth」の略で、消費者は店舗を訪れる前にインターネット検索によって購入意思を固めている、とする考え方です。商品を販売する側のインターネットにおける情報発信の重要さが表れた考え方だといえます。

現代でも通用するモデル

さらにSNSやコンテンツマーケティングによって、最新の消費者行動モデルが登場します。

SNS時代の消費者行動モデル

ソーシャルメディアが発達すると、「共有」「共感」「拡散」といった言葉がキーワードとなってきます。SNSによって、まだ購買に至っていない消費者が他の人の購買行動に影響するようになるのです。

VISAS(ヴィサス)
Viral(拡散)」「Influence(影響)」「Sympathy(共感)」「Action(行動)」「Share(共有)」の頭文字をとったものです。他の消費者の影響を受け購買に至るパターンが増えてきたことを表しています。

SIPS(シップス)
Sympathy(共感)」「Identify(確認)」「Participate(参加)」「Share & Spread(共有・拡散)」を表したものです。情報の共有によって企業の広告活動に参加している、とする点が特徴的です。

ULSSAS(ウルサス)
UGC(ユーザー投稿コンテンツ)」「Like(いいね!)」「Search1(SNS検索)」「Search2(Google/Yahoo!検索)」「Action(購買)」「Spread(拡散)」の頭文字を並べたものです。これは、まず自社の広告から口コミなどのユーザー投稿コンテンツが生まれると、以降はコンテンツへの反応から検索→購買→拡散(→検索)のサイクルが生まれるとするものです。

DualAISAS(デュアルアイサス)
消費者の購買の段階を表した従来のAISASに対して、「Active(活性化)」「Interest(興味)」「Share(共有・発信)」「Accept(受容)」「Spread(拡散)」という情報発信の「AISAS」も存在するとしてアップデートしたものです。

コンテンツマーケティング時代の消費者行動モデル

顧客に対しコンテンツを発信し、ニーズの育成・購買を目指すコンテンツマーケティングが大きな購買チャネルとなった現代においては、さらにこれに応じた消費者行動モデルが登場しました。

DECAX(デキャックス)
これは「Discovery(発見)」「Engage(関係)」「Check(確認)」「Action(購買)」「eXperience(体験と共有)」を表したものです。AIDAなどのモデルが企業側が消費者の興味を引く「Attention(注意)」から始まるのに対し、消費者自身によるコンテンツの「Discovery(発見)」を起点としているのが大きな特徴です。

まとめ

いかがでしたか?

多様な消費者行動モデルの中から自社の顧客にマッチするものを探して、是非マーケティングに役立ててください!

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