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コト消費とは?モノ消費から変化した消費行動に対応する策を紹介

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現在、消費者の行動は経験に価値を見出す「コト消費」が主流になりつつあります。そのため、消費行動の過程で消費者が望んでいる体験を提供することが、これからのマーケティング戦略には必要です。

そこで今回は、コト消費のニーズに応える策と、近頃台頭してきた消費行動について解説します。

コト消費とは「モノを購入するまでの過程や、購入して得られる経験に価値を見出す消費行動」である

コト消費とは「モノやサービスを購入して体験できるコトに価値を見出す消費行動」です。そのため、モノを所有していることに価値を見出す従来の「モノ消費」とは、消費者が重視している点が異なります

コト消費の身近な例として、旅行やアクティビティ、映画やカラオケなどのレジャーが挙げられます。また、SNSに投稿するために、おしゃれなスイーツを食べに行くこともコト消費の例と言えます

モノ消費からコト消費に変わりつつある背景

モノ自体への購買意欲が下がり、モノの価値での差別化が難しくなっている

消費行動がコト消費に移行してきた理由の1つは、多くの家庭で必需品が揃い、これ以上モノを増やしたくないと思う人が増えていることです。また、技術も発達してモノ自体の価値で他社商品と差別化を図りにくいことも拍車をかけています。

さらに、インターネットの普及によって、実店舗に足を運ばなくても欲しいモノを手に入れられるようになりました。そのため、実際に足を運ばないと体験できないようなことを求める人が増えています。

コト消費をしたい訪日観光客が増えている

訪日観光客の中で、初めて日本に来た観光客は全体の4割を占めるのに対して、2回目以降の観光客は6割を占めています

それに加えて、初めて日本を訪れた観光客の中では、日本食を食べたい人やショッピングをしたい人が多くを占めますが、2回目以降の観光客ではスポーツを観戦したい人や自然観光したい人など、コト消費に重きを置く人が増えています

インバウンド市場が拡大していることも考慮すると、売り上げを増加させるには、コト消費をしたい訪日観光客のニーズに応えることが重要です

コト消費のニーズに応える策

キャッシュレス決済を導入する

キャッシュレス決済を導入すれば、スムーズに会計を行うことができます。また、大金を持ち歩くという消費者の負担も減らせます。そのほか、訪日観光客にとっては、不慣れな日本円での計算が不要となるメリットもあります。

決済が楽に行える環境を用意することは、コト消費のニーズに応える重要な策の1つです。ポイントが付与される場合もあるため、消費者はお得感も得ることができます。

キャッシュレス決済を導入することで、従業員側も恩恵を得られます。決済履歴がデータ化されるため管理が容易になるほか、銀行から現金を引き出しておいたりレジ締めをしたりする手間も少なくなります

コト消費とモノ消費を融合させる

消費者にモノ消費を促すために、コト消費を提供することも有効です。その具体例として、商品を○円分買うと福引きの参加券が与えられるというスーパーのイベントが挙げられます。

このイベントでは、「福引きに参加する」というコト消費を目的とした消費者に、「商品を購入する」というモノ消費も促すことができています

また、本屋が併設したカフェもコト消費とモノ消費を融合させている代表的な例です。くつろぐ空間を提供するだけでなく、本を購入してもらうように消費者の消費意欲を喚起しています。

文化体験や観光体験を提供する

訪日観光客をターゲットとして、習字体験のような日本ならではの文化体験を提供して、コト消費のニーズに応えることも有効です

また、温泉巡りや川下りなどの観光体験をプログラムとして提供することも効果的です。そのほか、京都での着物体験のような、普段の生活では体験できないことは、日本人の間でもニーズが高まっています

消費行動は「トキ消費」「イミ消費」へ

消費行動は今も変化を続けており、「トキ消費」「イミ消費」が注目されてきています。

トキ消費とは「特定の場所でその時しか味わえない体験に価値を見出す消費行動」のこと

SNSが普及して体験や感動を共有しやすくなったことで、「トキ消費」が台頭しました。

トキ消費とは「非再現性・参加性・貢献性をもつ体験に価値を見出す消費行動」です。イベントやライブなどは、主体的に参加して盛り上げることに貢献し、そこでしか味わえない感動を体験する場としてトキ消費の代表例と言えます。

アイドルの総選挙などは、商品を購入するモノ消費と、投票して貢献するトキ消費を融合したマーケティング戦略です。

イミ消費とは「消費行動を通じて自然や社会に貢献することに価値を見出す消費行動」のこと

東日本大震災の後、被災地の農作物を購入することで被災地に貢献しようとする動きから、「イミ消費」が注目されてきました。イミ消費とは「似た値段で似た質の商品なら、自然や社会に貢献できるものを選ぼうとする消費行動」です。

代表的な例に、フェアトレードの商品を購入することが挙げられます。ホテルの中には、積極的にフェアトレードの商品を料理に使用しているところもあります。

まとめ

いかがでしたか?

コト消費のニーズに応えるには、実際に足を運ばなければできない体験を消費者に提供することが大切です。

また、コト消費をモノ消費に結び付けることができれば、売り上げをさらに伸ばせます。そのほか、トキ消費やイミ消費が台頭したように、変化し続ける消費行動のニーズに応える取り組みが非常に重要です。

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