「BIツール」をご存知ですか?
迅速な意思決定が求められる現代では、企業にとって必須のツールとして注目されています。
今回は、BIツールの基本を解説し、厳選した10個のツールをご紹介します。
BIツールとは、将来予測や戦略策定のためのデータ分析を行なうツール
BIツールとは、ビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)ツールの略で、企業に蓄積されたデータを分析・可視化するツールです。BIツールによってリアルタイムなデータの分析を高速に行なえるため、迅速な経営戦略策定や確度の高い予測に繋がります。
データを活用したビジネスが注目され、BIツールの市場規模は拡大している
近年、ビジネスにおける意思決定においてデータの活用は必須とされていて、役職や部署を問わず様々なデータを分析する必要があります。また、戦略の仮説検証や現状把握にはデータを活用した裏付けが必要であり、これを受けて誰もが簡単かつ迅速に分析を行なえるBIツールの需要が拡大しています。
BIツールの市場規模は2,978億円から上昇を続けており、2025年には7,638億円まで拡大するとされています。
手作業で行なっていた作業を自動化し、集計と分析を効率化させる
売上データや顧客情報などを収集したものの、有効活用できていない企業も多いのではないでしょうか。なぜなら、収集したデータを活用するためには集計・分析など多くの工程を要し、これらを手作業で行なっていると膨大な手間と時間がかかるためです。
BIツールの導入によって、集計や分析を自動化でき、より早く簡単にデータを活用できます。
BIツールの基本機能
レポーティング(ダッシュボード):情報の共有や異常の検知
レポーティング機能とは、集められたデータや分析結果を一覧表示することで、視覚的に結果を分かりやすくする機能です。例えば、小売店の場合、店舗全体の売上データや特定の商品の販売個数や、来店人数といった情報が表示できます。この機能によって、リアルタイムのデータを元に、自社のビジネスを俯瞰で捉えられます。
また、収集されているデータを元に、通常時と比べて異常な数値を検知する機能が備わっていることがあります。迅速に異常を検知し原因の分析や評価などを行なうことで、被害が深刻化する前の対処が可能になります。
OLAP分析:データの集計・分析
OLAP分析(オーラップ分析)とは、Online Analytical Processingの略で、日本語ではオンライン分析処理と言われます。OLAP分析は、オンラインでリアルタイムにデータを分析する機能で、様々なデータを一度に分析や集計し、表の形にまとめ、集計結果の出力を行ないます。
例えば、年齢・性別・居住地・購入商品数・購入金額などを含む顧客データに関して、複数の軸をもとに分析を行なえます。リアルタイムで蓄積されたデータを分析することによって、問題や課題の原因を探れます。
データマイニング:データの法則の発見
データマイニングとは、膨大な量のデータから一定の法則性や問題点の原因を発見する機能です。データマイニングには、データ間の関係性を見出すバスケット分析や、似ているデータを見つけるクラスター分析、ある現象が起きる確率を予測するロジスティック回帰分析などの手法があります。
データマイニングによって今まで気づけなかった商品の購買パターンや、欠陥品が発生する確率などを求めることができます。
プランニング:過去のデータをもとに将来を予測する
プランニングとは、今までのデータを元にシミュレーションを行ない、将来の予測を立てる機能です。プランニング機能によって得た予測結果を元に、予算計画を効率よく立案できるようになります。例えば、今までの売上データを元にした翌月の売上予測や、翌年にかかる予算を算出できます。
BIツールの主要製品10選
Tableau
(Tableau 公式サイト:https://www.tableau.com/ja-jp)
Tableauは、操作の簡単さやデザインの使いやすさ、年10万円台から導入ができる手軽さが特徴のBIツールです。プログラミングなどの専門知識がなくても分析を行なえるほか、出力結果の視覚的なわかりやすさを特徴としています。
また、Google AnalyticsやSalesforceなどと連携できます。
Oracle Business Intelligence
(Oracle Business Intelligence 公式サイト:https://www.oracle.com/jp/business-analytics/business-intelligence/technologies/bi.html)
Oracle社が提供するOracle Business Intelligenceは、ダッシュボードや非定型分析、レポーティングなどの機能を備えているBIツールです。大人数での使用を想定した仕様であるほか、Microsoft Office製品を含む様々なデータのソースを仮想的に統合できることが特徴です。
Qlik Sense
(Qlik Sense®︎ 公式サイト:https://www.qlik.com/ja-jp)
Qlik Senseはビジネスの現場でデータの利活用、データの可視化・分析を可能にするツールとして富士通が提供するBIツールです。ドラッグ&ドロップで操作できる直感的なUIや、豊富なビジュアル表現を特徴としています。また、独自の処理技術の導入によって高速なデータの分析も可能です。
MotionBoard
(Motion Board 公式サイト:https://www.wingarc.com/product/motionboard/)
Motion Boardは、ウイングアーク1st社が提供するBIツールで、階層設計やキューブ設計を必要としない点が特徴です。また、クラウド型やパッケージ型のどちらにも対応し、モバイルでも使用できます。既存のエクセルのデータファイルを使用できることや、テンプレートの豊富さも強みです。
Yellowfin
(Yellowfin 公式サイト:https://yellowfin.co.jp/)
Yellowfinは、Yellowfin社が提供するBIツールで、データ分析に関する知識がなくても扱いやすいツールです。また、開発者向けにも構築されており、デザインの柔軟性や様々なソフトウェアとのインテグレーション、APIに特徴を持ちます。操作のしやすさやモバイルでも使用できる点に加えて、共有したデータにお互いがコメントをつけることができる「ディスカッション機能」などが特徴的です。
Actionista!
(Actionista! 公式サイト:https://www.justsystems.com/jp/products/actionista/)
Actionista!は、個人から企業全体までの全ての人が専門知識がなくても分析を行なえるように作られたBIツールです。Webブラウザ上でプログラミング不要で使用でき、1つのライセンスで全ての社員が使用できることが特徴です。
Dr.Sum
(Dr.Sum 公式サイト:https://www.wingarc.com/product/dr_sum/index.html)
Dr.Sumは、ウイングアーク1st社が提供するBIツールです。様々な製品と連携でき、営業部門から製造部門まで社内外の全ての部署間で使用できることが特徴です。また、独自技術による超高速集計、1つのライセンスで全ての社員が使用できます。
軽技Web
(軽技Web 公式サイト:https://www.karuwaza.com/)
軽技Webは、富士電機による企業内でのDXを推進するBIツールです。検索機能や操作性を特徴とし、社内のデータへのアクセスをより簡単に行なえるようになります。多くの非定形業務が発生し、毎回異なるデータが必要になる現場の社員にとって有用なツールです。
TIS Marketing Canvas
(TIS Marketing Canvas 公式サイト:https://www.tis.jp/branding/MC/)
TIS Marketing Canvasは、マーケティングソリューション群の統一ブランドであり、全社統合型マーケティング基盤を実現させるBIツールです。顧客接点ソリューションからデータ利活用ソリューションによって、顧客と情報系システムおよび業務・基幹システムを連携させます。
Power BI
(Power BI 公式サイト:https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/)
Power BIは、Microsoft社が提供しているBIツールで、無料版のPower BI Desktopから、有料のPower BI Proまで幅広い商品展開をしています。また、世界中のPower BIのユーザーによるコミュニティーがあり、メンバーによるPower BIを強化するためのアイディアが提供されます。
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