チャーンという言葉をご存知ですか?これは、マーケティングや計画立案において重要な単語です。この記事では、チャーンに関連する用語やチャーンレートについても解説します。
目次
チャーンとは、顧客がサービスを解約すること
チャーン(Churn)とは、顧客がサービスを解約することを指します。もともと「かき混ぜる」「激しく動く」といった意味があり、日本語では「解約」と訳されます。サービスの解約だけでなく、有料会員から無料会員へと変更することを指す場合もあります。また、競合他社との間で契約の乗り換えを頻繁に繰り返す顧客を「チャーン」と呼ぶこともあります。
チャーンに関連する用語
- カスタマーチャーン
カスタマーチャーンとは、もともと有料会員だった顧客が無料会員に変更することを意味します。 - ネガティブチャーン
ネガティブチャーンとは、新規契約や既存顧客のアップセル・クロスセルによって増加した収益が、解約によって減少した収益を上回ることです。既存顧客にいつもより上位のサービスに移行してもらうことをアップセル、いつものサービスに加えて関連したものも購入してもらうことをクロスセルといいます。 - チャーンアウト
チャーンアウトとは、顧客がサービスを解約して退会すること、またはその解約件数を意味します。 - チャーンイン
チャーンインとは、顧客が同業他社を解約して自社と新規契約すること、またはその契約件数を指します。
チャーンインやチャーンアウトは、他社との乗り換えが多い携帯電話業界などでよく用いられる用語です。ただし、これらは和製英語なので、英語の”churn-in”や”churn-out”にはこのような意味はありません。
チャーンレート(解約率)とは、一定期間内に顧客が契約を解除した割合のこと
チャーンレートとは、一定期間内に顧客が契約を解除した割合を意味します。SaaSやサブスクリプションなどのビジネス形態で特に重要視されている指標です。
チャーンレートの詳細については、こちらの記事も参考にしてください。
2種類のチャーンレートとその算出方法
チャーンレートには、「カスタマーチャーンレート」と「レベニューチャーンレート」の2種類があります。
- カスタマーチャーンレート
カスタマーチャーンレートとは、契約した顧客のうち一定期間内に解約した顧客の割合のことです。一般的には、「チャーンレート」とはこのカスタマーチャーンレートを指します。全会員が同じ料金を支払うサービスでは、会員数と収益が比例するのでカスタマーチャーンレートが重要視されます。
カスタマーチャーンレートは、以下の式で求められます。( 一定期間内での解約数 ÷ 算出時点での顧客数 )×100 - レベニューチャーンレート
レベニューチャーンレートは、収益を基準として算出するチャーンレートです。本来得られるはずだった収益がどれくらい失われたかを把握できます。価格の異なるサービスを複数展開している場合には、カスタマーチャーンレートだけでなくレベニューチャーンレートにも着目する必要があります。
レベニューチャーンレートは、以下の式で求められます。( サービス単価 × 一定期間内での解約数 ÷ 一定期間の総収益 )×100
どちらも期間を1ヶ月に設定するのが一般的で、目標値は企業の規模にもよりますが3%から10%程度に設定します。
チャーンレートを知るメリット
収益を可視化できる
チャーンレートを把握することで、逆にどれだけの顧客が継続してくれるかが分かるので収益を可視化できます。これにより、新規顧客の獲得や既存顧客へのアップセル・クロスセルをどれくらい増やすかという目標数を設定しやすくなります。また、収益が明確になることで、サービスの新規開発といった新しい計画も立てやすくなります。
既存顧客の満足度を把握できる
単純な顧客数の推移とは異なり、チャーンレートは新規顧客数を考慮しません。そのため、既存顧客の満足度を評価できるのです。解約の原因を分析する糸口になるほか、今後顧客離れの要因が生じても未然に対処できます。
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