「テックタッチ」という言葉をご存知でしょうか。テックタッチは、カスタマーサクセスにおけるタッチモデルのひとつで、大口顧客ではない顧客を対象としたアプローチ手法です。
この記事では、テックタッチの意味や他のタッチモデルとの違い、具体的なアプローチ方法を紹介します。
目次
テックタッチとは、LTVの低い顧客を対象にテクノロジーを活用して行うアプローチのこと
テックタッチとは、カスタマーサクセスにおけるタッチモデルのひとつで、LTVの低い顧客を対象にテクノロジーを活用して行うアプローチのことを指します。
LTV(Life Time Value)は顧客生涯価値と訳され、取引を開始してから終了するまでの期間に自社にどの程度利益をもたらしているかを表すものです。LTVは「平均購買単価 × 購買頻度 × 購買継続期間」で求めることができます。
カスタマーサクセスにおけるタッチモデルは、LTVをもとに顧客を3つの階層に分け、それぞれの顧客に対し最適なアプローチを行う手法のことです。カスタマーサクセスのタッチモデルは、上から「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」の3つ階層に分類され、ロータッチは「ミッドタッチ」と呼ばれることもあります。
テックタッチはタッチモデルの中でLTVが最も低く、3つの分類の中で顧客数が一番多くなることが特徴です。顧客数が多く、一人ひとりにコストをかけられないため、テクノロジーを用いた対応を行います。
テックタッチの具体的なアプローチとしては、自動応答メールやチャットボットでの自動サポートなどが挙げられます。
ハイタッチ・ロータッチとの違い
カスタマーサクセスにおいては、LTVをもとに顧客をセグメント化し、セグメントごとにアプローチ方法を変えることで、リソース配分を最適化する必要があります。カスタマーサクセスにおける「ハイタッチ」「ロータッチ」は、「テックタッチ」よりもLTVが高く、それぞれアプローチ方法が異なります。
ハイタッチは、3つの分類の中でLTVが最も高く、自社にとって最も重要な顧客層です。アプローチ方法としては、機能のカスタマイズや目標設定・進捗管理などに対応した個別対応を中心とし、十分なリソースを確保して手厚いサポートを行います。
ロータッチは、LTVがハイタッチよりも低くテックタッチよりは高い、中間にあたる顧客層です。、個別ではなくある程度まとまった数への対応が中心で、セミナーやワークショップイベントなどを行います。一方で電話やメールでの対応も行うためロータッチ層の顧客に対してはハイタッチとテックタッチの両方の要素が含まれていることが特徴です。
3つのタッチモデルの概要や、それぞれのアプローチ方法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
テックタッチの具体的なアプローチ方法
テックタッチはLTVが最も低く、このセグメントに属する顧客数が多いため、テクノロジーの利用によって人的リソースを割くことなく多くの顧客と接点を持つことが特徴です。
テックタッチの具体的なアプローチ方法には以下のようなものがあります。
- プロダクトによる自動的なタッチ
【例】自動応答メール・プッシュ通知・チャットボット - ツール操作によるタッチ
【例】チャット・SNS・電話 - コンテンツを用いたタッチ
【例】メールマガジン・ウェビナー・オウンドメディア・FAQ
テックタッチの運用事例
Sansan株式会社
(Sansan株式会社:https://jp.sansan.com/)
Sansan株式会社は、法人・個人向けに名刺管理サービスを提供する企業で、「ハイタッチ」「ミッドタッチ」「テックタッチ」によるタッチモデルを採用しています。
Sansan株式会社では、テックタッチ層の顧客に対し導入フェーズにおける電話・メールによる導入支援の他、運用フェーズにおける利用率の向上を目的としたセミナーも開催されています。
株式会社セールスフォース・ドットコム
(株式会社セールスフォース・ドットコム:https://www.salesforce.com/jp/)
株式会社セールスフォース・ドットコムはクラウドベースのCRM(顧客関係管理)・SFA(営業支援システム)を中心としたサービスを提供する企業で、「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」によるタッチモデルを採用しています。
株式会社セールスフォース・ドットコムでは、テックタッチ層の顧客に対し契約直後に「はじめようジャーニーメール」の提供やオンライン学習、コミュニティでのアドバイスといったサポートを提供しています。
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