営業戦略

売上目標を正しく設定するためのポイントとプロセスを紹介

売上目標を設定しようにも、正しく設定するためのプロセスがわからないという方もいらっしゃると思います。この記事では、売上目標を正しく設定するためのプロセスを紹介する他、良い目標を設定するためのSMARTの法則を紹介していきます。

売上目標を設定する意義とは?

売上目標とは、一定期間内に達成すべき売上のことを表します。ここで用いられる一定期間とは、上半期や下半期、四半期であることが多く、まずその期間内の目標を設定し、更に1ヶ月などの期間へと細分化し、売上目標を設定していきます。

営業パーソンはこの目標に沿って活動するほか、定期的に自分の成績と目標との差を確認し、進捗次第で自分の営業活動を改善しながら活動することができます。
また、管理職は営業チーム全体の成果と目標との差を確認することで、状況によって適宜営業活動の方針を変更したり改善を行なったりすることが可能になります。

例えば、売上目標がない状態だと、漠然と営業活動を行なうことになるため、営業パーソンのモチベーションも低くなります。そうなると、営業活動での売上が低迷し、会社の経営にも影響を及ぼしかねません。

そのため、正しい売上目標を設定することは、チーム全体の士気の向上や、より良い営業活動へと繋がります

誤った売上目標を設定してしまう2つの要因

売上目標を設定することは大切ですが、誤った売上目標を設定しても営業チームに悪影響をもたらしてしまいます。ここでは、誤った売上目標を設定してしまう要因と、その例を紹介します。

現場の状況を把握していない

売上目標を管理職や経営陣で設定してしまうと、実現できそうに無い目標になることがあります。

  • 前年比180%の売上を達成したい
  • 売上〇〇億円は達成したい

上の例のような、希望的数値であったり理想をそのまま目標にすることは、現場の現状を把握できておらず、実際に営業活動を行なうチームにとっては到底実現できない目標になることが多々あります

過去の営業成績を分析していない

売上目標を設定する際には、過去の売上や実績を基準にして設定します。前年度の売上が非常に好調だったとしても、何の分析も行なわずにその数値を今年度の売上目標の基準にすることはおすすめしません

もし、その前年度の売上の背景に特需と言えるような一時的な需要の高まりがあった場合、今年度もその需要の高さが続くとは限りません。その特需を考慮しないまま、前年度の売上以上の数値を目標にしてしまうと、到底実現不可能な目標になってしまう可能性があります。

逆に前年度の売上が低調だった場合も、その数値を今年度の売上目標の基準にしてはいけません。売上が低調に終わった原因を明らかにして、それに対する解決策を見つけなければいけません。低い売上目標を設定してしまうと、容易に目標を達成できてしまうため営業活動へのモチベーションにつながらず、営業チーム全体に悪影響をもたらす可能性があります

売上目標を正しく設定するための4つのステップ

1. 目標期間内の経営・事業計画を把握する

企業は新しい事業に取り組んだり、新規人材採用を行なったりと常に変化します。そのため、まずは目標期間内の経営・事業計画を把握しましょう

企業が新規事業に取り組む場合、資金や人材がそこに重点的に割かれる他、多くの時間を要するため、新規事業が安定するまでは他の事業で補填する必要があるかもしれません。あるいは、新規事業に専念することも考えられます。

こうした企業の事業計画によって必要な利益目標も変わるため、経営・事業計画を把握することが必要です。

2. 利益目標を明確にする

経営・事業計画を把握したら、次は必要な利益目標を明確にしましょう。利益目標を明確ににすることで、その利益目標を達成するための最低限の売上を算出することができます。最低限の売上がわかれば、そこから期待値を盛り込んでいきます。「前年度比何%の成長を遂げたい」や「〇〇円以上売り上げたい」などの数値を決めて、暫定的な売上目標を立てましょう。

3. 近年の売上の推移を踏まえて売上予測を立てる

昨年度や一期前、それ以前のデータと、現在見込んでいる売上を組み合わせて詳細な売上予測を行ないましょう。売上予測は売上目標と違い、現実的に達成しうる売上の予測であるので、色々期待値を盛り込んだ暫定的な売上目標とは数値に差があるはずです。その差を埋めるために、どのように営業活動を行なうかが重要です。

4. 現場の声を聞き、現実的な売上目標を立てる

多くの企業では、管理職や経営陣で売上目標を設定し、それを部門ごとや個人へと落とし込んでいきます。

しかし、管理職や経営陣だけで設定した売上目標は現場の実情と乖離している場合が多いため、現場の意見や状況を把握する必要があります。そして、その意見や状況を鑑みて、経営陣たちが設定した売上目標と折り合いをつけ、皆が納得する目標を設定しましょう。

売上目標を正しく設定するためのSMARTの法則

SMARTの法則とは、ジョージ・T・ドラン氏が提唱した、目標の実現可能性を最大限に高める目標設定法で、「Specific」「Measurable」「Assignable」「Relevant」「Time-related」の5つの頭文字をとったものです。

現在では一般的に、「Specific」「Measurable」「Achievable」「Relevant」「Time-bound」の5つがSMARTの法則として用いられているため、本記事ではこの5つの基準をご紹介します。売上目標を設定する際には、SMARTの法則を満たせているかをチェックしましょう。

S:Specific (具体的な)

1つ目の基準は、Specific (具体的な)で、目標が具体的かどうかということです。

売上目標の場合は基本的に数値を定めるので、この基準を満たしているはずですが、万が一目標の数値に幅を持たせすぎていることがあれば、修正しましょう。

M:Measurable (測定可能な)

2つ目の基準は、Measurable (測定可能な) で、目標に対する現在の達成度を測れるかどうかです。

測定可能な目標を掲げることで、定期的に営業パーソンが目標の何%を達成できたか、目標達成までにあと何%残っているかを把握することができます。営業パーソンが常に自身の成果と目標との乖離を意識できるような状態にしておくことが重要です。

A:Achievable (達成可能な)

3つ目の基準は、Achievable (達成可能な)で、つまり達成可能な目標かどうかです。

例えば、「来年度の売上目標は、今年度の10倍だ」と到底実現不可能に思える目標を立てても、社員のモチベーションは上がりません。また、いくら達成可能だからといって低すぎる目標も同様によくありません。

R:Relevant (関連性のある)

4つ目の基準は、Relevant (関連性のある)です。目標の関連性というのは、「個人・チームの目標が会社全体の目標に繋がっているか」ということです。

「一年を通して会社の利益を○%向上させる」ことが目標だった場合に、個人やチームでの目標がその数値よりもかなり小さなものになっていたら、会社全体の目標をなしえません。会社全体の目標を達成できるように、会社全体の目標に関連性のある目標を設定することを心がけましょう。

T:Time-bound (期限のある)

最後は、Time-bound (期限のある)、すなわち目標には期限が必要ということです。

これまでの4つの基準を満たした基準であっても、期限がなければモチベーションを維持することは難しくなります。

「売上目標〇〇円」だけだと今年度なのか今月なのかわからない場合があります。そのため、目標を設定する際には必ず期限を設けて、明示しておくことが重要です。

まとめ

いかがでしたか?
売上目標を立てるには精緻な分析と現場の把握が大切です。
SMARTの法則も活用して、チーム全体に良い影響を与える目標設定を行ないましょう。

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