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名寄せの必要性とプロセス|顧客情報を整理できるツールも紹介
名寄せという言葉を聞いたことはありますか?
聞き慣れないかもしれませんが、営業や顧客管理などへのITツールの導入が進んでいる現代において、必要性が高まっています。
今回は、名寄せの必要性やプロセス、さらに顧客情報を整理できる名寄せツールも紹介します。
目次
名寄せとは、重複するデータをひとつにまとめること
名寄せとは、複数のデータベースに重複して登録されている同一企業・同一人物などのデータを結び付け、ひとつにまとめることを指します。
例えば、営業リストと顧客リストの中に同じ人物に関する異なるデータが存在していた場合、その人物に対して同一のIDを付与することによってデータを統合します。
名寄せは、営業・顧客管理などのツール運用に必要
近年では、営業や顧客管理をSFA(営業支援ツール)やCRM(顧客管理システム)などによって行うことが増えてきました。これらのツールは誰でも・どこからでも編集が可能ですが、そのためにデータの重複が起こることがあります。
また、単に複数のデータベースを統合しようとすると、重複して登録されている人が出てきます。そのような場合、以下のようなトラブルが発生するおそれがあります。
- 同じ人に複数回DMを送ってしまう、二度アポ取りをしてしまう
- サービスを解約した人に対して、案内を送ってしまう
このような事態を避けるために、名寄せによってデータの重複を解消する必要があります。
名寄せのプロセス
1. データの調査、方針決定
まず、名寄せしたいデータ群の中で、各属性の入力状況を調べ、現状を把握します。ここでの属性とは、顧客リストでいう人物名・年齢・購入情報などの各項目のことです。
ここで、最終的にどのようなデータベースを作りたいかを考えておき、「どの属性のデータを使用するか」などのデータの入力方針を決定します。
2. データの抽出
名寄せの対象となるデータ群から、同一データを特定するために必要な項目を洗い出し、データを抽出します。
ここでは、各データベースで項目の名称が異なる可能性があることに注意しましょう。例えば、あるデータベースでは「社名」となっている項目が、他のデータベースでは「会社名」となっている可能性があります。このように、各項目が同じ属性のものであるかを確認する必要があります。また、データを統合する際に「社名」「会社名」のどちらで出力するかを決めて、その形式でデータを抽出しましょう。
3. データクレンジング(表記揺れの修正)
データクレンジングとは、抽出したデータについて、文字の全角・半角やひらがな・カタカナ表記の揺れなどを統一することを指します。表記揺れがデータにあると、次の「マッチング」で失敗して重複したデータが残るおそれがあります。
「数字とアルファベットは半角表記にする」「姓と名の間にスペースは入れない」「旧字体は使用しない」など、明確なルールを設定しましょう。また、住所や姓などについては最新のデータになっているかも確認する必要があります。
4. マッチング(データどうしの結びつけ)
データクレンジングが終了したら、各データのマッチングの段階です。同じ種類・属性と識別された要素に同一のIDを付与し、同一要素として結び付けます。これによってデータベース間での情報の重複が解消され、スムーズな運用が可能になります。
名寄せに使えるツール
FORCAS
FORCASは、顧客管理システムや名刺データ、営業ターゲットリストなどから顧客情報を収集し、名寄せできるツールです。顧客情報を整理するだけでなく、マーケティングの方向性に合わせて成約確度の高い顧客をまとめたターゲットリストを作成することができます。
【FORCAS公式サイト URL:https://www.forcas.com/】
DataStage
DataStageは、形式や文字コードの異なるデータを変換できる、異なるシステム間での名寄せに適したツールです。視覚的に操作しやすいデザインも魅力のひとつです。
【DataStage公式サイト URL:https://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/datastage/】
SanSan
SanSanは、法人向けのクラウド名刺管理ツールです。名刺をスキャンしてデータベースに入力し、名寄せを行うことができます。名刺にその人物とのやり取りや画像データも結び付けることができるほか、名刺管理が属人化しないというメリットもあります。
【SanSan公式サイト URL:https://jp.sansan.com/】
Marketo Engage
Marketo Engageは、メールアドレスや顧客情報などを自動的にクレンジングする機能を持ったツールです。名寄せ機能の他にも、顧客管理などマーケティングオートメーションに役立つ機能が集約されたプラットフォームで、世界中で広く導入されています。
【Marketo Engage公式サイト URL:https://jp.marketo.com/】
いかがでしたか?
名寄せは、営業ツールや顧客管理ツールを正しく運用するために欠かせないものです。
ぜひこの記事を参考に、自社にあったツールを選んで名寄せを実施してみてください。
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