BIツールという言葉を聞いたことはありますか?
これは社内のデータを整理するためのツールで、経営管理や売上のシミュレーションに活用することができ、意思決定に役立つものです。
今回はBIツールについて、導入するメリットや機能を解説します。
目次
BIツールとは、社内に蓄積されたデータを収集・分析するツールのこと
BIツールはビジネス・インテリジェンス(Business Intelligence)ツールの略称で、社内の蓄積されたデータを収集・分析できるツールです。企業内にあるデータはExcelや顧客管理システム(CRM)・営業支援システム(SFA)などに分散している場合も多く、BIツールを用いることで分散したデータを繋ぎ合わせて管理できます。
オンプレミス型とクラウド型が存在する
オンプレミス型のBIツールとは、自社が保有しているサーバー内にシステムを構築し、利用する形態のものです。自社のニーズに合わせて機能を柔軟にカスタマイズできますが、構築・運営に大きなコストが必要です。
一方、Web上で利用できるクラウド型のBIツールも存在します。こちらは構築・運用のコストが不要な反面、機能のカスタマイズは困難です。オンプレミス型に比べると気軽に導入することができますが、自社に必要な機能があるかどうかは確認する必要があります。
Excelと比べると、より多くのデータに高速で対応できる
Excelでもデータの整理・分析は可能ですが、BIツールを活用すればより効率的な分析が可能です。BIツールではより多くのデータを高速で処理できる上に、複数のデータソースを組み合わせて分析を行えます。
さらに、情報をリアルタイムで共有・更新できることもBIツールならではのメリットです。
BIツールを導入するメリット
社内のデータを集約・管理できる
BIツールを用いることで、部署ごとに異なるツールを利用している場合も、それぞれのデータを集積・管理することが可能です。分散された情報を集積することで、より高度な分析を行えます。
また、データ分析の専門知識がない人でも、BIツールを使うことで簡単にデータを分析・活用できることもメリットのひとつです。そのため、経営・営業分析や顧客管理の他にも、人事や労働時間・予算などの幅広い分野でデータを活かせます。
レポートの作成が容易になる
BIツールでは、必要なデータの項目を選択し、表やグラフなどの出力形式を選ぶという簡単な操作のみでレポートを作成することが可能です。よって、業務が効率化されるだけでなくデータに基づいた提案が簡単になります。
経営判断・意思決定に役立てられる
BIツールを用いるとデータの可視化が簡単なだけでなく、誰でもデータにアクセスし、分析することができます。したがって、経営者・役員も部下からの報告を待つことなくデータにアクセスすることが可能です。
分析したデータへのアクセスが容易なため、経営判断・意思決定にも迅速にデータを反映できる点もBIツールを導入するメリットです。
BIツールの機能
レポーティング
ダッシュボード(企業の経営状態を可視化したもの)でデータを共有し、必要に応じて利用できる機能です。
KPI(業績を評価するための中間目標を数値化したもの)の確認が容易に行えるだけでなく、企業のパフォーマンスに異常が発生した場合は、異常を早期に検出することにも繋がります。
問題に早く気付くことができれば、その分軌道修正の難易度も下がります。
OLAP
OLAP(オンライン分析と処理)とは、蓄積されたデータを多方面から分析するための機能です。データを参照・分析することで、より深い知見を得ることができます。
レポーティングで検出された異常について、その原因がどこにあるかを探るのに役立ちます。
データマイニング
マイニング(mining)とは「発掘」という意味の英単語です。データマイニングとは、データを分析し、その中から規則性や相関関係を見つけ出してくれる機能です。
OLAP分析が、データの関連性を多次元的に整理するのに対し、データマイニングでは重回帰分析やディシジョン・ツリーといった統計的な分析を行います。
シミュレーション
シミュレーションは、予算などを考える際に、過去のデータを用いて分析し、最適な数値を算出してくれる機能です。専門的な知識がなくても運用でき、為替や需要の予測なども機能に含まれています。
近年注目を浴びているセルフサービス型BIツールとは
セルフサービス型BIツールとは、データの所有者自身が利用するためのBIツールのことです。
従来型のBIツールでは様々なデータが結び付けられているため、分析対象となるデータは膨大になります。セルフサービス型BIツールでは、自分が持っているデータをより簡単に分析できるように作られており、視覚的な操作性やメンテナンスの容易さが特徴です。
いかがでしたか?
BIツールは、単にデータを収集・分析できるだけでなく、簡単に意思決定に役立てられます。
経営陣から個々人の社員まで、ビジネスの様々な場面で活躍するでしょう。
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