KJ法という言葉を聞いたことあるけれど、具体的な使い方が分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、KJ法のメリット・デメリットと手順を詳しく解説します。
目次
KJ法とは、アイデアをまとめるための思考法のこと
KJ法とは、新しく考え出した多数のアイデアを整理・分析し図解や文章でまとめるための手法のことです。文化人類学者の川喜田二郎氏が考案した手法で、考案者のイニシャルから「KJ法」と名付けられました。KJ法は、自由に話し合うことで新たなアイデアを創造するブレインストーミングと呼ばれる手法の一つです。
KJ法のメリット・デメリット
KJ法を活用しアイデアをまとめるメリット・デメリットには、以下の点があります。
- アイデアが可視化できる
- 論理的に整理できる
- 課題・問題点が抽出できる
- 少数意見が活用できる
- 情報の共有や認識が合わせられる
- アイデアが参加者に依存する
- アイデアをまとめる手間・時間がかかる
KJ法の手順
1. アイデアのラベル化
まず始めに、メモや付箋などにアイデアを書き出しアイデアのラベルを作成します。次に、作成したラベルをホワイトボードや大きな用紙、机などの広いスペースに並べていきます。
アイデアをラベル化する際の注意点は以下の通りです。
- 参加者にテーマの趣旨を明確に伝える
- 1枚のカードには1つのアイデアだけを書き出す
- 誰が見ても理解できるように、具体的で簡潔に記入する
- 本来の意味から逸れるおそれがあるので、抽象化しすぎない
2. ラベルのグループ化
次にアイデアを収束させるため、似ている内容を集め小グループを作成し、ホワイトボードや用紙にまとめて、タイトルをつけます。さらに、共通点があるグループ同士をくっつけ、表現していることを見出しにし、表札を付け大グループを作ります。10個程度の大グループの作成を目安にしましょう。
ラベルをグループ化する際の注意点は以下の通りです。
- 似ているものがない場合は無理にグループ化せずに、1枚にしておく
- 1グループのカードは最初は数枚程度とし、はじめから大きくまとめようとしない
- 似ている内容を小さいグループにしてから、大きいグループの順に作成する
3. グループの関係性の空間配置・図解化
次に、グループ化したカードの束同士を線でつないだり、囲んだりして関係性が分かりやすいように図解化します。この時、記号を用いてグループ同士の関係性を表します。グループの図解化に使用する記号の例は以下の通りです。線を太くすることで影響の強さを表すことができます。
- ──:関連・つながりなどを示す
- →:原因・結果・順序などを示す
- ↔:互いに対立・反対・強調などを示す
大きいグループから図解化していくと関係性がまとめやすくなります。大グループの図解が終了したら、中グループ、小グループの図解を行いましょう。
4. 図解化をもとに文章化
次に、図解化したラベルを参考にアイデアを文章化し、まとめます。
文章化する際のポイントは以下の通りです。
- グループ化したラベルや図解化した中に書かれている言葉を可能な限り使い、グループごとに1つの文章につなげていく
- 関連性があるグループ同士の場合は、大きいテーマから小さいテーマへの流れを意識し文章にする
KJ法に役立つツール
KJ法のデメリットの1つに、アイデアをまとめる手間や時間がかかるという点があげられます。そこで、カードや付箋の準備など、手間や時間のかかる作業が簡単に行えるツールを紹介します。
- IdeaFragment2 ※Windows対応
(http://nekomimi.la.coocan.jp/freesoft/ideafrg2.htm)
画面上のカードにアイデアを書き出し、KJ法を実施している感覚でアイデアの並べ替え操作などが行えるフリーソフトです。カードの追加やグループ化、表札作成の他、グループの関係性を線でつなげることも可能です。 - FreeMind ※Mac・Windows対応
(https://freemind.asia/basics/download.html)
HTMLやXHTML、PNG、JPEG、SVG、PDF、Flashなど、さまざまな形式でデータを保存できるフリーソフトです。また、操作が簡単で、メール作成が可能な程度の、PCスキルが低い人でも利用することができます。
いかがでしたか?
今回は、アイデアをまとめる際に利用されるKJ法を紹介しました。
課題を解決するためには、KJ法でアイデアを可視化・整理して共有することが有効です。KJ法の手順を理解し、アイデアをまとめる際に活用してください。
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