経営

企業にとってのアカウンタビリティ|説明責任が求められる理由を解説

アカウンタビリティという言葉を聞いたことはありますか?
日本語では「説明責任」と訳されることが多いですが、具体的にどのような意味なのかは知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、企業にとってアカウンタビリティがどのような意味を持つのかを解説します。

アカウンタビリティとは、担当する業務についての詳細を利害関係者に説明する義務のこと

アカウンタビリティとは、自分が担当する業務についての詳細を、利害関係者に説明する義務のことをいいます。日本語では、一般に「説明責任」と訳されます。例えば、株主総会において、経営陣が株主に経営状況を説明すべき義務などが該当します。

本来は会計用語で、企業が利害関係者に経営状況などを報告する「会計責任」を指す言葉でした。現在では会計以外の分野でも用いられており、企業・個人関係なく「詳細を説明すべき義務」を意味します。

アカウンタビリティは経営陣に必要なものであるとイメージされがちですが、実際には経営陣以外にも求められます。管理職が部下に施策の説明をすることや、人事部が異動の背景を説明することもアカウンタビリティであるとされます。

責任は、アカウンタビリティとレスポンシビリティの2種類に分けられる

一般に、責任は次の2つに分類することができます。

  1. アカウンタビリティ(成果責任)
    成果をあげる責任、および成果が不十分であった場合にその説明を行う責任です。
    「説明責任」の意のアカウンタビリティは、この「成果責任」の一部です。
  2. レスポンシビリティ(実行責任)
    計画を実行に移す責任や義務を意味します。行動を起こすことそのものに伴う責任です。

医療におけるアカウンタビリティ

医療分野においても、アカウンタビリティという言葉が用いられることがあります。医療におけるアカウンタビリティとは、治療の必要性や結果、経過などを説明する義務です。難解な専門用語を用いず、分かりやすく説明することが求められます。

また、医療分野においてアカウンタビリティと混同されやすい言葉にインフォームドコンセントがあります。インフォームドコンセントは、治療の内容や方針を患者に理解してもらい、同意を得ることを指します。

企業にアカウンタビリティが求められる理由

社会的責任を果たすための取り組み

企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)とは、企業は社会に貢献できる活動を行うべきであるとする考え方です。倫理・道徳といった社会規範的な観点から、企業には社会に与える影響に責任を持つことが求められます。

アカウンタビリティは、企業が社会的責任を果たすために重要なものです。企業の健全性を保ち、社会からの信用を得るためには、活動の内容や結果についての説明責任を果たすことが必要です

会社法による情報開示義務

企業の場合、会社法などの法律によって財務状況を開示することが義務付けられています。法整備も進められており、開示すべき内容の範囲は拡大しています。

また、情報を開示する相手の範囲も広がっており、株主だけでなく従業員やその家族、取引先などに対しても情報の開示が求められることもあります。

人事評価制度・組織統治における必要性

人事評価制度の変化に伴って、従業員の側が負うアカウンタビリティも重要になっています。成果主義が浸透して個人の働きが着目されるようになり、従業員一人ひとりが負う責任や義務がより明確になりました。その結果、従業員が上司に対して、担当する職務について説明する責任はより重大なものとなったのです。

また、社内での信頼関係を構築し、組織統治を強化するためにもアカウンタビリティが重要です。経営者や管理職が従業員に情報を共有することで、透明性が高まり、社員からの信頼の確保に繋がります。さらに、説明責任を果たすことで社員からの信頼を得られれば、社員のモチベーションの向上も期待できます。

アカウンタビリティを企業内に浸透させる方法

アカウンタビリティを企業に浸透させるためには、社員が各々の役職におけるアカウンタビリティの重要性を再認識することが必要です。アカウンタビリティは、次のように役職によって求められる形が異なります。

  • 経営者:財務状態を開示する責任、監査を実行する責任
  • 人事:人事評価や移動、リストラなどの背景・必要性を関係者に説明する責任
  • 従業員:担当業務に関する説明を行う責任、失敗したときに上司に報告・説明する責任

アカウンタビリティは経営者にのみ求められるものではなく、企業全体に必要であるということを全員が意識しなければなりません。その上で、個人の説明責任の範囲となる職務領域を明確にし、自律的に職務に取り組めるような環境・信頼関係を築くことが必要です。

まとめ

いかがでしたか?

アカウンタビリティは企業が果たすべき責任のひとつで、法律や社会的規範など様々な面から重要です。

この記事を参考に、アカウンタビリティを浸透させる方法についても押さえておきましょう。

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