応酬話法とは何かご存知ですか?応酬話法は、商談を円滑に進めるための代表的なスキルのひとつであり、営業パーソンなら身につけておきたい会話術です。
そこで今回は、応酬話法の代表例や使い方、活用時のコツを紹介します。
目次
応酬話法とは、営業相手との商談を行うための基本的な会話術である
応酬話法とは、営業相手の発言に対して上手く切り返すための会話術を指します。応酬話法は会話の流れを作るテンプレートなので、円滑に商談を進めるためにも身につけておきたいスキルのひとつです。
応酬話法は狭い意味で、営業相手からの断りを切り返すための技を指すこともありますが、広い意味でニーズの把握や商品の提案を目的とする会話も含まれます。
応酬話法の代表例
応酬話法の代表例を以下に挙げます。それぞれの話法で目的が異なるので、どのような場面で使うべきかも理解しておきましょう。
質問話法
質問話法とは、営業相手の現状やニーズの把握を目的として質問を行う会話術です。契約を成立させるには、ニーズに適した商品を提案することが非常に重要なので、質問話法は欠かせないスキルです。
また、質問話法は、営業相手から断られた場面でも、その理由を質問して上手く切り返しを行い、商談に持ち込むための手段として利用できます。
質問内容の例として、「どのような問題があるのか」「考えられる原因は何か」「解決案として○○があるが、どう思うか」などが挙げられます。
相手の抱える課題を具体的に知るためにも、最初は広い質問から始めて、徐々に条件を絞って質問していきましょう。このとき、現状への不満を聞きながら、その原因に関する仮説を立て、追求するための質問を行うことが重要です。
加えて、質問の返答から営業相手の潜在的なニーズを把握できれば、提案できる商品の幅が増え、契約に結び付けられる可能性も上がります。
例話法
例話法とは、営業相手が実際に商品・サービスを利用したときの状況を想像してもらい、購買意欲を掻き立てる会話術です。新商品や新機能の紹介を行うときに重宝されます。
商品を実際に利用したときのメリットを挙げれば、相手に安心感を与え、説得力ある商談を行うことができます。反対に、利用しなかったときのデメリットを挙げれば、相手の潜在的なニーズを引き出すことも可能です。
YES BUT法
YES BUT法とは、相手の意見や主張を一旦肯定し、その後に反論意見を述べる会話術です。商品を提案して、ある理由で断られたときに、その否定的な意見を覆すために用いられます。
価格が高いという理由で断られたときを例に挙げると、「確かにお値段は張りますが、○○が備わっているほか、○○のサービスも充実しており、価格に見合うだけの価値は十分あります」のように切り返します。
YES BUT法のメリットは、相手の意見を最初に受け入れることで、相手に安心感を与え、その後の反論意見が受け入れられやすくなる点です。相手の意見を最初から否定すると、攻撃的に思われ、それ以降話を聞いてもらえなくなる可能性があります。
ブーメラン法
ブーメラン法とは「(否定的な意見)ですよね、だからこそ○○です」のように、相手が述べた否定的な意見を反復し、それを肯定的な意見に変えることで、相手の興味を引く会話術です。
サービスの導入に自信がないと断られたときを例に挙げてみましょう。
「新サービスの導入は勇気が必要で自信を持てませんよね。だからこそ、○○を使っていただきたいのです。なぜかというと~」というように、会話の流れを作ることができます。
その他の応酬話法
「質問話法」「例話法」「YES BUT法」「ブーメラン法」の他にも、いくつかの応酬話法があります。さらに営業トーク力を上げたい人は、以下の応酬話法も取り入れてみましょう。
- 否定法(正面撃退法)
相手から否定的な意見が出たとき、「そのような心配はございません」とその意見に真っ向から反論する話法です。商品に対する不安や懸念点を取り除くことができます。「ご安心ください」と否定する前に付けることで、柔らかい印象を与えられます。 - 聞き流し法
相手から否定的な意見が出たときに、それを聞き流し、「ところで」などと別の話題に転換する会話術です。多用しすぎると、話を聞かない人だと思われてしまうので、慎重に使いましょう。 - 資料転換法
口頭の説明だけでは相手が理解しづらそうなときに、「こちらの資料をご覧ください」と資料を渡して視覚的な情報を与える会話術です。聞き流し法を用いた後に、スムーズに話を転換するために用いるのも効果的です。
応酬話法を活用するためのコツ
想定される発言への切り返しを用意しておく
応酬話法は会話の流れを作る手法に過ぎず、実際にどう発言するかが思いつかなければ商談を進めることができません。円滑に商談を行うために、相手に聞かれるであろう質問に対する回答や、相手の否定的な意見に対する切り返しをあらかじめ用意しておきましょう。
実際に商談を通して聞かれたことや、言われたことを書き出し、1つずつ返答内容を増やしていくのも効果的です。
目的に応じた話法を用いる
応酬話法には、それぞれに目的があり、使うべきタイミングが異なります。今はニーズを把握すべきなのか、どうしても売りたい商品を提案しているのか、もっと適した商品があってそちらに誘導したいのかを常に考え、状況や目的に適した応酬話法を用いましょう。
いかがでしたか?
応酬話法を活用すれば、商談での会話の流れを円滑に作ることができます。この記事を参考に、それぞれの使い方や目的を理解し、適切な状況で利用しましょう。
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