経営戦略・事業戦略

PMF(プロダクトマーケットフィット)とは│成功事例とともに解説

PMF(プロダクトマーケットフィット)という言葉を聞いたことはありますか?
これは、スタートアップ企業が成功するために重要な2つの要素を表しています。

今回はPMFについて、概要と実現までのプロセス、成功事例を解説します。

PMF(プロダクトマーケットフィット)とは、商品やサービスが市場に適合している状態のこと

PMF(Product Market Fit、プロダクトマーケットフィット)とは、企業が提供する商品やサービスが市場に適合している状態を指します。WebブラウザのNetscapeシリーズの創始者のひとりであるマーク・アンドリーセン氏が提唱したもので、ビジネスの基本的な考え方のひとつです。

「商品やサービスが市場に適合している」ことをより具体的に説明すると、次の2つの条件を満たした状態であるといえます。

  1. 顧客に求められている商品・サービスを提供していること
  2. 商品・サービスが適切な市場に受け入れられていること

事業においてこの状態を実現できないと、商品・サービスが顧客を満足させられず、顧客が離脱していくとされています。

PMFの前の段階はPSF(プロブレムソリューションフィット)と呼ばれる

PMFの前の段階を表す言葉として、PSF(Problem Solution Fit、プロブレムソリューションフィット)というものがあります。これは、顧客の抱えている問題を解決できる商品・サービスを用意できている状態を指す言葉です。

「商品やサービスは顧客の課題を解決できるものでなければならない」というのは、ビジネスにおける基本です。まずはこのPSFの状態を実現した上で、適切な市場(=商品・サービスの需要がある市場)を探し、その市場で実際に商品やサービスを提供するのがPMFであるといえます。

PMFは、スタートアップ企業の成功に欠かせない2つの要素を示している

前述の通り、PMFは次の2つの条件を満たしている状態であるといえます。

  1. 顧客に求められている商品・サービスを提供していること
  2. 商品・サービスが適切な市場に受け入れられていること

スタートアップ企業が成功するためには、この2つの要素の両方を備えることが必要不可欠です。例えば、顧客にとって役立つような商品を販売していても、市場の選択に失敗しては理想としていた課題解決を行うことはできません。また、適切な市場を選択していても、商品が求められる水準に達していなければ、顧客からの支持を得ることはできません。

そのため、スタートアップ企業にとっては、PMFの実現が大きな目標のひとつとなっています。

PMFを実現するまでのプロセス

PMFを実現するためには、次のようなプロセスを踏んで事業を進めていく必要があります。

1. 市場のニーズを把握する

まず、市場においてどのような商品やサービスが求められているかを知る必要があります。顧客に求められている商品やサービスを市場に届けるには、「そもそも市場にはどんなニーズがあるのか」を把握しなければなりません。

ヒアリング調査などを実施し、顕在的・潜在的ニーズの双方を探ります。

2. ターゲットとなる顧客に対して解決策を示す

自社のターゲットとなる顧客に対し、「自社の商品・サービスを使えば、あなたの抱えている課題を解決できます」とアピールします。よい商品やサービスの販売にこぎつけても、ターゲットとしてふさわしい顧客にそれを届けることができなければ意味がありません。

自社の商品・サービスが課題を解決できるとアピールできれば、課題を抱えた顧客が集まってきます。さらに、その商品・サービスに対する需要を、未だ課題に気づいていない層に喚起することにも繋がり、「商品・サービスが市場に適合している」状態に近づきます。

3. 効果検証を行う

ここでの効果検証とは、「自社がどの程度PMFの実現に近づけているか」を知ることです。次のような調査に基づき、実現度を把握して商品・サービスの改善に活かします。

  • Product/Market Fit Survey
    「この商品(サービス)が利用できなくなったらどう感じますか?」という質問を行う。目安としては、「とても残念に思う」という回答が40%以上を占めた場合はPMFを実現しているといえる。
  • NPS(Net Promoter Score)
    「この商品(サービス)を他の人に勧めますか?」という質問を行い、勧めたい度合を1から10までの数字で評価してもらう。
    「推奨者(9〜10)」の割合から「批判者(0〜6)」の割合を引くとNPSの数値となり、これが高いほど売上が安定しているといえる。

NPSについては、次の記事も参考にしてみてください。

あわせて読みたい
業績向上につながるNPS(ネット・プロモーター・スコア)を解説!NPS(ネット・プロモーター・スコア)という言葉を耳にしたことはありますか?NPSを正しく活用すれば、自社の課題解決、ひいては業績アップ...

また、費用や収益といったコストバランスを定期的に見直すことで、事業における経営資源を再配分し、より市場に適合した事業を展開できるようになります。

PMFの成功事例:CLOUDSIGN

PMFを実現した企業の例として有名なのは、電子契約サービスを提供しているCLOUDSIGNです。CLOUDSIGNは、これまでは印刷・捺印・郵送といった手間のかかっていた契約手続きを、SaaS型サービスによって大幅に効率化しました。

現在多くの企業で利用されているCLOUDSIGNですが、その成功の秘訣がPMFの実現であるといわれています。CLOUDSIGNは、「契約手続きが非常に煩雑である」という市場の課題を捉え、その課題を解決する革新的なサービスの提供によって市場に適合しました

まとめ

いかがでしたか?

PMFとは商品やサービスが市場に適合していることを示す言葉で、スタートアップ企業が成功するには欠かせない要素であるといえます。

この記事を参考に、PMFを実現するまでのプロセスや、成功事例について押さえておきましょう。

新規営業の業務効率化にお困りではありませんか?
5万社以上が活用する企業情報サービスで、時間や手間を削減しましょう!