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グループインタビューのメリットとは|効果的に調査を行うコツを解説
グループインタビューという調査方法をご存知ですか?グループインタビューは、消費者の意見を集めるために有効な手段ですがデメリットもあります。
そこで今回は、グループインタビューのメリット・デメリットや、効果的に行うためのコツを解説します。
目次
グループインタビューとは、ターゲット層から複数人を集めて多角的な情報を得る調査法である
グループインタビューとは、商品・サービスのターゲット層から複数人(5~7名程度)を集めて深層心理を調査する方法です。「モデレーター」と呼ばれる司会者が調査テーマに関する質問を行い、消費者の生の声を聞いて定性データを収集します。
座談会形式で行うため自由な発言による相乗効果が生まれ、話題の深掘りや議論の展開が期待できます。実施の際は、鏡の裏から部屋の様子を確認できるミラールームを用いることが多いため、対象者の反応や仕草を入念に観察できます。
グループインタビューは、既存製品や試作品に対する消費者の意見を聞くことに適しているほか、新製品やパッケージ、広告などのアイデアを発見するためにも役立ちます。
グループインタビューのメリット
対象者の生の反応を調査できる
グループインタビューでは、調査テーマに対する意見交換が対象者間で行われるため、自由な発言による相乗効果(グループ・ダイナミクス)による活発な議論が期待できます。
また、対象者の意見に加えて表情や仕草などを確認できる点も特徴で、対象者自身も気づいていない深層心理も把握できます。さらに、会話の盛り上がり方から消費者の趣味・嗜好を伺えたり、実際のエピソードから消費者のニーズを発見できたりするなど、仮説を立てるための情報を得る手段としても有効です。
適切な対象者を選定できているかを再確認できる
対象者の購買心理・行動などの実態を知ることで、見定めていたターゲット層と抽出した対象者にズレがないかを確認できます。もし認識にズレがあった場合は、調査の対象者を再検討して調査し直す必要があります。
また、商品の強みがターゲット層の嗜好から逸れていることが分かることもあり、この場合は商品の改善策立案に役立ちます。
低コストで複数の意見を得られる
市場調査法には、対象者とインタビュアーが1対1で行う定性調査(デプスインタビュー)もありますが、1人あたりの情報を得るために大きなコストがかかってしまいます。
一方グループインタビューでは、同時に複数人の意見を得られるので、短時間かつ安価に多くの情報を収集できる点が特徴です。
グループインタビューのデメリット
グループインタビューのデメリットには、大きく以下の4つが挙げられます。
- 日程調整が難しい
複数人で同時に調査を行うので、対象者全員の都合が合わないとグループインタビューを実施することができません。 - モデレーターの技量によって調査の質が変わる
モデレーターは最初の雰囲気を作る、話題転換・質問投げを適切なタイミングで行うなどの重要な役割を持つので、調査の質がモデレータの技量に大きく依存します。 - グループの意見と異なる発言が生まれにくい
グループインタビューでは、集団意識によってグループの意見に反した意見を出しにくいというデメリットもあります。この場合、各個人の本心を調査することができません。 - 統計的なデータは得られない
グループインタビューで得られる調査結果は、対象者の深層心理などの定性データであり、人数も限られているため統計的なデータは得られません。そのため、仮説の検証を裏付ける確かな根拠とはなりません。
グループインタビューを効率的に行うためには、これらのデメリットがあることを理解して対策を練ることが重要です。
グループインタビューを効果的に行うコツ
モデレーターの研修を行う
経験の少ないモデレーターでは、堅い雰囲気になる、一部の人しか発言しない、話が逸れるといったことによって調査結果の質が低くなる可能性があります。グループインタビューの効果を十分に得るために、モデレーターの研修を入念に行いましょう。ターゲット層の特徴から想定される状況を事前にシミュレーションしておくことも有効です。
対象者の表情・動作も観察する
グループインタビューでは質問の回答の他に、対象者の表情や動作を観察することで対象者の深層心理も把握できます。モデレーターは進行に集中する必要があるので、他の調査関係者がミラールームからインタビューの様子を観察することが効果的です。
定量調査と比較・検討する
グループインタビューで得られる結果は統計的なものではありません。グループインタビューの結果から、ターゲット全体の購買行動・心理などの仮説を立て、その妥当性を確かめるために定量調査(数値的データを集計・分析する調査)を行いましょう。
定量調査については以下の記事を参考にしてください。
いかがでしたか?
グループインタビューでは、対象者の生の反応を低コストで調査することができます。この記事を参考に、グループインタビューを効果的に行いましょう。
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