パラダイムシフトという言葉を聞いたことはありますか?
パラダイムシフトとは考え方の転換を意味する言葉で、環境の変化に対応していくために重要なものです。
今回はビジネスにおけるパラダイムシフトについて、事例付きで解説します。
目次
パラダイムシフトとは、ある時代において規範となっていた考え方が劇的に変化すること
パラダイムシフト(paradigm shift)とは、ある時代において規範となっていた考え方や価値観が、劇的に変化することを指す言葉です。英単語のparadigmは、「規範となる例」「枠組み」といった意味を持っています。
元々はある時代において常識・通説となっていたような普遍的な考え方の変化を指す言葉でしたが、現在ではより広い意味で用いられるようになっており、個人レベルでの考え方の転換もパラダイムシフトと呼ばれることがあります。
パラダイムシフトの例としては、次のようなものがあります。
- 天動説に対する地動説の提唱
- 産業革命を契機とした労働環境の変化
- 大量生産・大量消費の時代から持続可能な開発への転換
- スマートフォンの登場による「携帯電話」という概念の変化
パラダイムシフトは、課題を解決するために起きる
パラダイムシフトは、それまでと同じ考え方では解決できないような問題に直面したときに起きるものです。社会や環境の変化、技術の発達などによって新たな問題が発生した場合には、新たな考え方や価値観を生み出して対応することが求められます。
すなわち、パラダイムシフトは課題の解決や環境変化への対応のために必要であるといえます。
企業におけるパラダイムシフトとは、組織内の共通認識を改めることを指す
企業におけるパラダイムとは共通認識や価値観を指し、組織運営や意思決定の方針としての意味を持ちます。つまり、企業におけるパラダイムシフトとは、組織内の共通認識や価値観を改めることです。
企業においては、パラダイムシフトを起こすことによって、ビジネスを取り巻く社会・環境の変化や、革新的なイノベーションに対応できます。さらに、パラダイムシフトが革新的なビジネスモデルを生み出すトリガーとなる可能性もあります。
パラダイムシフトを起こすために必要なもの
「環境の変化に対応するためにパラダイムシフトが必要である」ということは、個人だけでなく、企業などの組織にとっても同様にいえることです。それでは、考え方を転換させるためにはどのような考え方や資質・スキルが求められるのでしょうか。
変化への柔軟性
まず、環境の変化に対する柔軟さが求められます。考え方を転換させるには、過去の考え方や習慣、成功体験といったものに捉われ過ぎず、柔軟にものごとを捉えようとする意識が必要です。
変化をどうしても受け入れられない場合は、「なぜ自分はその変化に対応できないのか」を深掘りすることで、柔軟に物事を考えるための契機が得られる可能性があります。
情報への敏感さ
そもそも環境の変化に気づくことができなければ、考え方を意識的に改められません。パラダイムシフトを起こすためには、業界・市場の動向や世間の動きなどに対して常に敏感でなくてはなりません。
特に現代は、社会・経済をはじめとする環境が目まぐるしく変化する「VUCAの時代」であるといわれています。ビジネスにおいては、経営者から従業員まで、情報収集を怠らないことが重要です。
日常的に問題を探す意識
日常的な業務だからといって漫然と繰り返すのではなく、自分なりに「問題はなかったか」「改善できるところはなかったか」ということを考えながら業務に取り組まなければなりません。問題意識を持って業務に取り組むことによって、これまでの習慣や価値観に対して疑いを持ち、新たな発想を手に入れるきっかけとなります。
問題を見つけた際には、「何が原因なのか」「どうすれば解決できるか」といった課題や解決策を仮説立てて考えることも重要です。
価値観が違う人とのコミュニケーション
自分とは異なる価値観を持った人とのコミュニケーションは、考え方や意識の変革に大いに役立ちます。他者の考え方に触れることで、自分が当然だと思っていた考え方を見直す機会が得られます。
いかがでしたか?
パラダイムシフトとは、ある時代における規範的な考え方が劇的に変化することを指す言葉です。環境の変化に対応していくには、このような考え方の転換が欠かせません。
この記事を参考に、パラダイムシフトについての理解を深めましょう。
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