みなさんは「ウィンウィンの関係」という言葉を聞いたことはありますか?この言葉は日常会話やビジネスシーンなど、広い場面で使用されています。
今回はビジネスにおけるウィンウィンの関係や、良好な関係の築き方について解説します。
目次
ビジネスにおけるウィンウィン(Win-Win)の関係とは、相手と自分の双方に利益のある関係のこと
ビジネスにおけるウィンウィン(Win-Win)の関係とは、取引を行う双方が利益を得られるような関係のことを指します。ウィンウィンの関係においては、お互いの利益となる結果を見つけようとする姿勢が重要視されています。
ウィンウィンという言葉は、アメリカの経営コンサルタントであるスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」という著書によって一般に広まりました。
ウィンウィン以外の5つの関係性
ビジネスにおいてはウィンウィンの関係性が最もよく使われますが、スティーブン・R・コヴィー博士の著書「7つの習慣」では、ウィンウィン以外にも5つの関係性があるとしています。
- ウィンルーズ(Win-Lose):自分が勝ち、相手は負ける関係性
誰かの犠牲の上に自分の利益がある、という考え方です。競争社会においてよく見られます。 - ルーズウィン(Lose-Win):自分が負けて、相手が勝つ関係性
自己犠牲に基づく考え方です。また、ルーズウィンの関係は相手から見ればウィンルーズの関係と言えます。 - ルーズルーズ(Lose-Lose):自分も負けて、相手も負ける関係性
自分が勝てないのであれば相手も勝てないように、足を引っ張ろうとする共倒れの考え方です。 - ウィン(Win):自分だけが勝つという関係性
自分の利益さえ確保できれば他はどうなろうと構わないという、自分の勝ちだけを追い求めようとする考え方です。
- ウィンウィンorノーディール(Win-Win or No Deal):自分も勝ち相手も勝つ、それが無理なら取引しないという関係性
ウィンウィンの関係性になれないのであれば、妥協せずに取引を白紙に戻すという考え方です。「7つの習慣」ではこの考え方が理想であるとされています。
ウィンウィンの関係を築くためのポイント
相手と誠実に向き合い交渉する
ウィンウィンの関係では、損得勘定抜きに、互いのことを思いやる姿勢が重要とされています。ビジネスにおいては利益を中心に考えてしまいがちですが、利益のみを追い求めるのでは、ウィンウィンの考え方としては不十分です。
信頼に基づくウィンウィンの関係を築くためには、思いやりの心や誠実さをもって相手に接する必要があります。信頼できる関係性を築けると、利益に加えて精神的にも満たされたウィンウィンの関係となることができます。
互いの価値観の異なる部分を意識する
ウィンウィンの関係性を築くためには、互いの価値観を把握しておく必要があります。
互いにとっての「ウィン」が何なのかが理解できていないと、的外れな交渉となってしまい、一方もしくは双方が不満を感じる結果となってしまうおそれがあります。信念やビジョンなど、重視していることは何なのかを理解しておくと、互いに満足のいくウィンウィンの関係を築くことができます。
よりよいウィンウィンの関係を築くには、自分と相手の周囲のウィンについても考える必要がある
ウィンウィンは自分と相手、2者間の関係性ですが、さらに広い範囲でウィンウィンの関係性を考えることで、よりよい効果が得られます。これは「ウィンウィンウィン」や「トータルウィン」「オールウィン」という考え方です。
例えば、自分と相手のみがウィンウィンの関係性でも、仕入先や発注先に無理を強いていることがあります。こういった場合、一見すると自分たちには関わりがないように思えますが、製品の質が下がるなど、将来的には自分たちにも影響が及ぶおそれがあります。
ウィンウィンの関係をよりよいものにするためには、自分と相手に加え、すべての関係者のウィンを追求する必要があります。
いかがでしたか?
ウィンウィンの関係は自分と相手に利益のある関係性を指しますが、よりよいウィンウィンの関係のためには関係者すべてのウィンを考える必要があります。
この記事を、良好なウィンウィンの関係を築く参考にしてみてください。
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