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スイッチングコストとは?利益との関係と3種類のコストを解説
スイッチングコストという言葉をご存知ですか?これは、マーケティングにおいて用いられる用語で、上手く利用すれば利益アップを狙えます。この記事では、スイッチングコストと利益の関係を解説します。
目次
スイッチングコストとは、現在利用している製品・サービスから代替品に切り替える際にかかるコスト
スイッチングコストとは、継続して使用している製品・サービスから、代替性のある製品・サービスに切り替える際に必要なコストを指します。
ユーザーが製品・サービスを切り替える際には、切り替えによって得られる利益だけでなく、スイッチングコストの影響も受けます。
切り替えることで得られる価値がスイッチングコストを上回ると、代替品への切り替えが起こります。逆に、スイッチングコストの方が大きいと、ユーザーは切り替えづらいため現在の製品・サービスに留まります。
スイッチングコストは、金銭的コスト、物理的コスト、心理的コストの3種類に分類されます。
金銭的コスト
金銭的コストとは、ユーザーが代替品に切り替える際に支払うお金のことです。
具体例としては、携帯電話キャリアを他社に乗り換える際に生じる解約金が挙げられます。
3種類のコストの中では最も把握しやすく、企業がスイッチングコストを下げたい時には金銭的コストに着目しがちです。しかし、むやみに金銭的コストを下げると、利益やブランドイメージの低下、値下げ競争などを引き起こす可能性があります。そのため、金銭的コストを下げる際には注意が必要です。
物理的コスト
物理的コストとは、代替品に切り替える際に必要な手間・時間といったコストを指します。
具体的には、代替品を探すコストや、切り替えに必要な手続きなどの作業にかかるコスト、代替品に慣れたり操作を覚えたりするためにかかるコストなどがあります。
心理的コスト
心理的コストとは、代替品に切り替えることに対して感じる面倒さやプレッシャーを指します。可視化しにくいため分かりにくいコストではありますが、決して無視することはできません。
ユーザーが長期的・頻繁に製品やサービスを使用するほど、切り替えに対して面倒さやプレッシャーを感じやすくなり、心理的コストが高くなります。
スイッチングコストを上手く利用することで、利益アップが狙える
スイッチングコストを下げることで、代替品として購入されやすくする
スイッチングコストを下げることで、代替品として購入されやすくなり、他の製品・サービスを利用している顧客を獲得できます。
金銭的コストを下げると利益低下などのデメリットが生じる恐れがあるため、物理的コストや心理的コストを下げるのが好ましいです。
スイッチングコストを下げる方法には、「情報を開示して比較・検討しやすくする」「切り替えに際して割引をする」などがあります。
スイッチングコストを高くすることで、代替品への切り替えを防ぐ
スイッチングコストが高いと他のサービスへの切り換えを阻害できるため、自社の顧客を囲い込むことができます。
スイッチングコストを高める方法には、「解約金を設定する」「解約手続きを煩雑にする」などがあります。
また、スイッチングコストを高めることで、LTV(Life Time Value、顧客生涯価値)を上げられます。LTVとは、自社の顧客が生涯にどれだけ利益を自社にもたらすか示した指標です。LTVは以下の計算式で求められ、LTVが大きいほど、顧客一人あたりの消費額が大きいといえます。
LTV = 1回あたりの購入金額 × 顧客の平均購入回数
スイッチングコストを高くすることで、顧客が同じ製品・サービスを利用し続けやすくなるため、結果的にLTVを高められます。
LTVについては、この記事も参考にしてみてください。
一方で、スイッチングコストを高めることにはデメリットもあり、新規顧客の獲得においては、高いスイッチングコストが妨げになる可能性があります。
スイッチングコストとは、現在利用している製品・サービスから代替品に切り替える際にかかるコストです。スイッチングコストを下げたり高めたりすることで、利益に繋げられます。ぜひこの記事を参考にして、スイッチングコストという考え方を取り入れてみてください。
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