スコアリングとは、MAツールの機能の一つであり、購買意欲をスコア化(点数化)してリード(見込み客)をランクづけすることを意味します。私たちはこのスコアリングによって、段階に応じた一人一人のアプローチをしたり、購買意欲の高い顧客を判断が可能になり、効率的な営業をすることができるようになりました。購入の検討期間が長いBtoB企業にとって、スコアリングはとても重要な機能と言えるでしょう。
今回は、MAのスコアリングで悩むであろう、スコア設定をするときのポイントを紹介します。
目次
スコアを「行動スコア」と「属性スコア」に分類する
まず、スコアを「行動スコア」と「属性スコア」に分類して考えてみましょう。
「行動スコア」とは、Web上の見込み客のアクションに基づいた加点方法であり、ユーザーの興味や検討度合いを測ることができる指標となります。例えば、Webページの閲覧をする、資料をダウンロードするなどの行動によって加点されます。
「属性スコア」とは、会社規模や売り上げ規模、役職など、ターゲットの属性に基づいた加点方法です。
この「属性スコア」という加点方法を取り入れることによって、優先度の高い見込み客をより高度に判断できるようになります。
自社に合ったスコア設定へと調整していく
自分ですべての加点基準や点数を考えるのは、難しく手間もかかる作業です。そのため、まずはMAツールで使われている初期設定のまま、スコアリングを始めてみるとよいでしょう。運用していく中で、自社に合ったスコア設定へと調整していけばよいのです。
では、どのような基準でスコアを調整すべきか、スコア調整の例を紹介します。
【例1:企業規模による調整】
例えば、取引価格が大きく異なるような企業規模の情報は、スコアの調整の対象になることが多いです。Webページを閲覧する企業の規模が大きいと判断できれば、ハイスコアに調整しましょう。
【例2:閲覧したWebのページによる調整】
閲覧したWebのページによっても、見込み客が購入プロセスのどの段階にいるかが判断できます。例えば、「料金の確認」といったページは、購入意欲が高い場合に見ることが多いため、こういったページを見ていたときはハイスコアに調整しましょう。
点数を細かく設定しすぎない
スコアの点数を細かく設定しすぎないこともポイントです。
例えば一つのアクションの加点が2,3点であると、トータルで見たときの点数に差ができないため、見込み客ごとの差別化が難しくなります。まずは、一つのアクションに対しての点数を5点や10点単位などの区切りのいい数字に設定するとよいでしょう。
始めのうちは大きな点数をつけることに躊躇してしまうかもしれませんが、点数の差を大きめに設定するよう意識しましょう。
減点するシステムを作る
今までは見込み客のアクションが積み重なっていき、加点されていくことを中心に紹介してきました。しかし、現実には順調に購入意欲が高まっていかない見込み客もいれば、購入の検討をやめてしまう見込み客もいるでしょう。そういった、購入の検討をやめてしまった見込み客を優先してアプローチしてしまっては、効率がいいと言えません。
そこで、ここでは減点するポイントを紹介します。
長期間自社のWebサイトに訪れなかった場合や、送ったメールが開封されない場合
こういった場合、すでに購入の検討をやめている可能性もあります。購入意欲がなくなってしまったからと言って、アプローチをすぐにやめてしまうのはよくありません。しかし、あまりにも長期間アクションがないときは、切り捨てるという考えも大切です。
採用ページを閲覧した場合
Webの閲覧回数が高く、スコアの加点が多いサイト閲覧者は、優先度の高い見込み客と判断されます。しかし、採用ページを多く閲覧している場合、求職者である可能性が考えられます。求職者の目的は、製品やサービスの購入ではありません。そこで、採用ページを閲覧した場合には減点するというしくみを作りましょう。
いかがでしたか?
今回はスコアリングの中でも、スコアの設定ということに焦点を当てて紹介しました。 スコアリングは、始めにスコアを設定してしまえば終わりというわけではなく、時にはこの方法でよいのかと考え直し、改良していくことが大切です。
スコアリングを使いこなして、効率的な営業アプローチを目指しましょう。
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