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パレート最適とは?基本的な意味やゲーム理論との関係を解説

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「パレート最適」という言葉をご存知ですか?
ゲーム理論の関連用語として聞いたことがあるけれど、意味や具体例を答えられる方は少ないのではないでしょうか。

今回は、パレート最適の概要とゲーム理論との関係を解説します。

パレート最適とは、資源が無駄なく利用されている状態のこと

パレート最適とは、資源が最大限無駄なく配分されている状態を指します。つまり、パレート最適では誰かの利益などの効用を犠牲にしなければ、他の人の効用を高めることができません。パレート最適はパレート効率性と呼ばれることもあり、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱したことに由来します。

パレート改善は、他の誰の効用を損なうことなく誰かの効用を高められる変化のこと

パレート最適がこれ以上資源を利用できない状態であるのに対して、パレート改善は、まだ誰の効用を失うことなく他の人の効用を高めることができる状態を指します。

つまり、パレート最適なときはパレート改善ができない状態にあります。

パレート最適の例 – 2人でケーキを分ける

パレート最適であり、資源が無駄なく最大限使用されている例としてケーキをAとBの2人で分ける例が使用されます。

ケーキを食べた分だけ2人の効用が大きいとすると、以下のような場合はパレート最適に当たります。

  • AとBが半分ずつ食べた場合
  • Aが3分の1、Bが3分の2を食べた場合
  • Aが全て食べた場合

上記の場合、これ以上ケーキは残っておらず、最大限活用されていると言えます。また、片方がより多くのケーキを食べる場合、もう片方が食べる分が少なくなってしまいます

このため、たとえAとBが等しい量のケーキを食べられていなくても、パレート最適であると言えます
逆に、Aが3分の1、Bが3分の1を食べた場合、3分の1がまだ残っており、誰の効用も犠牲にせずにより多くのケーキを食べられるため、パレート最適ではありません

ビジネスでパレート最適にある状態

人材を余すことなく活用できている

企業における人材を資源とすると、人材を必要な部署に余すことなく分配できている状態はパレート最適になります。この中で、仕事が特になくて持て余している人材がいると、資源を最大限活用できているとは言えません。

資金をすべて活用できている

企業における重要な資源は、事業や設備などの予算にあてる資金です。必ずしもこれらを全て使い切ることがいいとは限りませんが、所有している資源を全て活用している状態はパレート最適に当たります。

設備を最大限稼働できている

生産設備やオフィスの設備を持っていても、活用されていなければ無駄が生じてしまいます。たとえ製造しているものや使用用途が偏っていたとしても、これらが常に最大限稼働・使用されている状態はパレート最適に当たります。

パレート最適を活用してゲーム理論を理解する

パレート最適は、ゲーム理論の中で頻繁に登場する用語です。今回は、ゲーム理論に関する基礎的な要素を解説します。

ゲーム理論とは、各プレーヤー(利害関係者)が利益を得るための戦略を考えること

そもそもゲーム理論とは、プレーヤーと呼ばれる利害関係者がいる状況で、互いが利益を求めて最適な選択を行う思考法です。ゲーム理論の有名な例として、以下の図のような囚人の例が挙げられます。

以上の例では、容疑者Aと容疑者Bがプレーヤーであり、それぞれ取り調べに対して自白と黙秘の2つの選択肢があります。お互いが取った選択肢によって以下のように刑罰が変わります。

  • 2人とも自白した場合、どちらも懲役5年
  • 1人が自白して1人が黙秘した場合、自白した方が懲役10年、黙秘した方は無罪となる
  • 2人とも黙秘した場合、どちらも懲役2年

ナッシュ均衡とは、各プレーヤーが自身の利益を追い求めた結果の選択肢のこと

「ナッシュ均衡」とは、ゲーム理論の中で各プレーヤーが自分自身の利益を最大にするために取った選択肢の組み合わせを指します。以上の例の場合、各プレーヤーは以下のような思考をたどります。

容疑者A
容疑者A
容疑者Bが自白した場合、自分も自白しないと懲役が長くなる。
容疑者Bが自白しない場合、自分は自白した方が懲役が短く済む。

容疑者B
容疑者B
容疑者Aが自白した場合、自分も自白しないと懲役が長くなる。
容疑者Aが自白しない場合、自分は自白した方が懲役が短く済む。

このような状況下ではAとBのどちらも自白することになり、どちらも懲役5年の刑罰を受けます。このときの選択をナッシュ均衡と言います。

パレート最適とナッシュ均衡が異なる場合がある

ゲーム理論におけるパレート最適とナッシュ均衡は異なる場合があります。2人の刑期の合計の短さを効用とすると、パレート最適は刑期の合計が4年となる、両者が黙秘する選択肢になります。しかし、各自が自分自身の利益のみを追い求めたナッシュ均衡では刑期の合計が10年になり、実際に刑期が一番短いパレート最適とは異なってしまっています。

このような現象は「囚人のジレンマ」と呼ばれ、各々が自分の利益を追い求めた結果、全体の利益が最適ではなくなっている状態を指します。

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