日常生活やビジネスシーンで意思決定をする場面は多くあるかと思いますが、よりよい意思決定を行うためにはどのような点に気をつければよいのでしょうか。
この記事では、意思決定という言葉の意味やよりよい意思決定を行うためのプロセス、ポイントを解説します。
目次
意思決定とは、目標達成のために複数の選択肢から最適なものを選び出すこと
意思決定とは、「目標達成のために実行可能な複数の選択肢から最適なものを選び出そうとする行為」を指します。
一般的に、意思決定は未来に対する仮説をもとに行われます。一見すると小さな意思決定でも、企業や社会の在り方に大きな影響を与える可能性を持ちます。意思決定には社会的な責任が伴うことを理解しておきましょう。
ビジネスにおける意思決定プロセス
1. 解決したい問題を特定する
意思決定を行う前には、解決したい問題を特定する必要があります。このとき、解決したい問題の特定を誤ったり、必要以上に広範囲に設定したりしてしまうと、意思決定に問題が生じることもあるので注意が必要です。
2. 関連する情報を収集する
次に、意思決定に必要な情報を収集します。社内に蓄積されたデータのほか、コンサルタントなどの外部からも収集し市場調査も行いましょう。しかし、情報を集めすぎると意思決定プロセスを複雑化させることにつながるので、注意が必要です。
3. 解決策を模索し、意思決定を行う
関連する情報を収集したら、問題の解決策を模索し、意思決定を行います。解決策として考えられるものを複数用意し、それらを組み合わせるなどして、最終的な決定を行います。
解決策を選択する上では、これまでに行われてきた施策をもとに、エビデンスと照らし合わせて検討しましょう。このとき、それぞれの解決策のメリット・デメリットについてしっかり把握しておく必要があります。
4. 解決策を実行する
意思決定により定まった解決策を実行します。プロジェクトに関わる計画書を作成し、チームごとにタスクに取り掛かりましょう。
5. 意思決定を見直す
一定期間経過後は、意思決定を見直します。「問題は解決できたか」「目標は達成できたか」といった点を中心に、振り返りましょう。
また、意思決定の見直しによって発見された上手くいった点・上手くいかなかった点を記録として残しておくことも重要です。記録を残しておくと、今後似た問題に取り組むときの参考にすることができます。
よりよい意思決定を行うためのポイント
批判的な視点を持つ
人間は多数派の意見に同意しやすい傾向があることが分かっています。それに加え、最初に意見を述べた人や初めの段階で賛同された人が、チームの中で最も影響を与える度合いが大きいことが判明しており、早いうちに出されたアイデアは精度の高さに関係なく選ばれやすいと言えます。
ディスカッションの際は、チーム全員が礼儀を守りながらも批判的な視点を持つことが重要です。正直に意見を出し合い、可能な限り互いが違う意見を持つことを意識しましょう。
最初から解決策を用意するのではなく、問題の理解に努める
意思決定の際には、先に結論を予想して誘導するということを避けなければなりません。なぜなら、結論を予想することで問題への理解が浅くなり、ディスカッションを始める前から意思決定が大きく制限されてしまうからです。例えば、「送料無料キャンペーンを実施すべきか?」というテーマ設定はこれに当たり、意思決定の選択肢が極端に限定されてしまっています。
このような状態に陥らないために、まずは問題の理解に努め、意思決定の材料となりそうなテーマに関して広く考えるようにしましょう。上記の例であれば、最初から解決策を検討するのではなく「顧客が不満に思っていることを知り、解決するにはどうすればよいか?」というところからディスカッションをスタートさせます。
また、3つ以上の選択肢を検討すると意思決定の質を大幅に向上させることが明らかになっています。
達成可能な締め切りを設定する
計画を立てたり、締め切りを設定したりする際は、現在進行中のプロジェクトに似た過去のプロジェクトに基づいて必要な時間を割り出しましょう。
過去に似たプロジェクトが実施されていない場合は、プロジェクトを成功させるための道筋を2通り用意しておくのがよいでしょう。1つ目は最良のシナリオ、2つ目は降りかかる可能性のある問題すべてを含めた最悪のシナリオです。こうすることで、実際のプロジェクトではこれら2つのおおよそ中間くらいの結果になると予測できます。
締め切りまでにすべきことをすべて完了させるためには、「自分が何をしなければならないのか」をチーム全員が把握しておく必要があります。タスクを文書にまとめ、全員が確認できるよう周知することも重要です。
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