この記事は 4 分で読めます

One to Oneマーケティングとは?メリットや手法を解説

URLをコピーする

「One to Oneマーケティング」という用語をご存知ですか?
インターネットの普及による自社サイトの来訪者や顧客に関する様々な情報を集められるようになり、1人1人により深くアプローチできることから注目されているマーケティング手法です。

今回はOne to Oneマーケティングの基本やメリット、具体的な手法を解説します。

One to Oneマーケティングとは、1人1人に合わせて行うマーケティングを指す用語

One to Oneマーケティングは、直訳すると「1対1のマーケティング」であり、1つの企業が顧客の1人1人に対してマーケティングを行うマーケティング手法です。

従来のマーケティング手法であるマスマーケティングでは、大勢の顧客に対して同じ情報を発信してきました。これに対して、One to Oneマーケティングでは見込み客や顧客1人1人の好みや属性、行動履歴などを元に最適化された情報を提供します。これによって多くの顧客から少しずつ利益を得るのではなく、1人の顧客からより多くの利益を得ようというのがOne to Oneマーケティングの考え方です。

One to OneマーケティングにはCookieが活用される

効果的なOne to Oneマーケティングには、Cookieの活用が推奨されます。Cookieとは、Webサイトの訪問者が閲覧したページや訪問回数、商品カゴに入れたアイテムなどの情報を保存したデータです。

このような情報を含むCookieを用いることで顧客の趣味嗜好の把握や、自社のWebサイト以外での場所でのPRが可能になります。こういったメリットがある一方で、Cookieはプライバシーの観点から活用を問題視されることもあるため、注意が必要です

One to Oneマーケティングは、ECサイトや動画ストリーミングサイトなどで活用されている

身近なOne to Oneマーケティングの例として、ECサイトなどで閲覧した商品が別のWebサイトの広告で表示されることが挙げられます。そのほかにも、動画ストリーミングサービスを使用した際に、過去に見たことがある作品などをもとにおすすめの作品が表示されるのは、One to Oneマーケティングの例です。

これらの例のように、One to Oneマーケティングはすでにインターネット上の様々な場所で活用され、見込み客や顧客へのアプローチが行われています

One to Oneマーケティングのメリット

1人1人により適切な情報を提供できる

One to Oneマーケティングの1番のメリットは、1人1人に最適な情報を提供できることです。マスマーケティングでは、多額の費用をかけてPR活動をしても内容が刺さらないターゲット層が一定数存在するため、全ての層に対して魅力的となるような内容を考えなければなりませんでした。一方で、One to Oneマーケティングでは様々なツールを活用することで効率よく、1人1人に対してさらに深くアプローチできるのがメリットです。

成約率・購買率の向上を狙える

One to Oneマーケティングによって、見込み客・顧客がより興味を持ちやすい商品をPRし、購買意欲の向上が狙えます。また、「1度Webサイトで閲覧した商品に関する新たな情報をメールで配信する」や「自社のWebサイトを離れた後でも他のWebサイトの広告にも表示させる」などの手段をとることでターゲットの目に触れる機会が増え、購買に繋げやすくなります。

クロスセル・アップセルによって顧客単価を上げられる

自社サービスの利用頻度が高い顧客や、複数の商品を購入している顧客の行動履歴を活用することで、クロスセルやアップセルによる顧客単価の向上が見込めます。クロスセルは既存の顧客が別の商品を購入すること、アップセルは既存の顧客がより単価の高い商品を購入することを意味します。このように、過去の行動をもとに別の商品への関心を高め、顧客単価の向上を狙えることもOne to Oneマーケティングのメリットだと言えます。

クロスセル・アップセルについては以下の記事を参考にしてみてください。

合わせて読みたい記事
アップセル・クロスセルとは?顧客単価をあげるためのポイントを紹介アップセル・クロスセルという言葉をご存知ですか?どちらも、顧客単価を上げることによって売上を上げる方法ですが、両者の特徴を理解したうえで...

顧客の離脱を防ぐことができる

利用頻度が低下しているユーザーに対してキャンペーン情報などの再訪や再購入を促す情報を配信し、離脱しかけた顧客を引き止めることができるのもOne to Oneマーケティングのメリットです。過去に興味を持っていた内容や、似た属性の他の顧客のデータを活用することで、離脱を防ぐためのPRを行えます。

One to Oneマーケティングの代表的な手法

リターゲティング広告:他のサイトで自社サイトへの再訪問を促す

自社Webサイトを離れたユーザーに対して、他のWebサイトでも広告を表示することで再訪を促すのがリターゲティング広告です。この手法を活用することで、サイト訪問から時間が経った後でも商品を思い出すきっかけを作り、購買率の向上を目指します。

レコメンデーション:検索履歴や購入履歴を元に他の商品をすすめる

レコメンデーションとは、ECサイトや動画ストリーミングサービスでよく見られる「あなたへのおすすめ」に代表される手法です。類似する行動や属性を持つ顧客のデータや、商品のターゲット層とのマッチ度を元に、顧客が興味を持ちやすいと思われる情報を提供します。

ランディングページ最適化(LPO):サイト訪問者が求める情報を提供する

検索によって自社サイトにたどり着いた人が最初に開くWebページをランディングページと呼びます。このランディングページを来訪者の検索ワードによって、より魅力的なページに変化させることをランディングページ最適化と言い、高倍率の向上や離脱率の低下を狙えます。それぞれの検索ワードから流入する来訪者は何を求めているのかを検証し、様々なパターンを検証することで最適化を行います。

メール配信:顧客に応じて違うコンテンツを提供する

One to Oneマーケティングにおけるメール配信では、過去の閲覧履歴や購入履歴を元にそれぞれの顧客や見込み客が興味を持ちそうなコンテンツをメールで提供します。1度商品を購入したECサイトから別の商品の案内やセールの情報がメールで届くのはメール配信によるOne to Oneマーケティングの例です。メールの開封率をいかに上げるか、どのようなコンテンツが再訪につながるのかを吟味することがポイントです。

ダウンロード ダウンロード
ダウンロード

これからはじめるBtoBマーケティング施策入門書

無料でダウンロードするために
以下のフォーム項目にご入力くださいませ。

マーケティングおすすめの記事

2020年7月22日

【マーケティングに必須】市場分析とは?フレームワークも併せて紹介

2020年4月28日

製品戦略(プロダクト戦略)とは?具体的なフレームワークも紹介

2018年8月1日

無料のマーケティングオートメーション(MA)ツール4選!簡単に使いこなそう