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KPI、分析してますか?過去の実績を目標達成に繋げる方法を紹介
営業やマーケティングなどの現場で、目標設定のためにKPI(Key Performance Indicator:重要業績成果指標)を活用していらっしゃる方も多いと思います。KPIを設定することで目標に向かうプロセスが明確化し、効果的に目標を達成できるようになります。
しかし一方で、ただKPIを設定するだけで成果を上げられるわけではありません。効果を最大限に発揮するには、KPIを分析・改善していく必要があります。
この記事では、KPI分析とは何か、そしてどのように行えばKPIを設定するメリットを最大化出来るのかを解説していきます。
目次
KPIとは事業単位の定量目標を分解したもの
KPI分析について解説する前に、まずはKPIについておさらいしましょう。
そもそもKPIとは、事業単位の定量的な目標であるKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)を要因ごとに分解したものです。
例えば、KGIが「当期売上○万円」だとします。売上は顧客数×購買頻度×購買単価で表すことが出来るため、これに対するアプローチには以下のような例が挙げられます。
- 顧客数増加
- 購買頻度アップ
- 購買単価アップ
これらが第1段階のKPIとして設定できます。この中から、どのポイントを特に狙っていくべきかを考えて、更に細かいKPIを選定していきます。
例えば今回、「顧客数を○人に増加させる」ことをKPIとします。そのためのアプローチとしては、「新規顧客の獲得」「既存顧客の離脱阻止」などが考えられます。そのため、このKPIを実現するための第2段階のKPIとしては、マーケティングなら「確度の高い見込み顧客を○人増やす」、営業なら「○件の既存顧客から案件を○件受注する」などのKPIが考えられます。
このように、KGIをKPIに分解していくことで、「各部署でのKPI達成が最終的にKGIを達成する」というプロセスが出来上がります。
KPI分析は「現状(過去)」「未来」2つの視点から分析する
KPIに関してしっかりご理解いただけたところで、いよいよKPI分析とは何かについて説明しましょう。
KPIの分析は、主に「現状でのKPIの達成度の分析」と「これから取り組むべきKPIの分析」の2種類です。
現状でのKPIの達成度の分析
現在KPIがどの程度達成されているのかを分析し、未達要因を仮説・検証して改善目標を立てます。
例えば営業のKPIが「50件の既存顧客から75件受注する」だったとします。この数字に対して、営業部が実際どの程度達成できたかを確認します。達成度合いが「40件の既存顧客から60件の受注」だったとすると、1顧客あたりの平均受注件数としては達成できていますが、顧客数および受注件数は未達であり、よってここから考えられる未達要因の仮説には次のようなものが挙げられます。
- 訪問数が不足している
- 各顧客に対して十分なヒアリングが実施できていない
- 商談が遅く、タイミングを逃している
これらの仮説を実際のデータを分析して検証し、改善目標とします。
これから取り組むべきKPIの優先度の分析
これから取り組むべきKPIの優先度を分析することも重要です。
例えば、KPIの候補として「引き合い案件を200件にする」「既存顧客50件に対して1件あたり5回のヒアリングを行う」「100件の飛び込み営業で80件の見込み客を獲得する」「確度の高い見込み客のうち80%以上から受注する」といったものがあるとします。
これら全てに取り組むことができれば良いですが、特に小さな組織であればかなり厳しいと考えられます。そこで、これらの候補を「効果」と「実現可能性」の2軸で評価して、優先度を決定します。この例では、「既存顧客50件に対して1件あたり5回のヒアリングを行う」ことが最優先のKPIとして設定できました。
KPIを分析することで次のアクションが決まる
このように、KPIに対して「過去」「未来」の視点から分析を加えられます。過去の分析は次のKPI設定の指針となり、未来の分析は限られた事業のリソースをどこに集中すべきかを明確にしてくれます。つまり、この2つの視点を組み合わせることで、「これから何をするべきか」が明確かつ確実になるのです。
KPI分析を成果につなげるためにやるべきこと
KPI分析は確かな次の一手を決定するために非常に有効な手段です。しかし、条件次第では意味のない分析をしてしまったり、せっかく分析をしたのに次のアクションにつながらなかったりすることもあります。では、意味のある分析にするためには何を心がけるべきなのでしょうか?
常に情報がアップデートされているようにする
まず第一に、分析のもとになる情報が常に最新であることが必須です。いざ分析をかけようとした時に「数カ月分の情報がまだ上がっていない」という状態では、確実な分析は行えません。また、常にアップデートしておくことでデータの抜け落ち・欠損の防止にもなりますので、確実に最新の状態をキープしましょう。
大企業であれば自前のシステムを活用するのも手ですが、中小企業などではクラウドサービスを活用することで高いコストパフォーマンスを実現できます
出典「MIERU | 見える化のためのKGI・CSF・KPIマネジメントツール」(http://mieru.info/)
中小企業向けに特化したKPIの管理・分析支援ツールに、フロンティアビジョン株式会社のサービス「MIERU」があります。安価で、かつ知識がなくても活用できるようなデザインが施されており、ITに不慣れな方でも簡単に導入できます。まずはこうしたツールを活用して、情報をしっかり管理するようにしましょう。
KPIは分析をもとに臨機応変に変える
せっかくKPIを分析して問題点を特定したとしても、それをもとにKPIを改善できなければ意味がありません。多くのケースで、KPI分析をKPI自体の改善に活かせていない状態が発生しています。
これの原因としては、あくまでKGI達成のための手段であるはずのKPIが目的化してしまっていることが考えられます。KPIの達成度に終始するのではなく、その先にあるKGIとの関係性をしっかりと把握するようにしましょう。
KPI分析の結果を必ず共有する
KPIを分析し、達成のための改善施策やKPI自体のアップデートに活かせたとしても、「なぜそのような施策を行うのか」「前のKPIは何が問題だったのか」といったことが明確になっていなければ現場は混乱してしまうでしょう。
そのような事態を防ぐためにも、必ず施策の裏にあるKPI分析結果を共有し、改善がスムーズに浸透するようにしましょう。
いかがでしたか?
KPI分析の概要とやり方、注意点などがよく分かったのではないでしょうか。
目標はただ設定するだけではなく、常に管理し、改善していくことが非常に重要です。KPIをしっかりと分析し、目標達成の効率を上げていきましょう。
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