上司と部下の間のコミュニケーションは、関係性の構築や日常の業務において非常に重要です。しかし、どのようにして部下とコミュニケーションを取るべきなのか悩む方もいるのではないでしょうか。
この記事では、上司と部下の間でコミュニケーションのすれ違いが発生する原因や、コミュニケーションによって得られる効果、コミュニケーションのポイントを紹介します。
目次
部下とのコミュニケーションですれ違いが生じる原因
世代差による常識や価値観の違い
上司と部下との間には世代差がある場合がほとんどです。そのため、世代差による常識や価値観の違いによってすれ違いが発生する場合があります。
世代差によって常識や価値観に違いがあることを把握しないままコミュニケーションを取ると齟齬が生じ、結果的に双方のコミュニケーションが疎遠になるきっかけとなってしまいます。
業務に関する経験・知識量の違い
業務に関する経験・知識量の違いもすれ違いが生じる原因です。特に、上司側は経験や知識量が豊富であるため、自分の前提が部下と異なったり、経験が乏しい部下の立場になって考えたりすることが難しい場合があります。
このような場合、部下にとっては与えられた情報量が十分でない可能性があり、すれ違いが生じてしまいます。
考えが十分に伝えられていない
円滑なコミュニケーションのためには、自身の考えを相手に十分に伝えることが大切です。
言葉選びが不適切な場合、部下に考えを十分に伝えられなかったり、部下の気分を害してしまったりするため、部下とのコミュニケーションが減少する原因になります。
部下とのコミュニケーションの増加によって得られる効果
部下との信頼関係が構築される
部下と頻繁にコミュニケーションを取ることで、互いの性格や考え方の相違点などを認識し理解を深めやすくなります。互いの理解が深まれば、部下からもコミュニケーションを取ってくれるようになり、信頼関係を構築することができます。
部下のモチベーションが向上し、成長に繋がる
部下とのコミュニケーションが増加することで、部下は上司が自分を気にかけてくれていると感じ、モチベーションが向上します。また、上司の期待感に応えようと部下がより一層仕事に励むことも期待できます。
部下のモチベーションが向上し目標が明確になれば、部下は上司に積極的に報告や相談を行うため、新しいことを吸収し成長が見込めます。
部下のサポートを行いやすくなる
部下との信頼関係を構築できれば、部下は積極的に上司に報告・連絡・相談してくれるため、部下のサポートを行いやすくなります。また、こまめに報連相を行うことで、業務でのミスが起こりにくくなり、円滑にすすめることができます。
上司と部下のコミュニケーションを向上させるためのポイント
部下とのコミュニケーションをタスク化する
日々の業務におけるタスクの中に、部下とのコミュニケーションを追加しましょう。コミュニケーションを円滑に行うためには、まずはコミュニケーションの機会を増やすことが先決です。
ここでのコミュニケーションは部下との雑談や食事だけを指すのではなく、日々の業務に関する悩みを聞いたり、フィードバックしたりするといった、業務で必要なコミュニケーションも含みます。
話しやすい雰囲気を作る
不機嫌そうな表情や近寄りがたい雰囲気を醸し出している場合、部下が遠慮したりためらったりするため、コミュニケーションが減少してしまいます。そのため、上司は話しやすい雰囲気を作ることを心がける必要があります。
話を聞く時は作業の手を止める
作業中に部下から話しかけられた場合、作業の手を止めて話を聞くことが重要です。手を止めずに話を聞いた場合、部下は上司が自分のことを気にかけていないと感じたり、忙しくて自分の話を聞いてくれないと感じたりするため、それ以降話しかけづらくなってしまいます。
部下の話を聞く際には作業の手を止め、しっかりと部下の方を向いて相手の話を聞くという態度を示しましょう。
部下にスケジュールを公開する
部下に自身のスケジュールを公開することも、部下とのコミュニケーションを増やす上で有効な手段です。自分自身のスケジュールを公開することで、部下が上司に話しかけるタイミングを図ることができます。
スケジュールを共有するツールやGoogleカレンダーを有効活用し、スケジュールを共有することでコミュニケーションの増進を図りましょう。
ポジティブな発言を心がける
ストレスを感じるあまり、仕事に対する不満や怒り、愚痴などのネカティブな発言をついしてしまうかもしれません。しかし、ネガティブな発言は周囲へ負の印象しか与えず、コミュニケーションに悪影響を及ぼしてしまいます。
日常的にポジティブな発言を心がけ、会話でも笑顔を見せることで部下も親しみを感じやすく、打ち解けることができます。
部下を認め、褒める
部下を認め、褒めることで、部下はモチベーションが向上し意欲的に仕事に取り組むようになります。日々の業務において、優れた提案があれば認め、部下の良い点があれば積極的に褒めることを心がけましょう。
失敗やミスの際は部下に謝罪する
自身が失敗を犯したりミスしたりした際には、きちんと部下に謝罪することが大切です。自身の失敗を他人のせいにしたり、失敗を認めなかったりすると部下との信頼関係の構築が難しくなります。
自身がミスした場合には一言謝罪の言葉を添え、非があることを認める姿勢を見せるように努めましょう。
世間話などの雑談も大切にする
業務において必要なコミュニケーションは非常に大切です。だからといって世間話などの雑談をないがしろにしてよいわけでありません。
何気ない世間話などの雑談は、上司と部下のお互いの趣味嗜好や考え方を理解する良いきっかけになります。そのため、業務におけるコミュニケーションに加え、日々の雑談といった何気ないコミュニケーションも積極的に行うことが重要です。