ゼロパーティデータという言葉をご存知でしょうか。近年、個人情報の取り扱いに関する法律や規則が改定されるなど、個人情報・プライバシーの保護の意識が高まっているなかで、ゼロパーティデータが注目されています。
この記事では、ゼロパーティデータの概要や注目される背景、メリット・デメリット、入手方法について紹介します。
目次
ゼロパーティデータとは、顧客が意図的に企業に提供した情報のこと
ゼロパーティデータとは顧客が意図的に企業に提供する情報のことを指します。提供する情報の例としては、提供者自身の家族構成や趣味嗜好、購買意向といったものがあります。
ゼロパーティデータが注目される背景
近年、個人情報・プライバシーの保護に関する規制が強化されています。EUではGDPR(General Data Protection Regulation)、カリフォルニア州ではCCPA(California Consumer Privacy Act)が施行され、企業による個人情報の収集とその利用についての規制が設けられました。
また、GoogleのブラウザであるChrome上でCookieのサポートを段階的に廃止することを発表したなど、今後は消費者が同意していないデータを入手するのはより難しくなると考えられます。
こういった流れを受けて、消費者が同意して自ら提供した情報であるゼロパーティデータに注目が集まっています。
ファーストパーティデータ、セカンドパーティデータ、サードパーティデータとの違い
ゼロパーティデータの他にも、ファーストパーティデータ、セカンドパーティデータ、サードパーティデータがあります。
- ファーストパーティデータ
会員登録時などに消費者が入力した住所や氏名、趣味嗜好といった企業が消費者から直接収集したデータ。 - セカンドパーティデータ
ファーストパーティデータと情報の種類は変らないが、その企業自身ではなくパートナー企業が情報を収集したデータ。 - サードパーティデータ
市場調査や人口統計情報など、第三者企業が収集して提供するデータ。
ゼロパーティデータのメリット・デメリット
メリット:正確かつ信頼性の高いデータを入手できる
ゼロパーティデータは、自身の購買意向や趣味嗜好といった本人のみが知る情報を、消費者自身が直接企業に提供するものです。そのため、ファーストパーティデータといった消費者の氏名や住所といった表面的な情報に比べて、より消費者の内面に近い情報を得られ、かつ信頼性の高いデータを入手できるという特徴があります。
メリット:ポストCookie時代に対応できる
個人情報保護を強化する法律の施行やサードパーティCookieに対する消費者の不信感の現れによって、今後はサードパーティCookieを使用するのは難しいと考えられます。
消費者自身が提供する情報であるゼロパーティデータであれば、不信感を抱くことなく、なおかつ提供された質の高い情報を利用したマーケティングを行えるため、ポストCookie時代にも対応できます。
デメリット:得られるデータ数が少ない
消費者自身が提供するゼロパーティデータは、情報を提供する消費者の数が限られており、情報提供の際に同意が必要であることから、得られる数が少なくなるというデメリットがあります。
ゼロパーティデータの入手方法
Web上や郵送でのアンケートを用いる
Web上や郵送でアンケートを送り、消費者に回答してもらうことでゼロパーティデータを入手できます。アンケートの他にも、プレゼントや懸賞への応募、セミナーへの参加やホワイトペーパーのダウンロードなどの際にフォーム等を活用すれば、ゼロパーティデータを入手することができます。
顧客に直接ヒアリングを行う
郵送やアンケートの他に、電話やメールなどの連絡手段を用いて顧客に直接ヒアリングを行うことでも、ゼロパーティデータの入手が可能です。
ヒアリングを行う際には、情報の提供に関して顧客から同意を貰うことが重要です。
持ち運べる!BtoBマーケティング用語単語帳
無料でダウンロードするために
以下のフォーム項目にご入力くださいませ。