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デジタルデバイドとは|発生する原因や問題とされている理由を解説

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「デジタルデバイド」という言葉をご存知ですか?インターネットやPCなどの使用が当たり前になったことに伴い、近年注目されています。

今回はデジタルデバイドの概要や発生する原因、問題とされている理由などを解説します。

デジタルデバイド(情報格差)とは、情報通信技術を使える人と使えない人の間で生じてしまう格差のこと

デジタルデバイドとは、インターネットやPCといった情報通信技術が使える人と使えない人との間で生じてしまう格差のことです。この格差とは得られる情報の量や質を指すため、情報格差とも呼ばれます。

近年では、情報端末やインターネットを利用した新たなツールやサービスが次々と現れ、使える人とそうでない人の差はどんどん開いています。こういった背景から、デジタルデバイドが注目されるようになりました。

デジタルデバイドの種類

個人・集団間

個人・集団間のデジタルデバイドとは、企業や学校などの集団およびグループ内で生じる情報格差のことです。性別や年齢、学歴、収入などが原因とされます

地域間

同じ国の中で、都市と地方の間で生まれる情報格差のことです。例えば、都市部では5G回線が広がっていたり、トラブル時にも復旧が早かったりする一方で、地方はインフラ整備が遅れていたり、コスト面からトラブル復旧に時間がかかったりします。また、IT技術を使いこなせる人が都市部に集中しがちなことも地域間のデジタルデバイドが生じる原因の一つです。

国際間

世界の国同士の間でもデジタルデバイドは生じます。例えば、先進国と発展途上国ではインフラや国家予算、教育などに大きな差があり、情報格差につながります。また、国によってはインターネット上で情報統制や検閲が行われている国もあり、得られる情報に大きな差が生じてしまいます。

デジタルデバイドが発生する原因

年齢

インターネットの利用状況は年齢によって大きく異なることが、総務省の調査によってわかっています。13〜59歳では90%を超えていますが、そこから下降し始め、70〜79歳では約60%、80歳以上では30%弱と大幅に下落します。高齢になると知覚的・身体的な衰えから、新しい概念や技術を理解し使いこなすことは難しく、またそれをカバーできる技術やツールが開発されていないため、年齢によるデジタルデバイドの解消は難しくなっています

(参考「令和3年版情報通信白書」:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/pdf/n4200000.pdf

所得

所得によっては端末の購入やネット環境の整備が難しいことが、デジタルデバイドの要因の一つとされています。令和3年版情報通信白書によると、2020年の年収600万円以上の世帯におけるインターネット利用率は90%を超えていますが、200万円未満の世帯では59%となっており、所得によって触れられる情報の量や質が変わることがわかります

(参考「令和3年版情報通信白書」:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/pdf/n4200000.pdf

障がいの有無

身体的・精神的障がいの有無もデジタルデバイドの要因となります。平成24年の総務省による調査では、障がい者のインターネット利用率は53.0%とされています。また、視覚・聴覚障がい者のインターネット利用率は90%以上ですが、知的障がい者の利用率は46.9%と、特に低いという結果が出ています。

さらに同調査によると、インターネット利用者でも「障がいを補える機器やソフトがない」「端末を操作しづらい」「情報へのアクセスが難しい」などの問題を抱えており、不自由なく使えているわけではないことがわかります。こういった現状から、障がいを抱えている人でも情報にアクセスできるような情報端末の進化や利用環境の改善が求められています。

(参考「総務省/障がいのある方々のインターネット等の利用に関する調査研究」:https://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/data/research/survey/telecom/2012/disabilities2012.pdf

デジタルデバイドが問題とされる理由

デジタル知識がない層が孤立するおそれがある

デジタル知識がある層とない層の間で様々な差が生じ、結果デジタル知識がない層が孤立してしまいかねないことが問題視されています。例えば、自然災害や事件などの緊急事態が起きた際、デジタル知識がなければ必要な情報が得られず、適切な対応ができなくなり、逃げ遅れたり事件に巻き込まれたりする危険性があります

また、独居高齢者などはSNSやメッセージアプリなどを使いこなせないと、家族や友人などとコミュニケーションがとりにくくなり、孤立してしまうおそれもあります。

所得格差が生まれる

現在は多くの職業でPCの使用が前提となっており、PCを使用する労働者とそうでない者の間では10〜15%の賃金水準の違いがあるとも言われています。また、採用活動のオンライン化も進んでおり、PCを使いこなせないことで就業機会を失うおそれがあります。こういったことから、デジタルデバイドが進むと所得格差が生まれやすいとされ、問題視されています。

さらに、所得格差は次の世代のデジタルデバイドも引き起こします。子どもにデジタル端末を買い与えられない、必要な教育を受けさせられないなどの理由から子どもにも情報格差が生まれ、所得格差につながってしまうという悪循環につながります。

セキュリティリスクがある

デジタル知識がないと、操作ミスや知識がないことによる個人情報の漏えいやウイルスへの感染など、様々なセキュリティトラブルを引き起こすおそれがあります。また、ITリテラシーの欠如によって詐欺メールやサイト、誤った情報などに引っかかってしまいやすくもなります。

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