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Iメッセージ・YOUメッセージとは|効果的な活用方法と注意点を解説

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みなさんは、Iメッセージ・YOUメッセージという言葉をご存知ですか?誰かに物事を伝えるときには、主語を自分にするか相手にするかで、伝わり方が大きく変わります。

今回は、IメッセージとYOUメッセージ、それぞれの効果的な活用方法と注意点を解説します。

Iメッセージとは「私」を主語とした伝え方のこと

Iメッセージは「私は〜」から始まる、I(私)を主語とした伝え方を指します。自分を主語にすることで、「私はこう思う」「私はこう感じる」といった、自分の考えや思いを伝える主観的なメッセージとなるため、相手が受け入れやすいという特徴があります。

Iメッセージを活用するメリットは、やわらかい表現でメッセージを伝えられることにあります。相手を尊重しながら自分の主張ができるため、良好な関係が続けやすいこともメリットといえるでしょう。そのため、近年では基本的にビジネスの場面では、Iメッセージを活用することが望ましいといわれています

一方で、遠回しな表現になりやすく意図が伝わりにくいこともあるため、注意しましょう。

Iメッセージを活用したい場面

  • 相手の失敗を指摘をするとき

相手の失敗を指摘するときには、やわらかい表現で伝えられるIメッセージを活用しましょう。例えば部下が業務の報告を忘れていたとき、「(あなたは)報告をおろそかにするべきではない」「なぜ(あなたは)報告をしないんだ」と相手を非難したり問い詰めたりする言い方よりも、「(私は)しっかり報告してもらえると助かる」とやわらかいニュアンスで伝えるほうが、相手も受け入れやすく、その後の人間関係も良好に続くでしょう。

  • 要求や要望を伝えるとき

自分の要望を伝えるときにも、Iメッセージは役立ちます。「(あなたは)こうしてください」と言うより、「(私は)こうしてもらえると嬉しい」「(私は)これをしてもらえないと困る」というニュアンスで伝えると効果的でしょう。

Iメッセージを使う際の注意点

  • 指示をする際には使わないほうがよい

何かを指示する際には、遠回しな表現になりやすいIメッセージは使わないほうがよいでしょう。明確な指示や依頼には、「私」の意思を伝えるIメッセージだと意図が伝わりにくい可能性があるため、後述するYOUメッセージを使用して「14時までにこの作業を完了させてください」などとストレートに伝えるほうが分かりやすく効果的です。

  • はっきりと意見を言うべきときには避ける

Iメッセージは曖昧で遠回しな表現になりやすいことを覚えておきましょう。やわらかく意見が言えることが特徴のIメッセージですが、遠回しな表現をしすぎると、結局何が言いたいのかが伝わらないこともあります。はっきりと意見を言うべき場面では、YOUメッセージを活用しましょう。

  • 相手にきちんと伝わっているかを考える必要がある

Iメッセージは曖昧な表現になりやすいことに加えて、あくまでも「私」の気持ちや考えを伝える表現になるため、多くの場合は相手が反論することができません。そのため、ただやみくもに「私」を主語にするのではなく、どのように伝えれば相手が受け入れやすいか、きちんと意図が伝わるのかを考えて話すことも大切です

YOUメッセージとは「あなた」を主語とした伝え方のこと

YOUメッセージは「あなたは〜」から始まる、YOU(あなた)を主語とした伝え方を指します。相手を主語にすることで、「あなたはこうです」といった客観的な響きのメッセージとなり、物事をストレートに伝えられるという特徴があります。例えば辞令などの伝達や業務の指示などには、YOUメッセージを使うと分かりやすくなるでしょう。

一方で、どこか冷たく相手を責めているように感じられることがあるため、活用する際には注意も必要です。特にネガティブな内容に関しては、決めつけのように聞こえてしまい強い反発を招くおそれがあるため気をつけましょう。

YOUメッセージを活用したい場面

  • 親しい相手へ賞賛を伝えるとき

親しい間柄で賞賛を伝えるときは、IメッセージよりもYOUメッセージが効果的かもしれません。普段からよく知る相手への「(あなたは)すごい」「(あなたは)頑張っている」といった強いメッセージは、相手の心にストレートに届くでしょう。

  • 指示や情報を伝えるとき

指示や情報は、「午前中にA社に確認のメールを送ってほしい」「明日13時から、情報セキュリティの研修を受けてください」というように、分かりやすくYOUメッセージで端的に伝えるとよいでしょう

  • やむを得ず叱責するとき

やむを得ず叱責したり指摘をしたりしなければならない場面では、ストレートで強いメッセージが必要です。非難しているように聞こえやすいというYOUメッセージの特徴をあえて利用することで、相手に「強いメッセージを発して伝えているんだ」と理解してもらいましょう。その際、言葉選びには十分注意し、後のフォローを忘れないことも大切です

YOUメッセージを使う際の注意点

  • 強く聞こえがちだということを理解しておく

YOUメッセージを使うときは、強いメッセージに聞こえるということを念頭に置いておく必要があります。特に、相手が本来聞きたくないようなネガティブな内容をYOUメッセージで伝えると、そのつもりがなくても否定や非難に聞こえてしまう可能性があります。相手がその後の話を受け入れられなくなることもあるため、YOUメッセージを活用する際には内容や伝え方に注意しましょう。普段から多用せず、ここぞという場面で活用するとよいでしょう。

  • 信頼関係が十分でない場合や目上の人には使わない

YOUメッセージは上から目線に聞こえたり、決めつけのように聞こえることがあるため、信頼関係が十分でない場合や目上の人に使用すると、悪い印象を与えてしまうことがあります。たとえ内容がポジティブなものであっても不快に感じる人もいるため、親しい間柄の人以外にはむやみに使わないようにしましょう。

WEメッセージとは「私たち」を主語とした伝え方のこと

Iメッセージ・YOUメッセージのほかに、WEメッセージというものがあります。

WEメッセージは、「私たちは〜」「みんなが〜」などから始まる、WE(私たち)を主語とした伝え方を指します。IメッセージやYOUメッセージに比べてあまり使われませんが、例えば企業が会社説明をするときや目標などについて話すとき、「我々はこのようなビジョンを掲げています」というように使われることも多い表現です。

効果的な使い方としては、「わが社の誇りだ」「部長も喜んでいたよ」といったように、組織を主語として褒めるときなどに活用すると相手により充実感を与える表現になるでしょう。ただし、主語がより広範囲になるので「みんなもこう言っている」「私たちはこう思っている」というように、YOUメッセージよりさらに強い決めつけや攻撃に聞こえることもあるため、注意が必要です

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