優秀なファシリテーターになるには、ファシリテーターの役割や上手い人が何を意識しているかを理解する必要があります。
今回は、ファシリテーションとはそもそも何か、上手いファシリテーターに共通する人の特徴、ファシリテーションの際に意識すべきことを紹介します。
目次
ファシリテーションとは、議論で成果が出るように上手く進行させること
ファシリテーションとは、会議やミーティングで全員が納得できる結論が出るよう、意見を引き出したり整理したりして議論を進行させることです。単に司会を行うのではなく、状況を観察して適切なタイミングで意見を引き出すことで、参加者のパフォーマンスを発揮させる役割を持っています。
ファシリテーターの役割
ファシリテーターは、議論の成果を最大限に引き出すことが重要で、そのために適切なアジェンダの作成や時間管理といった司会の役割に加え、参加者から意見を引き出したり、それらの意見を整理したりする役割があります。アジェンダの作成では、その議論の目的を明確にして、それを達成するために辿るべき議論の道筋や時間配分を組み立てます。
そして、議論中は本筋から脱線したり、途中で時間切れになったりしないよう時間管理を行います。同時に、議論で意見を出せていない人や、上司に賛成するしかできていない人に質問の仕方を工夫して意見を引き出し、それらを整理して全員が納得できる意見に収束させていくことが重要です。
ファシリテーションが上手い人に共通する特徴
参加者全員の様子を観察する
ファシリテーションが上手い人は、ただ議論の進行を見守るのではなく、参加者全員の様子をじっくり観察しているという共通点があります。十分に意見を発言できていない人がいないか、その場の流れで賛成をしていないか、目的に外れた議論を展開していないかといった参加者の発言を観察します。
ほかにも、議論中に上の空を向いている人や、貧乏ゆすりをしている人など、その人の行動にも目を向けることがまずは重要です。
観察した状況の背景を解釈する
観察した状況にある背景・理由を自分なりに解釈できることもファシリテーションが上手い人の特徴です。十分に意見を発言できていない人の背景には、考えはあるが言語化が苦手な場合もあれば、上司への反対意見を伝えにくいといった上下関係を気にしている場合があるかもしれません。
上の空の人は議論に途中から付いていけなくなった可能性や、貧乏ゆすりをしている人は既にその人の中で考えがまとまっていて退屈している可能性が考えられます。観察した状況にある背景を、参加者の性格や関係性から解釈することで次に起こすべき行動を理解できます。
適切な人から適切なタイミングで意見を引き出す
上手いファシリテーターは、単に意見があるかどうかを聞くのではなく、観察して解釈した状況から、どのように意見を聞けば相手の考えを引き出せるかを考えます。言語化が苦手で黙っていると考えられる場合には、言語化の手伝いをしながら一緒に意見を作ったり、肯定するだけの人にはどの点が良いと思ったか具体的な意見を聞いたりすることで、参加者の能力を引き出します。
上司に対して意見を出しづらいという状況であれば、自ら上司の意見の疑問に思うところを述べ、フラットな関係で議論が進められるような状況を作ることが必要です。
優秀なファシリテーターになるために意識すべきこと
事前にアジェンダの共有と報告事項の整理をする
ファシリテーションを任された際、議論の事前準備を十分に行うことが優秀なファシリテーターへの第一歩です。まずは作成したアジェンダを参加者全員に共有するとともに、それぞれの報告事項を事前に調査して整理しておきましょう。これにより、事前に意見を考える時間を与えることができ、さらに報告事項の共有をスムーズに行えるため、限られた時間内での議論をより有意義なものにできます。
議論の目的と時間配分を常に頭に入れておく
議論が本筋から外れている状況を理解するためには、議論の目的を常に把握しておくことが必要です。また、時間配分を頭に入れておかなければ、議論が脱線した際や白熱しすぎた際に収束させる時間が足りず、結局チームでまとめた成果がないという状況が生まれます。
優秀なファシリテーターになるには、議論の目的と時間配分を常に意識しながら、議論の状況を観察して意見を引き出すことが重要です。
フラットな立場で議論に参加する
ファシリテーターはフラットな立場で議論に参加することが重要です。特定の人の意見だけに同調してしまうと、異なる意見を持つ参加者が発言しにくくなり、議論が偏った方向に流れてしまいます。それぞれの意見に対して、対等に良いところや疑問点を投げかけ、より良い成果を作り上げていくことを意識しましょう。
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