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相手の本音を引き出せる「サトルクエスチョン」|やり方や使える場面なども解説

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商談の場では、相手のさまざまな情報を引き出す必要があります。そういった場面で使える会話テクニックに、「サトルクエスチョン」というものがあります。

今回は、サトルクエスチョンの概要ややり方、使える場面、注意点を解説します。

サトルクエスチョンとは、相手の本音を引き出しやすくする会話テクニック

商談の場ではさまざまな情報を引き出し、相手に有益な提案をしなければなりません。しかし、関係性ができていないうちからあれこれと直接的な質問を投げかけると、はぐらかされたり嫌悪感を与えてしまうおそれがあります。とはいえ、相手と良好な関係を築くのは一朝一夕にできることではありません。

そこで役立つのがサトルクエスチョンです。これは、質問していると相手に悟らせずに質問するテクニックであり、関係性が構築できていない相手からでも本音を引き出しやすくなります。サトルクエスチョンでは相手の見た目や言動、状況から推測した質問を投げかけますが、「間違った情報は訂正したくなる」という心理を利用することで正しい情報を聞き出せる可能性が高まります。

サトルクエスチョンのやり方

仮説をもとに質問する

まず仮説を立てておいて、それをもとに質問することで、相手は仮説が合っているかどうかを答えてくれます。合っていればそのまま話を進められますし、もし間違っていたとしても、相手が訂正し、正しい情報を答えてくれることを期待できます。相手にとっては質問に答えると言うよりも訂正するために話していることから心理的負荷が低いため、本音が聞き出しやすくなるでしょう。聞き出した情報をもとに、相手に効果的なアプローチをかけることも可能です。

【質問例】
自分:「御社の取り扱われている商材ですと、◯◯といった課題をお持ちではないでしょうか?」

  • YESの場合
    顧客:「ええ、そうなんです」
    自分:「それですと、お役に立てるかもしれません。弊社では〜」
  • NOの場合
    顧客:「いえ、そういった点はクリアできています。ただ△△といった面で少し課題がありまして」
    自分:「なるほど、そうなんですね。それでしたら、弊社の□□ですと〜」

否定疑問文を用いる

「〜ではありませんよね?」などの否定疑問文を用いたサトルクエスチョンを活用すれば、相手に「自分のことをわかってくれている」と感じさせることが可能です。

【質問例】
自分:「御社は顧客満足度がとても高いと聞いていますので、◯◯といったお悩みなどはありませんよね」

  • YESの場合
    顧客:「そうですね、その点においては問題ありません。ただちょっと困っていることもありまして」
    自分:「やっぱり◯◯についてはそうですよね。さすがです。ちなみに困っていらっしゃるというのはどういったことでしょう?」
  • NOの場合
    顧客:「いえ、実は◯◯に関しては少し頭を悩ませておりまして」
    自分:「そうだったんですね。しかし△△についてはクリアされているのではないですか?」
    顧客:「ええ、△△は既に対処しています」
    自分:「やはりそうでしたか。ちなみに◯◯に関しては現在はどういった状況ですか?」

このように質問を外していたとしても、否定疑問文であれば答えがほぼ間違いなくYESとなる追加質問を行うことで自分の質問をフォローでき、相手からの印象を上げられます

サトルクエスチョンが効果的な場面

初対面の相手と打ち解けたいとき

初対面の相手と話す際、サトルクエスチョンを活用して共通点を見つけることで、打ち解けやすくなります。例えば商談前のアイスブレイクなどにおいて、以下のように会話を切り出すと、自然な流れで会話できます。

【会話例】
自分:「スマートウォッチを使われているんですね。○社のですか?」
顧客:「いえ、これは△社のものなんです」
自分:「あの△社のでしたか。私も△社のデバイスを使っておりまして。先日リリースされた新機能が便利で、普段から使っているんですよ」
顧客:「わかります。自分はプライベートでも活用してまして、随分便利になりました」
自分「そうなんですね、どんなふうに使われているんですか?」

相手が見込み顧客となり得るか探りたいとき

サトルクエスチョンを活用し、相手の訂正から本命の情報を引き出すことで、自社が相手に有益な提案をできるかどうか探ることができます

【会話例】
自分:「御社がご使用の〇〇社のシステムでしたら、弊社のツールと連携させられます」
顧客:「いえ、うちが使っているのは△△社のシステムです」
自分:「△△社でしたか、大変失礼いたしました。そちらですと、実はちょうど来月から連携が可能になるところでして、ぜひ今回紹介させていただければと思います」

サトルクエスチョンを活用する際の注意点

ある程度関係性が構築できている相手には使わない

サトルクエスチョンは関係構築がまだできていない相手には有効ですが、相手との関係性によっては逆効果になります。ある程度関係性が構築できている相手にサトルクエスチョンを使うと、「そんなこともわかっていないのか」と不信感を与えてしまいかねません。サトルクエスチョンは相手との現在の関係性を見極めて活用するようにしましょう。

タイミングをみて、ここぞというときに使う

相手にあえて訂正させることを狙ってサトルクエスチョンを繰り返すと、「何度も間違える」「的外れなことばかり言う」と思われてしまうおそれがあります。ここぞというときにのみ使うことが重要です。

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