FABE分析とは？4つの要素やメリット、活用の注意点についても解説

FABE（ファブ）分析という言葉をご存知ですか？聞いたことはあるけれど、詳しい内容や活用の際の注意点については知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、FABE分析の4つの要素やメリット、活用の際の注意点について解説します。

FABE分析とは、商品・サービスの特徴や価値を分析するためのフレームワーク

FABE分析とは、商品・サービスの特徴や価値を分析するためのフレームワークを指します。FABEの語句は、「Feature（特徴）」「Advantage（優位性）」「Benefit（顧客便益）」「Evidence（証拠）」の頭文字をそれぞれ取ったもので、全部で4つの要素から構成されています。

FABE分析は、自社商品・サービスを詳細に分析することによって顧客に対して訴求力の高い提案ができるため、ビジネスでは多くの企業で用いられています。

FABE分析の4つの要素

Feature（特徴）

Feature（特徴）とは、商品・サービスの特徴のことで、顧客に提案する際の企画概要を指します。自社商品・サービスの特徴について長々と説明しても、相手にうまく伝わらないおそれがあるため、「一言で簡潔に伝えると自社商品・サービスはどのようなものなのか」が説明できるように企画概要を計画しましょう。

Advantage（優位性）

Advantage（優位性）とは、自社商品・サービスの競合他社に対する優位性を意味します。競合他社に対する優位性を検討する際は、商品・サービスのターゲットや特徴、価格、プロモーション方法など、多角的な観点からの比較を行う必要があります。自社商品・サービスの競争優位性を明確にすることで、顧客に対して自社の魅力を最大限に伝えられます。

Benefit（顧客便益）

Benefit（顧客便益）とは、商品・サービスを購入することで顧客が得られる価値を指します。購入によって顧客が得られる価値が適切に伝わることで、自社商品・サービス購入の決断へとつながる可能性が高いため、提案では重要な要素と言えます。「Benefit」は、実際の提案の場面ではよく忘れられがちな要素であるため、忘れずに検討しましょう。

Evidence（証拠）

Evidence（証拠）とは、ここまでに述べた「Feature」「Advantage」「Benefit」の証拠となるデータ・事例のことを意味します。自社商品・サービスを顧客に提案する際に、説明する内容の証拠となるデータ・事例を示すことで、より説得力や信頼性が増し、自社商品・サービスを購入する決断につながります。

FABE分析の活用によって得られるメリット

顧客に自社商品・サービスの魅力が伝わりやすい

FABE分析によって自社商品・サービスを詳細に分析できるため、顧客に魅力が伝わりやすくなります。自社商品・サービスの魅力を顧客に理解してもらうことは、効果的な提案や営業活動には不可欠であるため、FABE分析の活用は重要と言えます。

顧客や売上の増加につながる

FABE分析を活用して顧客に自社商品・サービスの魅力を伝えることで、顧客側は商品・サービスを購入すれば抱えている問題の解決につながると納得できるため、購買意欲の向上につながります。購買意欲を向上させて購入の決断へと導くことができれば、顧客や売上が増加して企業の業績も向上します。

FABE分析を行う際の注意点

顧客が抱える問題や関心事を聞き出す

FABE分析を行う際には、自社商品・サービスを提案する力だけでなく、顧客が抱える問題や関心事を聞き出す力を身に付けることが重要です。FABE分析によって自社商品・サービスの特徴を詳細に分析するには、顧客しか知らない情報を企業側が知る必要があるため、聞き出す力を鍛えることは効果的な提案には不可欠と言えます。

顧客と良好な関係を築く

FABE分析を適切に行うためには、顧客と良好な関係を築くことが大事です。関係が良好である場合、顧客は企業を信頼しているため、本心にある困り事や悩みを打ち明けてもらえる可能性が高く、FABE分析を正確に行うことができます。一方で、顧客との関係が悪い場合には、顧客が抱える問題や関心事を聞き出せず、情報が少ないため、適切なFABE分析ができないおそれがあります。