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マンダラートとは|作り方やメリット、作成時のポイントを解説

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仕事の上で達成しなければならない目標や解決したい課題に対して、具体的に何をするべきなのかを考えるのは案外難しく、思考が混乱しやすい問題です。そんなときに役立つフレームワークが、マンダラートです。

本記事ではマンダラートの作り方やメリット、作成時のポイントなどを紹介します。

マンダラートとは、曼荼羅模様のマス目を使って思考を整理する、目標達成や課題解決のためのフレームワーク

マンダラートとは、仏画の一種である曼荼羅(まんだら)とアートを組み合わせた造語です。目標達成や課題解決に役立つフレームワークであり、野球選手の大谷翔平氏が、「8球団からドラフト1位指名」という目標を達成するために、高校時代に活用していたことで話題になりました。

曼荼羅の説明を詳しくすると長くなるので省きますが、ここで重要なのは、中央に経典の御本尊が置かれ、そこから円状に広がるように仏様が配置されているという構造です。マンダラートも同じように、最終的な目標を中心に置き、その達成のために必要な副次的な目標、さらにその達成のための具体的手段を周りに配置することで、目標を達成するためのプロセスを可視化するものです。

マンダラートの作り方

1. メインテーマを決める

マンダラートで最初に決めるべきは、達成したい目標や解決したい課題など、全ての中心となるメインテーマです。まず、9×9のマス目を書き、それをさらに9つの3×3のマスに分けます。そして中央のマスにメインテーマを記入してください。マンダラートではこのメインテーマについて最低でも72個の言葉を書いていくことになるので、それだけの内容が書けるようなテーマを選ぶことも重要です。

今回は「疲れにくい体を作る」ことをメインテーマとして解説します。

2. メインテーマのための基礎思考を周囲8マスに記入する

メインテーマが決まったら、その周囲8マスを埋めていきます。この8マスには基礎思考と呼ばれる、メインテーマの達成に必要だと思われる関連語句を記入します。基礎思考の内容は具体的な方法ではなく、抽象的な目標にしておいた方が後の作業がやりやすくなります。また、基礎思考は重複してはいけません。

9つも基礎思考が思いつかないときは、色々な視点からメインテーマについて考えてみましょう。例えば「疲れにくい」と言えば体力や運動に思考が行きがちですが、「パソコンやスマホが手放せない昨今では、脳の方が疲れているのではないか」という風に発想を巡らせてみると、良い基礎思考が思いつくかもしれません。

3. それぞれの基礎思考を派生させ、具体的な方法を記入する

真ん中の3×3マスが埋まったら、外側のマスも埋めていきます。現在、中央に3×3のマスがあり、その周りを8個の3×3の白紙のマスが囲んでいる状態になっていますが、まずは周囲の3×3のマスの中央に、先ほど記入した8つの基礎思考をそれぞれ書き写します。

次に、その基礎思考を達成するために必要な具体的方法を周囲8マスに記入していきます。ここで書かれたものが、メインテーマの達成のために具体的に取り組んでいく内容になります。この段階では、別の基礎思考を中心としたマスに書かれた方法と重複しても問題ありません。

4. 重複するキーワードを探し、優先順位をつける

最後に、書いた内容が重複しているかどうかを確認します。同じ3×3マス内で重複している場合は修正した方が良いですが、別の3×3マス内で重複している場合、それはむしろメインテーマ達成のために重要なキーワードであることを意味します。この重複をもとに優先順位をつけておけば、書いた方法を実行するときに重点を置くべきものが分かりやすくなります。

上のマンダラートを見ると、睡眠と栄養が重複しているので重要であることが分かります。ただし、健康を3つの基礎思考に分けたために、重複しやすくなってしまったという可能性もあります。具体的方法の重複を見るときは、基礎思考の重複になっていないかをまず確認するべきでしょう。

マンダラートのメリット

複雑な思考を整理できる

マンダラートのメリットは、思考を整理できることです。目標を達成する方法を考えるとき、特にいくつもの基礎思考を含むような目標である場合、頭で考えているだけだと却って思考が煩雑化し、今やるべきことを見失う可能性があります。そこで1つずつ目標や方法を書いてみることで、複雑な思考を整理することができます。

達成までのプロセスを可視化できる

取り敢えず行動するのではなく、今の行動は何のためにやっているのかを理解しておいた方が、モチベーションは上がりやすくなります。とはいえ、何かするたびにいちいち「この行動は○○という目標のためで、○○は××というより大きな目標のためで」と考えていたら、今やることに集中できなくなります。

そこで、マンダラートが図になっている利点が活かされます。曼荼羅模様に書かれた図は、具体的方法→基礎思考→メインテーマというプロセスを分かりやすく可視化しており、定期的に見返すだけで無駄なくモチベーションの維持に役立ちます。

新しいアイデアを見つけ出しやすい

マンダラートは81マス全てを埋める必要があるため、重複があるにせよ少なくとも64個の具体的方法を考えなければなりません。そのため、メインテーマや基礎思考に対して様々な側面からアプローチを考えることになり、今までは気付かなかったような新しいアイデアを発見しやすくなります。

マンダラート作成時のポイント

達成可能な目標を選択する

マンダラートは目標達成のために具体的に何をすればよいかを考えるフレームワークです。そのため、現在の状況から見て達成が難しすぎる目標を選んでしまうと、1つの具体的方法を遂行するのにも長い時間がかかってしまい、モチベーションが保てません。自分の状況を鑑みて、着実に実行していけば定期的に進歩があるようなメインテーマを選ぶべきでしょう。

マスは全て埋める

メインテーマに真剣に向き合うためにも、少なくとも用意された81マスは全て埋めなくてはなりません。決められた数以上の基礎思考や具体的方法を書く分には、いくら書いても構いませんが、逆に81マスを埋められない場合は、人に相談するか、いっそのこと別のメインテーマに変えてしまうのも1つの手です。

達成までの期限を付ける

具体的な方法を決めるうえで、それぞれの達成までの期限を決めておくことが重要です。具体的方法に制限をかけないためにも、なるべく具体的方法→基礎思考→メインテーマの順に期限を決めた方が良いでしょう。

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