アンダードッグ効果という言葉をご存知ですか?意味は聞いたことはあるけれど具体的にどのような心理状態が生じるのかや、具体例については分からないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、アンダードッグ効果が生じる理由や具体例、活用する際の注意点について解説します。
目次
アンダードッグ効果とは、不利な状況や弱い立場にある人を応援したくなる心理効果のこと
アンダードッグ効果とは、不利な状況や弱い立場にある人を応援したくなる心理効果を指します。「アンダードッグ(under dog)」は日本語に直訳するとすでに敗北が確定した「負け犬」を意味しますが、アンダードッグ効果においては少し意味が異なり、まだ敗北が確定していないけれど劣勢であるものに同情する心の動きというニュアンスがあります。日本語で言えば「判官贔屓」に近いとされます。
バンドワゴン効果との関係
アンダードッグ効果とは反対の意味を持つ心理効果にバンドワゴン効果というものがあります。バンドワゴン効果とは、大勢の人が支持している対象をさらに支持したくなる心理効果を指します。バンドワゴン効果は人々が持つ「勝ち馬に乗りたい」という心理状態から生じるもので、不利な状況にある人を応援したくなるアンダードッグ効果とは対極にある心理効果です。バンドワゴン効果とアンダードッグ効果は、2つを合わせてアナウンスメント効果と呼びます。
バンドワゴン効果について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください
アンダードッグ効果が生じる理由
一生懸命な姿を見て応援したくなる
アンダードッグ効果によって、一生懸命に努力している姿を見て応援したくなります。負けていたり窮状にある場合でも一生懸命に物事に取り組んでいる姿に共感して自分の姿を重ね合わせることで、応援してあげたいという感情が生じるのです。
弱い立場にある者を守りたくなる
弱い立場にある者を本能的に保護したくなるのも、アンダードッグ効果によって生じる心理状態の1つです。具体例として、赤ちゃんやお年寄りなどを本能的に守ってあげたいと思うことが挙げられます。
アンダードッグ効果の例
マーケティングにおける例
アンダードッグ効果はマーケティングに活用されることがあります。例えば、誤発注や不人気で商品が捌けないことをインターネット上で積極的に発信することによって、人々の同情を誘って顧客を増やし、売り上げを伸ばすなどが考えられます。
選挙における例
アンダードッグ効果は選挙においても生じることがあります。例えば、ある候補者の当選状況が絶望的であると報道されると、その者に対して同情した人々が投票し、最終的な得票数が増えることなどが挙げられます。
スポーツにおける例
サッカーや野球をはじめとするスポーツでもアンダードッグ効果は現れます。例えば、スポーツ観戦をしているときに、負けているチームや応援が少ないチームの方をより応援したくなることが挙げられます。
アンダードッグ効果を活用する際の注意点
虚偽の情報を発信しない
アンダードッグ効果を活用する際は、虚偽の情報を発信しないようにしましょう。アンダードッグ効果はあくまでも一生懸命に努力しているからこそ弱い立場にある人を応援したくなるものであって、嘘をついて弱い立場にあるふりをしてしまえば信用を失って逆効果になりかねません。
日頃からの努力を忘れない
アンダードッグ効果を活用するには、日頃からの努力を忘れないことが大切です。普段から頑張っているからこそ落ち目になったときに応援したくなるのであり、日頃から何の努力もしていない相手を不利な状況だからといって無条件に応援したくなるというわけではありません。
普段の姿を知ってもらう
アンダードッグ効果を最大限に発揮させるためには、普段の姿を広く知ってもらわなければいけません。普段の姿を知っているからこそ、窮状にある現在の姿とのギャップから何とか助けてあげたいと思うようになり、応援したいという気持ちをより強く持つようになります。
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