この記事は 7 分で読めます

ユーザーの関心を引くステップメールのシナリオ作りを具体例を用いて解説

URLをコピーする

ステップメールは、顧客のアクションや時期に合わせて自動で送信されるメールです。顧客の興味やニーズに合わせて適切なタイミングで自動配信することで、顧客エンゲージメントの向上につながります。

今回は、ステップメールの作成手順やシナリオを作成する際のポイント、シナリオ例を解説します。

ステップメールとは、事前に用意していたシナリオに基づき自動で送信されるメールのこと

ステップメールとは、複数のメールを顧客の特定のアクションやタイミングに合わせて自動送信させるマーケティング手法です。これにより、一人ひとりの顧客に対して最適なタイミングで、関連性の高い情報提供が可能になります。たとえば、製品の購入後に使用方法や関連製品を紹介するメールを送ることで、顧客の満足度を高めたり、リピート購入を促進したりできます。

ステップメールの基本概念には、「トリガー」と「シナリオ」があります。トリガーはメール送信を始める条件であり、特定のWebページの閲覧や製品の購入などが該当します。一方、シナリオは、トリガーに応じてどのようなメールを、どの順序で、どのタイミングで送信するかの流れを指します。

効果的なステップメールを作成するには、これらの要素を綿密に設計する必要があります。

ステップメールを送信する目的

顧客エンゲージメントを向上させるため

ステップメールは、顧客一人ひとりの興味やニーズに合わせパーソナライズされたコンテンツを提供することで、顧客エンゲージメントを大幅に向上させます。競合他社との差別化が必要な今日では、製品やサービスの質だけでなく、顧客との関係構築が重視されています。

ステップメールにより、顧客の関心を引くコンテンツを適切なタイミングで提供することができれば、製品への興味・理解を深めてもらえたり愛着を持ってもらうことが可能です。

顧客と長期的な関係を築くため

ステップメールは、初回購入者をリピート顧客に変え、最終的にはブランドの熱心なファンに育て上げるために活用できる手法です。

顧客の最適なタイミングで、最適なメッセージが送られるようシナリオ設計できれば、顧客満足度に繋がったり信頼を得ることができます。長期的な視点で顧客との関係を築くことは、持続可能なビジネス成長に不可欠だと言えます。

コンバージョン率を上げるため

ステップメールは、あらかじめ設定しておいたコンバージョン率を上げるために送信されます。例えば「購買」をコンバージョンとして設定する場合、顧客がWebサイトで料金ページを見ているなど購買意欲が高まっているときにメールを送ったり、購入検討するうえで必要な情報を届けたり、ステップメールのシナリオとコンテンツ次第でコンバージョンにつながりやすくなります。

また、効果測定も重要で、メールの開封率やクリック率などのデータを分析し、効果的なメッセージや最適な配信タイミングを見極めることで、より高い効果が得られます。

ステップメールの作成手順

ここでは、効果的なステップメールを設計するための重要なステップを詳しく解説します。

1. 送信目的を決める

まずステップメールを作る前に、目的を明確にすることが重要です。ステップメールによって何を達成したいのかを明確にし、それに基づいて戦略を立てましょう。

目的は新規顧客の獲得、既存顧客のロイヤリティ向上などさまざまです。目的を設定することで方向性が定まり、効果的なコンテンツやCTAの選定に役立ちます。

2. ターゲットを設定する

次にターゲットを設定しましょう。顧客をセグメント化しそれぞれのニーズや興味、行動パターンを特定し、それぞれに最適なコンテンツを提供することで成果につながりやすくなります。

例えば、新規顧客向けのウェルカムメール、商品を購入した顧客へのサンクスメールなど、ターゲットに合わせた戦略を展開します。

3. シナリオとコンテンツを作成する

次は、ステップメールの目的とターゲットに合わせてシナリオを設計し、どんなメール内容にするかコンテンツを決めていきましょう。コンテンツは製品の使い方、導入事例、会員限定セールのお知らせなど、多岐にわたります。

顧客にとって有益で価値のあるコンテンツを提供することが重要で、顧客の関心を引きつけエンゲージメントを高められるようにしましょう。

4. 効果的なCTAを設定する

ステップメールの各ステップには、顧客が次に取るべきアクションを明確に示すCTAを設定する必要があります。

CTAはステップメールの目的に合わせて設定する必要があり、例えば資料のダウンロードフォームや、製品ページへのリンクをCTAとすることがあります。CTAは目立つ位置に配置し、分かりやすい言葉で顧客の行動を促すことが重要です。

5. MAツールを活用しメール送信を自動化する

ステップメール送信の効率化と効果の最大化には、適切なMAツールの活用が欠かせません。MAツールを使用すると、顧客のWebサイト上でのページ閲覧やメール開封・クリックをトリガーとして、ステップメールを送ることができます。

例えば、製品ページを閲覧した後に特定の時間が経過した顧客にフォローアップメールを送信する、発売日に合わせたプロモーションメールを自動送信するなど、様々なシナリオが考えられます。

ステップメールのシナリオを作成する際のポイント

ステップメールの成功は、効果的なシナリオを組めるかにかかっています。ここでは、成果を生み出すステップメールシナリオを作成するためのコツを3つ紹介します。

AIDMAの法則を参考にする

顧客が購買決定を下すまでの心理的プロセスを理解することは、効果的なステップメールシナリオ作成の鍵となります。AIDMAの法則に則り、顧客の購買プロセスが1段階ずつ進むようなシナリオを計画すると良いでしょう

AIDMAの法則の詳細は以下の記事をご参照ください。

合わせて読みたい記事
マーケティング初心者必見!AIDMA(アイドマ)の法則とは?マーケティングに触れたことのある人なら誰もが耳にする言葉「AIDMA(アイドマ)」。 さらっと調べて言葉の意味ぐらいは知っていると...

スモールスタートで始める

複雑なシナリオは計画するのも設定するのも難しくなりがちです。初めてステップメールを送信する場合は、短いシナリオから「スモールスタート」で始めると良いでしょう。初期のシナリオはシンプルに保ち、実際にステップメール送信しながら顧客の反応を観察し、必要に応じて徐々に改善していくことで成功につながります。

効果測定を行い改善につなげる

ステップメールは一度設定すれば終わりではありません。メール送信を続ける中で、開封率・クリック率・コンバージョン率などのデータを収集し、それらのデータを分析してシナリオを改善していくことが重要です。MAツールなどを活用して効果測定を行い、より効果的なシナリオに修正していくことで、ステップメールの効果を最大化できます。

ステップメールのシナリオ例

ステップメールは、顧客に対して一連の情報を段階的に提供し、最終的なアクションを促す効果的な手法です。以下に、具体的なシナリオ例を紹介します。

資料請求・ダウンロードをした顧客へのメール

資料や請求書をダウンロードした顧客に対しては、まずは感謝を伝えましょう。よくある質問への回答や関連するキャンペーン、トライアルサービスの案内を行うことで、顧客の関心をさらに喚起できます。

  • 1通目:資料請求、ダウンロードのお礼
    製品に興味を持ってもらえたことに対しお礼を伝えます。
  • 2通目:他のお客様の成功事例
    自社製品・サービスの価値を具体的な成功事例を通じて示します。
  • 3通目:よくあるお問い合わせ、Q&A
    顧客が持つ可能性のある疑問に先回りして答えます。
  • 4通目:キャンペーンやトライアルサービス・商品のお知らせ
    顧客をさらなるアクションへと導く特典や新サービスを案内します。

商品を購入した顧客へのサンクスメール

購入顧客に対するサンクスメールでは、製品の活用促進とともに、クロスセルやアップセルを促すことが重要です。

まずは購入への感謝と製品の使い方を丁寧に説明し、顧客の不安を解消します。そのうえで、関連サービスの紹介や、より上位モデルの案内など、利便性と満足度の向上につながる提案を行いましょう。

  • 1通目:商品・サービス購入のお礼と使い方の解説
    購入への感謝と、製品の効果的な使い方を説明します。
  • 2通目:サポートのお知らせ、Q&A
    顧客サポートの詳細と、よくある質問への回答を提供します。
  • 3通目:商品・サービスと合わせてよく購入される関連サービスの紹介
    購入した製品と相性の良い、または補完的な他の製品やサービスを紹介します。
  • 4通目:関連商品・サービスの紹介と利用事例
    関連製品の詳細と、それらを利用した顧客の具体的な事例を共有します。

ウェルカムメール

Webサービスに会員登録した際に送られるウェルカムメールでは、まずサービスについて知ってもらい、慣れ親しんでもらうことが重要です。まずは会員登録への感謝と、サービスの基本的な使い方を丁寧に説明します。そこから徐々に応用的な活用方法も提案していき、よりサービスを理解・利用してもらえるように促しましょう。

  • 1通目:会員登録のお礼
    新規登録顧客へのウェルカムメッセージです。
  • 2通目:自社サービスの基本的な利用方法の紹介
    顧客がサービスを利用する上で知っておくべき基本的な情報を提供します。
  • 3通目:更なる利用方法の紹介
    さまざまな利用方法の例を挙げ、活用を促します。

イベント・セミナー参加者に向けたメール

セミナーやイベントに参加した顧客に向けて、自社を認知し続けてもらい、さらなるアクションを促すためのメールです。

参加者の関心を引きそうな業界情報や自社サービスの紹介、関連情報の提供など、継続的に情報を発信します。最後に、今後の自社イベントの案内を行うことで、再度の参加を促すことができます。

  • 1通目:イベント参加のお礼
    参加への感謝と、イベントの振り返りやハイライトを共有します。
  • 2通目:自社の業界についての役立つ情報
    参加者が関心を持ちそうな業界の最新情報やトレンドを提供します。
  • 3通目:自社の概要やサービスの紹介
    企業の強みや独自の価値提案を伝えます。
  • 4通目:他の役立つ情報
    参加者が興味を持ちそうな関連情報やコンテンツを提案します。
  • 5通目:自社の今後のイベントのお知らせ
    次回のイベントやセミナーへの参加を促します。

離れてしまった顧客の掘り起こしメール

以前まで頻繁にWeb訪問していたのにしばらくアクションがない顧客や、以前商品を購入したけれどその後連絡が途絶えたといった休眠顧客に対して、再訪を促すようなコミュニケーションをとりましょう。

最新のサポート情報やサービスの状況を伝えます。最後にアンケートを実施し、ご意見や改善要望を募ることで、顧客との関係を再び築き上げていくことを目指しましょう。

  • 1通目:以前のアクションに対するお礼
    以前顧客が行なったアクション(例えば、購入やサイト訪問)に対して感謝を示します。
  • 2通目:サポートのお知らせ、Q&A
    最新のサポート情報やよくある質問に対する回答を提供し、顧客サポートの向上を伝えます。
  • 3通目:サービスの紹介と、活用したお客様の声
    現在のサービスや製品の紹介と、実際に利用した顧客のポジティブな声を共有します。
  • 4通目:関連サービスの紹介と、活用したお客様の声
    顧客が興味を持ちそうな関連サービスや製品を紹介し、それらを利用した他の顧客の成功事例を共有します。
  • 5通目:改善要求のためのアンケート
    サービス改善のためのフィードバックを顧客に求めます。

 

いかがでしたか?シナリオは一度考えればそれで良いというわけではなく、正解も存在しません。今回紹介したものは一例であり、効果のあるシナリオは企業や顧客ごとに違います。

失敗したとしても、実験を重ねることにより初めてその企業に適したシナリオが作成できるため、根気よくPDCAサイクルを回して改善していきましょう。

 

見込み客をゼロから獲得する際には、ぜひ弊社が提供する営業リスト作成ツール「Musubu」をご活用ください。
業界や企業規模、設立年月から現在求人を出している企業まで、細かなセグメントでのリスト作成が可能です。
営業リスト作成ツール「Musubu」の詳細をみる

 

監修

Baseconnect株式会社 マーケティングチーム マネージャー

河村 和紀(かわむら かずき)大手人材紹介会社に新卒入社。その後、Webメディア「ferret」を運営する株式会社ベーシックに入社。営業、営業企画、イベントマーケを経て、マーケティングマネージャーに就任。
2022年、Baseconnect株式会社に参画。イベントを中心とした、ユーザーとのコミュニケーション領域を管轄する。主な寄稿実績『マーケター1年目の教科書』、『MarkeZine(マーケジン) vol.66

 

マーケティングおすすめの記事

2020年7月22日

【マーケティングに必須】市場分析とは?フレームワークも併せて紹介

2020年4月28日

製品戦略(プロダクト戦略)とは?具体的なフレームワークも紹介

2018年8月1日

無料のマーケティングオートメーション(MA)ツール4選!簡単に使いこなそう