ステップメールは購入の検討期間が長いBtoB企業にとって、顧客を育成するためにとても有効な手段です。顧客をスムーズに育成できるかは、ステップメールが大きく関わっています。
今回は、ユーザーの関心を引けるようなステップメールのシナリオ作りを事例とともに紹介します。
目次
ステップメールとは、顧客の状態に合わせて事前に設定したメールを送信する手法
ステップメールとはメールマーケティングの手法の一つで、顧客の状態に適した段階的な内容のメールを、事前に設定した配信スケジュールで送る手法です。販売促進と顧客との信頼性向上に役立ちます。
また、ステップメールを作成する上で重要なものに「シナリオ設計」があります。ステップメールにおけるシナリオとは、あるアクションを起点として最終目的までどのようにアプローチするかを定めた筋道のことを指します。
シナリオ設計の手順
ステップメールではいきなり本文を作るのではなく、まず始めに以下の項目を整理することが重要です。
- 目的:何のためにそのシナリオを送るのか
- 配信対象者・セグメント:そのシナリオは誰を対象にしたものか
- 配信タイミング:どのようなスケジュールで配信するのか
- 必要なデータ:そのシナリオを作るために必要なデータは何か
- 課題、その他確認事項など:シナリオを作るために考慮すべきことなどはないか
ステップメールの例
ウェルカムメール
Webサービスに会員登録した際に送るメールです。販売促進を促すよりも、サービスについて知ってもらうことを意識しましょう。ウェルカムメールは以下のような流れで送信できます。
【例】
1通目:会員登録のお礼
2通目:自社サービスの基本的な利用方法の紹介
3通目:更なる利用方法の紹介
講座型のメール
顧客が役立つような情報を送ることによる信頼の構築を目的としたメールです。また、実際に自社のセミナーや講演会への参加を促すのもよいでしょう。
【例】
1通目:ステップメールの基礎知識
2通目:ステップメールのシナリオ作りのコツ
3通目:ステップメール実践者の体験談、成功事例
4通目:自社の今後のセミナーや講演会のお知らせ
フェア・セミナー参加者に向けたメール
セミナーやイベントに参加した顧客に向けて、自社を認知し続けてもらい、さらなるアクションを促すためのメールです。
【例】
1通目:イベント参加のお礼
2通目:自社の業界についての役立つ情報
3通目:自社の概要やサービスの紹介
4通目:他の役立つ情報
5通目:自社の今後のイベントのお知らせ
資料請求、ダウンロードをした顧客へのメール
自社のWeb上で資料を請求したり、ダウンロードしたりした顧客へのメールです。自社の商品・サービスを使ってもらえるよう、うまく誘導するようなシナリオにすることがポイントです。
1通目:資料請求、ダウンロードのお礼
2通目:他のお客様の成功事例
3通目:よくあるお問い合わせ、Q&amA
4通目:キャンペーンやトライアルサービス・商品のお知らせ
サンクスメール
商品・サービスを購入した顧客に対してのメールです。リピートを促すクロスセルのシナリオ、よりグレードが上がった商品の購入を促すアップセルのシナリオをそれぞれ紹介します。
【例】
- クロスセルを狙うシナリオ
1通目:商品・サービス購入のお礼と使い方の解説
2通目:サポートのお知らせ、Q&Aなど
3通目:商品・サービスと合わせてよく購入される関連サービスの紹介
4通目:関連商品・サービスの紹介と利用事例
- アップセルを狙うシナリオ
1通目:サービス購入のお礼と使い方の解説
2通目:サポートのお知らせ、Q&Aなど
3通目:他のお客様の成功事例・活用事例の紹介
4通目:アップセル商品のキャンペーン案内
離れてしまった顧客の掘り起こしメール
以前まで頻繁にWeb訪問していたのにしばらくアクションがない顧客や、以前商品を購入したけれどその後連絡が途絶えたといった休眠顧客に対してのメールです。
【例】
1通目:以前顧客が起こしたアクションについてのお礼
2通目:サポートのお知らせ、Q&A
3通目:サービスの紹介と、活用したお客様の声
4通目:関連サービスの紹介と、活用したお客様の声
5通目:改善要求のためのアンケート
いかがでしたか?シナリオは一度考えればそれで良いというわけではなく、正解も存在しません。今回紹介したものは一例であり、効果のあるシナリオは企業や顧客ごとに違います。
失敗したとしても、実験を重ねることにより初めてその企業に適したシナリオが作成できるため、根気よくPDCAサイクルを回して改善していきましょう。
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