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KKD法の基礎知識|合理性を補完するフレームワークも紹介
KKD法という言葉を聞いたことがあるけれど、どのような意味か分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、KKD法の意味とメリット・デメリット、KKD法と共に活用できるフレームワークを紹介します。
目次
KKD法とは、経験・勘・度胸を基に手順や時間を見積る方法
KKDは、「経験・KEIKEN」「勘・KAN」「度胸・DOKYOU」の頭文字を取った言葉です。KKDは、製造業を中心として古くから重要視されてきた考え方で、トラブルが起きた際に「経験・勘」により解決に導く方法を探し、「度胸」で解決方法を推進する流れで活用されてきました。このように、「経験・勘・度胸」を基に手順や時間、解決策の見積り方法をKKD法と言います。
また、IT業界では、過去の経験や事例を基に、プロジェクトの見積りを算出する方法としてKKD法が活用されています。
KKD法を利用するメリット・デメリット
KKD法を利用するメリット・デメリットには、以下のようなものがあります。
- 自身が実際に体験した過去の事例を基に改善策の立案・推進を行うため、プロジェクトが成功する可能性が高い
- 論理的な思考(ロジカルシンキング)にとらわれず、KKDを基に考えることで、新しい発想が得られる可能性がある
- 論理性や合理性を欠いており成功の根拠が得られない
- 個人の経験に基づいて判断するため、業務が属人化されてしまい、結果的に組織にとってマイナスになる恐れがある
- 「経験・勘・度胸」に基づいて見積りを考える必要があるため、誰にでもできるわけではない
- 経験したことのない事例には対応できない
KKD法は、客観的なデータなどを活用して、合理性を補う必要がある
社会の変化が激しい現在では、過去の経験や勘に基づいたKKDに頼った判断では、合理性・論理性を欠き失敗してしまう恐れがあります。そのため、ビッグデータなどの客観的なデータや、見積り立案者の疑似体験や経験則による合理性を示す必要があります。
また、KKD法は個人の頭の中で見積りをして完結するものであり、根拠を他者に伝えることが困難とされてきました。しかし、他のフレームワークを活用し、客観的なデータでKDDを補完できれば、他者を説得しやすくなります。
見積り算出で利用されるKKD法以外のフレームワーク
KKD法は、個人の経験・勘・度胸に頼った考え方のため、見積りの客観性や論理性を証明することが難しいとされています。KKD法の合理性を補うために、データを基に見積りを出すフレームワークを利用するといいでしょう。フレームワークの詳細は、以下のようになります。
COCOMO法(ココモ法)
COCOMO法は、ソフトウェアのソースコード行数を用いてシステム開発にかかる工数や期間などを見積もる手法です。COCOMOは、「constructive cost model」の頭文字をとった言葉で、日本語では「構造的なコスト推計モデル」という意味です。
まず、開発するプログラムの想定ソースコード行数を元に、様々な要因から開発規模を見積もります。次に、コストドライバと呼ばれる十数個の補正係数を掛け合わせて工数を、工数から開発期間を見積もることができます。
LOC法(エルオーシー法)
LOC法は、開発するソフトウェアの規模を、ソースコードの行数であるLOCを用いて見積もる方法です。
まず、開発するソフトウェアの機能分解、詳細化し3,4段階までの小さいモジュールに細分化します。次に、細分化した各モジュールのステップ数の合計を算出します。最後に、算出した数値の総LOCを一人当たりの生産性で割り、コスト・必要人数を見積もります。
いかがでしたか?
今回は、KKD法の意味とメリット・デメリット、KKD法以外のフレームワークを紹介しました。
KKD法は、個人の「経験・勘・度胸」が大きく影響しており合理性や論理性を証明することが難しいとされています。この記事を参考に、合理性を補い見積りの精度を高めてみてください。
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