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情緒的価値とは?機能的価値との違いや付加のためのポイントを解説
「情緒的価値」という言葉をご存知ですか?現代では機能の高さなどによる機能的価値だけでは商品の差別化を図ることが難しくなったため、情緒的価値が注目されています。
今回は、情緒的価値の概要や機能的価値との違いを解説します。
目次
情緒的価値とは、商品の所有や使用から顧客が体感する価値
「情緒的価値」とは、商品に付いている価値の中でも人の精神面や感情面に作用する価値です。例えば、商品の所有や使用、見ることに対して感じる喜びや誇り、ワクワク感などが情緒的価値に当たります。
ハイブランドのバッグを所持することが一種のステータスになるように、ブランドイメージが情緒的価値につながる場合も多くあります。
機能的価値とは、商品の機能や品質面から顧客が体感する価値
一方で、「機能的価値」とは、商品の機能や品質の良さなどから人が感じる価値です。スマートフォンを例にすると、重量の軽さや処理能力の高さ、画質の良さなどが機能的価値になります。
自社商品だけに付いている機能などがある場合、高い機能的価値を持たせることができます。しかし、現在は商品ごとの機能的価値に差が開きにくくなっており、消費者にとって情緒的価値が重要と考えられるようになっています。
情緒的価値を付加する際のポイント
情緒的価値の必要性の背景を理解する
情緒的価値の必要性が重視されるようになった背景には、高品質なものが世の中に溢れるようになったことがあります。製造技術の発達によって、一つの企業の商品にしかない機能や、他の企業が真似できない技術が少なくなり、似たような商品が多く存在するようになってしまいました。つまり、企業は機能的価値によって差別化を図ることが難しくなっています。
今では企業が十分な機能的価値を提供するのは当たり前になり、いかに商品に情緒的価値を持たせるかが重要なポイントとなりました。
機能的価値の提供による顧客の感情を想像する
どのような情緒的価値が顧客に与えられるかを知るには、商品の機能的価値によって顧客が抱く感情を想像してみるとよいでしょう。例えば、商品を購入するまでの工程の想像を通したより快適なフローへの変更や、商品を購入する人を具体的に想像し、その人が購入した後にどのように行動するか、何を考えるかなどをもとに顧客体験を改善することができます。
顧客の行動を想像する工程はマーケティングのプロセスでも行われています。顧客のペルソナ像を特定して、PRや販売方法・カスタマーサポートを改善することで、顧客が得る情緒的価値が向上し他社製品との差別化を実現できます。
商品には機能的価値を十分に持たせる必要がある
情緒的価値が重要視される背景には、機能的価値による差別化の難易度が高くなったことが挙げられます。つまり、情緒的価値を考える前提として、機能的価値で他社に劣らないことが必要です。どれだけ情緒的価値の向上を狙ったとしても、機能的価値が低く、品質が悪い・機能が足りない場合などは、商品に情緒的価値を持たせることはできません。
そのため、情緒的価値を待たせるには顧客がどのような機能的価値を求めているのかを的確に把握し、ニーズを満たす必要があります。
情緒的価値の創出の成功例:Apple社
情緒的価値の創出に成功した企業の代表例として、iPhoneなどの商品を開発したApple社が挙げられます。機能の多さをはじめとする機能的価値の高さでは当時主流であった「ガラケー」に劣っていました。
しかし、魅力的なプレゼンテーションや、ユーザーにとっての新しい体験の創出を通して、消費者はiPhoneを使うことを先進的・カッコいいと感じるようになり、情緒的価値の提供に成功しました。
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